ルビコンわくわく傭兵ライフ   作:性癖解放戦線

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アンケートの様子見するための繋ぎ回
あたまからっぽにしておたのしみください

ネタバレ、621が勝つ


621vs621vs621vs621vsオルクス

 悪夢を見た621と添い寝をした翌朝、俺は621の拠点の美味しいレーションとフィーカを頂きながら朝食を済ませていた。621も元気を取り戻したようで何よりだな。

 

 恐らくこの後はカーラから連絡が来てコヨーテスのハッキングを阻止することになる。マップの配置を思い出しておかないと。

 

 ひとまず仕事が来るまではお高いフィーカをちびちびと堪能させて貰お………

 

 

 

 突然、621の拠点であるガレージが大きく揺れる。

 

「きゃっ!?」

 

『地震か!?』

 

《地震とは違う…ACのようです!》

 

『AC…敵襲か!?』

 

 なんでこのタイミングで!?

 

《機体名…これは!?》

 

 

 ガレージの壁がACのパンチによってぶち抜かれる…この腕パーツは…!

 

 

《…AC LOADER 4!?》

 

 

 壁を剥がして現れたのはデバイスが紅く発光した非武装のローダー4だった。

 

《あそこです レイヴン》

 

 

「そのこえは…」

 

《私…!?》

 

 

 ローダー4は手を伸ばし、唖然とする俺を掴んだ…握り潰すつもりか…!?

 

「オルクス!」

 

 

 

 

 

《…やっとみつけた》

 

 

 ローダー4のマニピュレーターは俺を握り潰す訳ではないが、離すつもりもないらしい。緻密な力加減だ。

 そして俺を掴んだまま、621を無視してアサルトブーストを開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《このさわりごこち、このあたたかさ…ほんもののオルクスだ…!やっとまもれるんだ…!》

 

 なんでAC越しに手触りと体温が分かるんだよ…

 

『君は…レイヴン、なのか?』

 

《そうだよ!わたしだよ!オルクスはこんなところにいたんだね。オルクスをたすけるためにこーらるりりーすをしたのに、「むこうがわ」にはにせもののオルクスしかいないんだもん。こんなところにいたなんてわたしびっくりしちゃった!ずいぶんさがしたんだよ!がんばったから、ほめて?》

 

 コーラルリリース…まさか、彼女は「賽は投げられた」ルートを終えた後の621なのか…?それがどうしてここに?

 

《………どうしたの?はやくほめて?》

 

 ッ!?ローダー4の俺を握る力が強まり、俺の身体が軋む…

 

『がっ…頑張ったんだな…見つけてくれて…ありがとう…?』

 

《そうだよね、オルクスもわたしにあいたかったよね?「こちらがわ」にとりのこされちゃったなんてかわいそう…さみしかったでしょ?もうだいじょうぶだからね、こんどはずぅっっっっっっといっしょにいてあげる!さぁ、いっしょにかえろう!》

 

 

 俺にかけられていた力が弱まった。621は…一体何を考えて…?

 

 

 一度整理しよう。この621はコーラルリリースを起こすことで、俺を助けようとしたらしい。しかしその「向こう側」には俺がおらず、621は俺を探し回った。

 コーラルリリースによってあらゆる場所に存在していた621とエアは過去か並行世界かは分からないが、今この場所…621曰く「こちら側」にいる今の俺を向こう側に行けなかった俺と勘違いして連れて行こうとしている…といったところだろうか?

 

 ………どういうことだよ、整理したのに余計に意味が分からなくなってきた。ひとまず…

 

『待ってくれ、レイヴン。俺は君が探しているオルクスとは違…ッ』

 

 ッ!また握る力が強まった…!

 

《なにもちがわないよね…?あなたはオルクスでしょ?そんなじょうだんはわらえないよ?》

 

 地雷を踏んだか…?このままじゃ握り潰される…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見つけたぞ…火種を」

 

《…ッ!?いたいっ!?》

 

 

 轟音と共にローダー4の背部へ何かが突き刺さる。あれは…パイルバンカー?ダメージを受けて握る力が弱まり投げ出された俺を、パイルバンカーのACがキャッチした。

 

 …ナイトフォール?

