ルビコンわくわく傭兵ライフ   作:性癖解放戦線

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本編では想いを言葉にしなかったばかりに負けヒロイン街道を駆け抜けたレイヴンさんじゅうななさい(ダメな方向に)動きます

というわけでヤンデレ真レイヴンです
ヤンデレってこれでいいのか?



真レイヴン/籠の鳥

 海越えを終え中央氷原で惑星封鎖機構をしばき回していると、珍しくレイヴン先輩から連絡が来た。

 

 なんでも新しいナイトフォールの試運転をするから僚機として同行して欲しいらしい。621と出会ってからはブランチとも疎遠になっていたし、近況報告も兼ねて参加するとしよう。

 

 

『お久しぶりです、レイヴン先輩!』

 

 レイヴン先輩と共に輸送機に乗り込み作戦領域へ向かう。移動中は暇なので近況報告をするが、レイヴン先輩からの返事は無い。近況報告しただけでスベったみたいな空気になることある?

 

 

 気まずい空気に耐えながらも作戦領域にである惑星封鎖機構の基地に到着した。レイヴン先輩と手分けしてMTやLCを排除。レイヴン先輩は凄まじい勢いで敵を仕留めていく。俺も負けてられないと目の前の敵機をチェーンソーでミンチに変えた。

 

 襲撃を進めていくとHCが迎撃に向かってきた。ここはレイヴン先輩のパイルバンカーに任せるとしよう。ニードルガンとバーストマシンガンで出会い頭にスタッガー。

 

『レイヴン先輩!お願いします!』

 

 レイヴン先輩がアサルトブーストで急速接近。本来の火力に慣性を乗せて底上げされたパイルが無防備な所を貫いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………俺の機体を。

 

『は…?え…?レイヴン…せん…ぱい…?』

 

 パイルはアンフォラL2の薄い装甲を突き破り、俺の右腕まで届いている。激痛と共に、俺の意識は暗転した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 目が覚めると、知らない天井だった…ってこの展開はもう3回目か。

  

「起きた…!大丈夫!?すまない…私…」

 

 ここは…ベッドか…?レイヴン先輩が捲し立てるように俺に話しかけてくる。レイヴン先輩の声を聞くのは初めてだな…

 

 

『…落ち着いて下さい…何が起きたんですか?』

 

「ブレーキが効かなくて…勢いのままパイルが….」

 

『いや、今回はすぐに離れなかった俺も悪かったので…ほら、命は無事ですから…』

 

 

 そう無事をアピールしようとして違和感に気がついた。右腕に力が入らない。冷静に考えればAC用の巨大な杭を受けて、痛みが無いというのはおかしい。

 

「すまない…君の腕はもう…」

 

『えっ………』

 

 レイヴン先輩に言われて右腕を見る。欠損している訳では無いが、動かすことができない。恐る恐る左腕で触ってみるが、痛みも何も感じなかった。

 

 これ…傭兵続けられるのか?義手…とか…?いや、義手でなんとかなるなら過去作に腕を失ってオペレーターに転向したキャラなんて居ないよな…

 

「責任を…取らせて欲しい」

 

 

 

 

 

 それ以来、レイヴン先輩は食事や着替えの不自由な俺を甲斐甲斐しく世話してくれた。レイヴン先輩の負担にはなりたくないから、自分でも出来る限りのことはしているが、片腕ではどうしても限界がある。

 

 贖罪だとか、責任といった感情で自由意志の表象であるレイヴン先輩を縛り付けているような現状は俺としても不本意だ。

 それでもレイヴン先輩は譲らなくて…彼女は621に敗北したのを契機にブランチを抜け、俺を連れてルビコンを出た。

 

 現在俺は傭兵としての登録名を改めたレイヴン先輩のオペレーターとして仕事を手伝っている。

 俺は、彼女という鳥を閉じ込める檻になってしまったのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オペレーターが独断でオルクスを傭兵に仕立てあげたせいで彼を養って結婚する計画は白紙になってしまった。

 タチの悪いことに彼には才能があり、本人も傭兵業には前向きなのでやめさせることもできない。

 惑星封鎖機構から身を隠す為にわざと破壊させたナイトフォールからオペレーターがライセンスをオルクスに回収させようとした時は肝が冷えたが、オルクスが密航者に譲ってくれたおかげで事なきを得た。

 …彼が私以外に自由意志の表象を見出したというのは気に入らないが。

 

 

 

 頭部がワンオフなので改修に時間がかかってしまったがナイトフォールの後継機がようやく完成。右側にマシンガンとライフルを固めたのは正直失敗だったので右背部にはメリニットの最高傑作、2連グレネードを載せることにした。

 

 

 

『お久しぶりです、レイヴン先輩!』

 

 新しい機体の試運転がしたいと連絡するとオルクスは快諾してくれた。輸送機に乗り込んだ私へオルクスは近況報告をしている。

 

 …彼の話題は例の密航者…ハンドラーの猟犬についてばかりだ。このまま猟犬を野放しにしておくのは危険だと私の女の勘が警笛を鳴らしている。このままでは彼は猟犬に連れられて飛び去ってしまうと。

 

 

 苛立ちをぶつけるように惑星封鎖機構のLCへパイルを突き刺すと、搭乗者が悲鳴を上げながら墜落していく。普段ならなんとも思わない敵の発言がふと耳に残った。

 

「腕が…俺のうでが…」

 

 

 

 

 

 

 腕…そうか…飛び去ってしまうなら、その前に翼を捥いでしまえばいい。

 

 

 

 駆け付けたHCを、彼は瞬く間にACS負荷限界に追い込んでいく。

 

 チェーンソーを使えば良いのにトドメは私に譲るつもりらしい。初めて同行した時もそうだが、先輩を立てようとは出来た後輩だ。過剰に私を持ち上げるブランチの3人にも見習って貰いたい。

 

 アサルトブーストで間合いを詰めて、ブースターを片側だけ停止。そのまま私を信頼しきった彼の機体へ向き、コックピットの操縦桿辺りを貫いた。

 

 何が起きたか分からないといった声を上げるオルクス。突然目の前で起きたことに動揺した様子のHCをアサルトアーマーで消し飛ばし、彼に応急手当をしてから帰投。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 片腕の使えなくなった彼に対して「責任を取る」と押し切り、彼の世話をする。食事の世話をされる彼の姿は餌を待つ雛鳥のようでとても可愛らしい。

 

 記憶喪失の彼は傭兵としての生き方以外を知らないはずだ。その傭兵稼業を絶たれた彼は私に依存しなければ生きていけない。そう考えるだけでとても気分が良い。

 

 彼は優しいから私の贖罪を拒むことができない。私がやったことが事故では無いなんてなんて疑おうとも思わない。

 

 

 私は例の猟犬を利用してブランチから失踪。レイヴンの名を捨てた後に彼を連れてルビコンを脱出した。

 

 素直に養われていれば良いのに、何か役に立ちたいと健気に訴える彼の意志を尊重して今は辺境の惑星で細々と傭兵を続けている。

 

 

 自由意志の表象と呼ばれた私が彼から自由を奪っているというのはなんとも皮肉なものだが…彼を手に入れられた以上そんなことはどうでも良い。

 

 

 

 

 

 君は、籠の中で私に愛されていれば良いんだよ。

 

 オルクス。

 

 

 

 

 




喜べ621、オルクス生存ルートだぞ

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