ルビコンわくわく傭兵ライフ   作:性癖解放戦線

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二次元美少女AI___161:声のみAI___37
でイアはAI美少女派が優勢でした
封鎖機構が美少女のモデリングしてると考えると少し笑える

という訳でお忍びダブルデート編です


執行少尉オルクス√4

《レイヴン あなた宛てに依頼が届いています》

《以前洋上都市で出会ったアクスからの依頼です》

 

 

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旧時代データ回収護衛

 

作戦領域:中央氷原 エンゲブレト坑道

依頼人:アクス

作戦目標:目標護衛、データ回収

基本報酬:81,000

 

ミッション詳細

・地下坑道に散在する旧時代のデータ回収

・依頼人の護衛

・回収したデータ内容に応じて報酬を加算

 

『ザイレムではありがとうございました

 独立傭兵レイヴン』

 

『早速依頼内容について説明させて頂きます

 目的地は先にコーラル逆流が発生し

 廃棄される運びとなったエンゲブレト坑道』

 

『ここはルビコン開発中期から存在しており

 惑星封鎖機構の情報だけでなく技研の遺産

 についても手掛かりが得られる筈です』

 

『前回のような不測の事態に対応する為今回は

 護衛として貴方を雇いたいと考えています』

 

『ご協力をお願いします』

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《…アクスについて調べてみました

 ルビコン解放戦線所属の21歳独身男性

 コーラルの井戸に転落して記憶喪失となり

 解放戦線から行方を眩ませたそうです》

 

《そんな人物がなぜザイレムに…?》

 

 オルクスは解放戦線の出身だったんだ…今思えばわたしは彼について知らないことが多過ぎる。この依頼は彼を知るきっかけになるかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  [メインシステム 戦闘モード起動]

 

 

『…なんでCOMの音声がイアになってるんだ?』

 

[私は貴方の戦闘支援AIですので]

 

 答えになってないだろ…まぁご友人♡が頭をよぎる音声よりは華があって良いか…

 …?そういえばイア呼びを拒否しなくなったな。もしかしてデレ期か?

 

 

[それにしても独立傭兵レイヴンを雇うとはどういった意図ですか?]

 

『確かめたいことがあるんだ。この依頼を受けた時点でその目的は果たしたが』

 

[もう果たした…?]

 

 旧時代データ回収はコーラル輸送阻止との選択ミッションだ。この依頼を621が受けた時点で621はオールマインドに協力しないことが確定し、リリース計画は破綻する。

 

 ひとまず、621と手を取り合える可能性は残されている筈だ。あとは彼女の選択がレイヴンの火となることを祈るしかない。

 …そういえば621の声、女の子だったな。

 

『この坑道探索が終わったら、俺の計画について、君と統括AIに伝えよう』

 

[貴方は…一体何を…]

 

 

 

 

 

 

 

『独立傭兵レイヴン、協力に感謝します』

 

 エンゲブレト坑道の入り口で、私はアクスと合流する。彼が乗っているのはHCではなく最低限の武装をしたAC、アンダーカバーだった。どうやら人気のない所に呼び出して排除する…という依頼では無かったらしい。

 

 

『早速始めましょう』

 

 アクスに先導され坑道まで降下。入ってすぐに2機のMTに襲われたが、それぞれブーストキックで黙らせた。

 

『俺の調べが確かなら封鎖機構の防衛戦力はこれだけだ。まぁ…この坑道もその程度の価値ということだろう』

 

 彼の言う通り、周囲に敵の気配はない。このMTを除けば修理用の汎用兵器が居るのみだ。封鎖機構に所属している執行少尉オルクスならばここの配置を把握するどころか、配置の調整さえも出来るはず…

 

《それにしては手薄過ぎるような…》

 

 エアも不審そうにしている。

 

 

『封鎖機構の機体情報…君への報酬に充てさせて貰います』

 

 そんなことを考えているうちに、彼は墜落した汎用兵器から情報を抜き取っている。彼が封鎖機構の情報を売るとは思えないし、もしかして報酬は彼のポケットマネーから払うつもり…?