 

 

 

「…無事か、オルクス」

 

 いや、レイヴン先輩とは違う声だ。

 

『カハッ…あ、ああ…お陰様で?』

 

「なら良い…それにしても、コーラルと一つになるとは…我ながら墜ちたものだな」

 

 我ながら?まさか…

 

「可能性の一つとはいえ俺のやったことだ…俺が清算しなくてはならないが…今はお前の安全の確保を優先すべきか」

 

 暫定621は2連グレネードを621に放ち、俺を連れて撤退した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺は暫定621に連れられて、廃墟に身を隠した。ACからスーツにコートを羽織った女性が降りてくる…パイロットスーツ着なくて大丈夫?

 

『貴方も…レイヴンなのか?』

 

「あぁ、俺はC4-621だ」

 

「コーラルに火を点けレイヴンの火を起こした俺は、レイヴンの名を捨ててウォルターの言ったように再手術を受けた。でも、俺にはその後何をすれば良いのかわからなかった」

 

 レイヴンの火ルートのその後を、彼女は語る。

 

「だから、ウォルターの真似事をするようになった。旧世代型強化人間を買って、自立出来るように手助けをした。そうしているうちに、俺はハンドラー・レイヴンと呼ばれるようになった。まさしく、一度生まれたものはそう簡単には死なないと言った所だ」

 

 621が目を伏せる。

 

「そうか…俺の目の前に、本当にオルクスがいるのか」

 

 621がこちらに近づいてくる。

 

「…ここを逃したら次がある確証も無い…ウォルターも、カーラももう居ない!エアも、ラスティも俺が殺した!もう1人になりたくない…!無理矢理にでもモノにしてみせる…!」

 

 …彼女もマトモじゃない…!どう逃げれば…?

 

「…逃げるのか?…また俺の前から居なくなるのか?」

 

 621が俺に縋り付く。

 

『ちょっ…離して…』

 

「離すものか…今度こそ…最後まで付き合ってもらうぞ…」

 

 

 

 

 

 突如廃墟の壁が紅い斬撃によって斬り取られる。あれは…コーラルオシレーター…!

 

 

「ここにいたんだな、オルクス」

 

 ALBAのコアと頭部にHALの四肢がついたACは、621に向けてニードルガンを放つが、回避される。

 

 …待って待って、出会い頭にニードルガン撃つのもそれを見てから回避するのもおかしくない?ニードルガンって弾速かなり速いぞ…

 

 

 拘束の外れた俺をACが拾い上げ、離脱した。なんかもう既に凄い嫌な予感がしてるけどこの高度から飛び降りたら死ぬので、されるがままにするしかない。

 

 

 

 

 

「やあオルクス 君の良き後輩、レイヴンだ。会えて嬉しいよ」

 

 ここは…汚染市街?

 コックピットからパイロットスーツ姿の女性が降りてくる。

 

「私も状況を理解している訳ではないが本題に入ろう。私はウォルターの遺志に背き、人とコーラルの共存を目指す友人とともにザイレムを撃墜した」

 

 案の定、彼女はルビコンの解放者だったようだ。

 

「その後もルビコンの解放者としてコーラルを貪ろうとする企業やルビコニアンを抑圧する惑星封鎖機構と戦い続け、ついにルビコンの独立に成功したんだ」

 

『成し遂げたのか…』

 

「平穏を手に入れたルビコンで私は考えた。ウォルターの望んだ普通の人生の事を。私はウォルターの遺志を継がない事を選択した。だからこそ、最後の願いだけでも聞き届けたい」

 

 

 

 

 

「オルクス、私と結婚してくれ」

 

『???????』

 

 いやいやいや…今それどころじゃ無いんだよ…621は増えるし全員に執着されるし…

 

「普通の人生というのは家庭を持つことだろう?ならば私には君しか考えられない」

 

『ごめん…今はそれどころじゃっ…!?』

 

 凄まじい力で押し倒される。

 

「そうか…ならば実力行使だな。“きせいじじつ”というのだろう?」

 

