「負けヒロインばかり好きになる」という人にありがちなこと
こんにちは。
漫画の感想を見ているとしばしば「推しがいつも負けヒロインになる」「好きになった子に限って報われない」などの嘆きの声を見かけます。
人によってはこれを呪い、あるいは福音と呼ぶこともあるようですが、どうして、彼らはいつも負けヒロインを愛してしまうのか?
筆者のように「片想いそのものが好き」というならまだしも、「幸せになってほしいのに報われない」はしんどいものがあります。
しかしこの現象、完全な不運というわけではありません。特定の属性が好きな人は、どうしても推しが報われないがちになります。
負けヒロイン研究家を自称する筆者がそんな人の特徴をまとめてみました。
1. 一途に恋をしている子が好き
恐らく最もメジャーなのはこのタイプ。
主人公に一途な感情を向けて、そのリアクションに一喜一憂しているヒロインはとても魅力的。
小さい頃からずっと想っている幼馴染であったり、
初めて会った時から惹かれている同級生であったり、
(一方的に)救われ運命を感じる出会いをしていたり。
感情表現が下手で、素直に気持ちを伝えられずにやきもきしている子が多いのも特徴だと思います。
頑張っている子は応援したくなるという心理も、こういったキャラクターが人気を得やすい秘訣だと思います。
実際、作品で一番人気になっているケースも多い印象。
しかし、実はこういうキャラほどメインヒロインになりにくい。
どうしても男性主人公のラブコメって「主人公が追いかける」要素が求められることが多く、このような「追われる恋」は報われずに終わりがちです。
不器用ながらも一生懸命頑張るシーンが多いだけに、その想いが報われないショックが一際大きいのも、「また推しが負けた」という感覚を強めているのかもしれません。
とはいえ、最近は主人公とメインヒロイン双方が不器用に一途な恋を繰り広げる「両片想い」がテーマの作品も増えてきており、そういった作品に癒しを求めに行くのはありなのかもしれません。
2. 向こうからグイグイ来てくれる子が好き
恋愛とはいつだって不安なものです。
結果のわからないものに全力を投じるなんてリスクを負うよりは、自分好みの美少女が勝手にこっちに迫ってきてくれた方が何倍もいい。
そんな願望を叶えるがごとく、向こうからグイグイ迫ってきてくれるヒロインも人気を集めています。
いきなり懐に潜りこんでくる押しかけ女房タイプであったり、
恋をしたら止まらない一直線タイプであったり
容赦なく主人公を迎えに来た許嫁であったり。
しかし悲しいかな、こういうタイプのヒロインも報われないことが多い。
そもそも恋愛作品って、恋愛が成就した段階で話が終了するんですよね。
だからこそ、主人公とメインヒロインはなかなか素直になれず永遠とすったもんだを繰り返していきます。
そんな中、自分からグイグイ来るような子は、OKするだけで話が終了してしまうので、端からラブコメのヒロインには向いていないというか。
関係を引っ掻き回す起爆剤で終わってしまうことが多く、その想いが報われず仕舞いになってしまいます。
どこまでやっても届かないと悟るシーンは、見ていてとてもしんどいものがありますね。
とはいえこちらも、「陰キャの俺に向こうからガンガン来る」タイプの作品が増えており、なんだかんだ救われつつあるような気がします。
いやあ、報われないヒロインを追い続けてきた人たちの恨みの声が聞こえてくるようですね。
ちなみに、この一途な想いに圧されて物語の中盤で告白をOKしてしまう悪趣味な作品もあります。
その恋がどういう結末になるか……言うまでもないでしょう。
3. 「普通の恋愛」が好き
これはどちらかというと属性の話。
上2種類のタイプになりやすい子の傾向として、飾らない普通の女の子という特徴を背負っていることが多いというものがあります。
幼馴染などはその典型ともいえるでしょう。
筆者は幼馴染は決して負けやすい属性ではないと日々主張していますが、それでも主人公の日常に寄り添うタイプの幼馴染などは、まあ当て馬になりやすいです。
他にも、何の変哲もない同級生や、腐れ縁の趣味友達、自分を慕ってくれる後輩、内気な図書館系女子、同じ会社の同僚の子など、より素朴で普通の属性に分類される子ほど負けヒロインの枠に押し込められがちです。
というのも、彼女たちはいわゆる普通の恋愛の象徴として存在しているのが大きい。
恋愛物語というのは、何らかの意味で普通ではない恋愛を描くことが目的になります。
身分違いであったり、絶対に反りの合わない二人であったりですね。
そういった普通ではない恋愛の対の選択肢として、より普通の恋愛を象徴する普通の子が配置されます。
「当たり前の幸せよりも、それでもあえて」を強調したいわけです。
冴えカノみたいに、あえてその構図を反転させた作品もありますね。
そんなわけで、身近な子との普通の恋愛に憧れを抱いていると、どうしても「推しが負けやすい」現象に陥りがち。
ある意味、一番普通の性癖を持っている人が報われないということでもあるので、しんどいジレンマです。
4.片想いという感情そのものが好き
叶わぬ想いに身を焦がす健気な姿。
嫌いになりたいのに諦めようとすればするほど募っていく想い。
ピュアな想いの裏に見え隠れする消し去れない独占欲――。
そんなものに興奮を覚えるあなたは病気です。
仲良くしましょう。
5.最後に
いろいろと語ってきましたが、結論としては「特定のタイプの恋は、ラブコメという作品の性質上、報われずに終わりがち」となります。
とはいえ、恋愛物語以外の作品では必ずしもこのルールは当てはまらず(例えばRPGは幼馴染の勝率が明らかに高い)こういった普通で一途な恋を題材にした両片想いの作品も増えていることから、なんやかんや救いの道は増えているように思います。
それでも、ラブコメを摂取するとなると結局こういったヒロインが負けやすいことに変わりはないので……まあ、頑張るしかないですね。
ちなみに、こういったタイプの恋の報われる道として「当て馬エンド」と呼ばれるエンディングもあるのですが……このあたりはまた別の機会に。
それではこの辺で!
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