 

 

 コーラルの爆発によってひしゃげた隔壁を通り、坑道内へ入る。

 

 

『コーラルの情報導体特性による干渉でシステムが部分復旧している残骸もあるはず…それを探していきます』

 

《アクスの条件に合った機体残骸を検出しました

 マーカー情報を送信します》

 

 

 エアの助けによって向かうべき座標が明確になった。彼にも共有を…

 

『俺の相棒が目星を付けてくれたので、ここを巡りましょう』

 

 エアの送信したマーカー情報と全く同じ場所に彼からもマーカーが送られてきた。

 

《………》

 

 エアは不満気だ。それにしてもエアと同等の検出能力があるなんて…彼の相棒は何者?せっかくだから聞いてみよう。

 

「あいぼうってだれ?」

 

『あー…相棒とは言っても彼女は人ではなくて…おしゃべりAI…的な?』

 

 Cパルス変異波形と同等のデータ処理能力を持ったおしゃべりAIが居るとは思えない…いや、チャティも一応対話用AIだった。ともかく一般ルビコニアンが持っているものでは無いはず。

 「彼女」ということは女性風なのかな?彼の立場を踏まえると封鎖機構の開発した戦闘用AIとか…?

 

 

『これも封鎖機構の機体情報…この調子で探しましょう』

 

 そんな事を考えているうちに一つ目の座標へ到着。近くに換金対象であるMTの残骸が転がっている。

 

 

《これは…旧世代のAC…?》

 

『これだけでも売れそうですが…本命の情報は…?』

 

 アクスから情報ログが送信されてきた。

 

 

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文書データ:ナガイ教授の口述筆記(4)

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まずい

コーラル潮位が異常な速度で上昇している

 

この共振は相変異の…

計算しろ 猶予は?

 

47時間2分16秒

 

間に合う

アイビスを出せ!

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《タイムスタンプによると

 記録されたのはアイビスの火の2日前

 あの災害が発生する直前の…

 予兆について言及しているものと思われます》

 

『使える情報だ…!』

 

 テンションが上がっているのかアクスのキャラがオルクスに戻っている…オルクスは本当に隠し事が下手…

 そもそもアンダーカバーなんて機体名で何も隠していないルビコニアンを演じるなんてツッコミ待ちと言われた方が納得できる。

 

 一体この情報を何に使うつもりなんだろう?

 

『…次へ向かいましょう』

 

 

 足場を渡り、次の座標へ。

 

《BAWSの旧型…

 ルビコニアンの乗っていたACのようです》

 

 

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ドルマヤンの随想録(2)

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「声」 を見るようになってどれほど経つだろうか

 

「尽きることはないから心配は要らない」

いつものように恵みを摂る私に彼女はそう言った

 

「私が君なら許さないだろう」

私はそう言ってそれから己の欺瞞を恥じた

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『ドーザー特有の与太話のようですね』

 

《ザイレムで彼は…

 「セリア」 という女性の名を口にしました

 これは…彼女とのやりとり》

 

 ドルマヤンについても謎は深まるばかりだ。なぜオルクスを狙っていたのだろう?コーラルの声が聞こえることを警戒しているように見えたけれどオルクスはエアの声に反応を示したことはない。

 

 

 アクスが近くの崖際にあるLCの残骸を発見。

 

『これは…執行機体の設計仕様…

 高く売れるのは間違いないな』

 

《…勢力均衡を崩しかねない情報です

 企業に流すのは避けた方が良さそうですが…

 

 多分アクスの発言は建前だから大丈夫のはず。

 

 

 

『これは…SG機体の設計図面…執行機体の設計を見た後だとインパクトに欠けますね』

 

 崖からSG機体の設計図面を獲得。

 

『このデータは…執行部隊の編成…悪くない値がつきそうです』

 