『待って…やめっ…んっ!?』

 

 唇で口を塞がれる。

 

「ふぅ…随分と小さくなったものだな、オルクス。本当は君のお嫁さんになりたかったが…そんな可愛い顔を見せてくれるなら私が主導権を握るのも悪くない」

 

 

 

 

 

 このままではR18になってしまう。そう思った瞬間に2機のACが現れた。

 

「チッ…追いついてきたか」

 

 

「こわかったよね…オルクス。たすけにきたよ」

 

 君が1番怖いんだよな…何するか分からん的な意味で。

 

 

「…最早獣か、人の言葉も解さんだろう。コーラル諸共俺の手で根絶する」

 

 君もコーラルへの殺意が高すぎるだろ…ウォルターから遺されたものだから仕方ないかもしれないが。

 

 

 3人の621が戦闘を開始。リリース621のそれ何…?コーラル操って攻撃してる…

 

 

 目の前の敵(自分)しか見えていないようなので今のうちに逃げ出す。勝った方が俺の敵になる戦いなんて付き合ってられない…どこに隠れれば…

 

 

 

「オルクス…!こっち…」

 

 621が小声で呼びかけてくる。ローダー444で迎えに来てくれたようだ。コックピットに載せて貰い、この場を脱出する。

 

「ぶじでよかった、なにがおきてるの?」

 

 

 

 彼女たちから得た情報を621に打ち明ける。

 

 

「ルビコンをもやしたわたし…ルビコンをかいほうしたわたし…コーラルをときはなったわたし…そんなことが…」

 

 彼女達は何かの弾みで狂ってしまったのだろう。なんとかして止めるか元の世界に帰すかしなければコーラル争奪戦どころじゃなくなってしまう。

 

「あのわたしたちはうしなったものがおおすぎたんだね…だからまだいきているオルクスのことをかんがえてこわれちゃったのかも」

 

「いたいことされたり、すがりつかれたり、おそわれたり…こわかったよね?ウォルターにそうだんすれば、きっとかくまってもらえるよ」

 

『あぁ…ありがとう』

 

「わたしのことは、わたしにまかせて」

 

 そう言って胸を張る621の姿に安心すると、緊張が緩んだのか意識が薄れ始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 わたし達も馬鹿だなぁ…戦って無理矢理奪い取る以外は知らないみたい。まあ、そのおかげで想定よりも早くオルクスをモノにできたけど。

 

 周回の結末…その先のわたしがくるなんて流石に予想外だったけれど、そのおかげで彼の方からわたしに寄ってきてくれた。

 

 疲れて眠たいのか、ぼんやりとした表情の彼を見ながらわたしは笑みを深める…いけない、こんな顔をしていたらまた彼を怯えさせてしまう。

 

 

 無駄に生き続けているだけあってわたし達も流石に強そうだけれど、まぁあれくらいならどうとでもなる。勝手に争って消耗した所をまとめて倒すとしよう。それが終わったら…

 

 

 

 

 

 わたしのこと、選んでくれるよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




エンディング後の621が世話になった人の影響受けてる概念すこ

◯ルビコンの解放者
言動をラスティに寄せており一人称は私
ウォルターの遺志を継がなかった代わりに最後の願いだけでも叶えたい
普通の人生が欲しいだけなので、拒絶さえしなければ他よりも穏便に終われた

◯レイヴンの火
言動をウォルターに寄せており一人称は俺
多くの強化人間を育て上げたが孤独は埋まらなかった
再びオルクスに触れた以上もう手放せない

◯コーラルリリース
複数の621が集まったのは彼女のコーラルスゴイパワーのせい
オルクスはね いつもわたしの味方だし わたしを否定しないし 全部わたしのために存在してなきゃいけないの

◯621
3周目だと思った?残念!ヤンデレ√のn周目621でした!
心の弱ったタイミングに付け込み自分だけが味方かのように振る舞って相手を依存させる策士

次に読みたいのは?

  • V.IXオルクス
  • G8オルクス
  • C4-622ルクス
  • オールクスマインド
  • ランク1 オルクス

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