 もう一つ換金可能なデータを発見し、最後の座標へ向かう。

 

 

 

《それも技研の旧世代ACと思われます》

 

『まさかもう一つあるとは…』

 

 

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ナガイ教授の口述筆記(2)

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第1助手の様子がおかしい

明らかに研究に取り憑かれている

 

Cパルスで人間の知覚を増幅するなど

理屈は通っていても許されるものではない

 

可能性が人を狂わせる

コーラルはその最たるものだ

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『強化人間について言及されている…これも使えそうではあるか…』

 

 またオルクスの言葉遣いになってる…

 

《あなたもまた コーラル技術によって生み出された存在…

 でも…そうでなければ 私たちの交信はなかった》

 

 やっぱりエアとの交信には強化手術の有無が関係している?それならドルマヤンはなぜ強化人間でないオルクスを警戒するんだろう…?

 

 

『取得できる情報はもうなさそうです。技研のACを回収して帰投しましょう』

 

 

 

 

 

 技研のACを運んだ後に帰投。帰投後に彼から報酬が振り込まれているのを確認した。結局、彼について知るどころか謎が増えるだけに終わってしまった。

 

 …それでも、久しぶりに彼と依頼をすることが出来たのは嬉しい。

 また一緒に戦ったり、探索することは出来るのかな?

 

 

 

 

 

《レイヴン 今回の探索で手に入れた

 執行部隊の編成データについて気になる点が》

 

「…おしえて」

 

《[オルクス少尉/執行支援AI]…

 オルクスはAIによる補佐を受けているようです》

 

 つまり彼の言うおしゃべりAIは…

 

《気になったのは 彼の搭乗機についての情報です》

 

 

AA22EX:HC

[AA22EX:HC-S]

 

 

《HC-Sとは一体…?》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[オルクス…貴方の計画について…

 教えてくれるのですよね]

 

『ああ…俺の目的は…コーラルの焼却だ』

 

[…!?なぜ…?]

 

『これまで俺が集めてきた資料は、コーラルの危険性を証明する為のものだ。増殖を続けたコーラルはルビコンから溢れ出す。そして、真空下におかれたコーラルはコーラルジェネレータのように爆発的に増加することになる…』

 

[つまり…コーラルが宇宙に放出されれば…]

 

『そうだ…宇宙に蔓延する汚染となるだろう。このまま惑星封鎖を続け、現状維持をしているだけでは取り返しがつかなくなるんだ』

 

[それで…貴方はコーラルの焼却を…]

 

『…俺がやろうとしていることは、テロと変わらない。ルビコンに滞在する企業も、傭兵も、ルビコニアンも大勢死ぬことになるだろう。イア、監視AIである君には俺の凶行を止められる権限がある。これを知ってどうするかは、君に任せるよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[私は…貴方が正しいと考えます

 これが本当ならば惑星封鎖所ではない状況です

 それにルビコンに滞在しているのは不法勢力

 コーラル焼却による犠牲は事故でしかないかと]

 

『…合理的だな』

 

 

 

[それに…ここで私が貴方を止める手段は

 私が貴方へ排除を執行するしかありません

 貴方がいなくなれば私と新型はどうなるのですか]

 

『計画は、凍結だろうな』

 

[私と新型を扱えるのは貴方だけ…つまり

 貴方がいなくては私は意味を果たせません]

 

『………』

 

[私には貴方が必要で…

 私自身も貴方と居たいと思います]

 

[私も…貴方の計画に参加します]




◯オルクス
(イアがデレた!)

◯AA22EX:HC
HC(執行少尉専用試作機)の正式名称、
AA22EXPANCION:HEAVY CAVALRY
の略

◯オールマインド
レイヴン 対処を…え?依頼を受けていない!?
我々の…計画が…(輸送ヘリ撃墜失敗)

次に読みたいのは?

  • V.IXオルクス
  • G8オルクス
  • C4-622ルクス
  • オールクスマインド
  • ランク1 オルクス

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