ルビコンわくわく傭兵ライフ   作:性癖解放戦線

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21.空越え

[ザイレム制御システム 上級管理権限移行]

 

[オーナー ハンドラー・ウォルター]

 

 

〔…時が来た 621〕

 

〔この都市の本当の姿を見せてやろう…〕

 

 

〈都市が浮上して…!?〉

 

 

 振動と共にザイレムが浮かび上がる。

 

 

〔恒星間入植船「ザイレム」〕

 

 

 俺たちを乗せ、灼けた空を方舟が征く。

 

 

 

 

ーーーーー

〔作戦を確認する〕

 

〔アーキバスはバスキュラープラントをほぼ完成させた〕

 

〔ザイレムはこのままカーマンライン内を経由してバスキュラープラントへ向かうが…〕

 

〔アーキバスも黙ってはいない 連中は要撃艦隊を向かわせている〕

 

 

〔俺とカーラ、チャティがザイレムの制御・防衛を、アーキバス部隊迎撃は配備したレッドガン部隊が担当する〕

 

「復唱しろ!!役立たずども!!」

 

 オープン回線で全員に復唱させないで…耳鳴りがしやがるから…

 

 

〔ブランチは警備が手薄な地点への遊撃とレッドガンへの加勢を〕

 

「…任された」

 

〔エアは交信で621の支援だ

 アイビスは決戦まで温存しておけ〕

 

〈…残念です〉

 

[オールマインドは新機体を調整しつつ、ゴーストとオルクスレプリカで支援します]

 

 

〔621、オルクス、ラスティ お前達3人でアーキバス要撃艦隊を撃墜してもらう〕

 

〔この宙域には…アイビスの火以来大量の残留コーラルが漂っている〕

 

〔その流れに飛び込めば…無尽蔵のエネルギーが得られるだろう〕

 

〔この作戦はお前達が要だ…任せたぞ〕

ーーーーー

 

 

「役立たずども!総員配置に付け!

 愉快な遠足の時間だ!」

 

「「レイヴン」キング シャルトルーズ、準備を!」

 

「戦友、オルクス、私達もいくとしよう」

 

『ああ!』

「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  [メインシステム 戦闘モード起動]

 

 スティールヘイズ・オルトゥス、デイブレイク、アンフォラM2が作戦開始地点に到着。

 

 船首に立ち、接近しつつあるアーキバス要撃艦隊を3人で眺める。

 

 

「「灼けた空の上でレイヴンが戦っている」とは…

 随分と派手に打ち上げたものだな 戦友

 それとも…ルビコンの解放者と呼ぶべきかな」

 

『その名はラスティの方が相応しいんじゃないか?』

 

「わたしもそうおもう。

 “戦友”はそのためにたたかってきたんでしょ?」

 

「そうか…ありがとう

 君の声明を受けて地上では全てのルビコニアンが立ち上がった

 彼らに見せてやろう

 灼けた空の向こうには 未来があるとな」

 

 

 ミッション開始だ。3人同時にアサルトブーストで艦隊に向かっていく。

 

『改めてラスティ、協力に感謝するよ』

 

「ルビコンの未来を切り拓く、その為に戦いたいと君は言った

 私と君…そして戦友の戦う理由は同じ方向を向いている」

 

 

「ならばこれも巡り合わせだ

 共に空越えといこうじゃないか」

 

 

 艦隊の配置を確認。

 

『前衛として3隻、中衛が3隻と横に広がって6隻、後衛が5隻か…』

 

「私は右をやろう」

 

『なら俺は左だな』

 

「まんなかはまかせて」

 

『誰が多く堕とせるか競争、だな。

 前回は負けたが今度こそは…!』

 

「つぎもかつから」

 

「より高く飛ぶのは私だ」

 

 

 それぞれ目標に向けて行動開始。

 

「敵AC接近 識別はレイヴン オルクスと…」

「V.IV…ラスティだと!?地下で死んだはずでは…」

 

「弾幕を張れ!近寄らせるな!」

 

 

 無尽蔵のENにものを言わせて飛び、艦橋まで接近する。

 

 

「前衛艦隊が撃墜されました」

「主力艦隊は陣形を維持してください」

 

「前衛は墜としたようだな」

 

『次は中衛3隻だ』

 

 

 

「地上では解放戦線が技研都市に突入したようだ」

「君達にも様子を聞かせよう 回線を開くぞ」

 

 ラスティが回線から彼らの戦いを聞かせる。

 

 フラットウェルの号令と共にダナム、ツィイー、フレディ、六文銭、そしてソフィーが出撃していく。

 

「灰に塗れた警句をいくら唱えたところで

そこにはルビコンを変える力などない」

 

「君たちが燃え殻に火を点けたのさ」

 

 

 

 彼らの戦いを聞き届けながら分担して艦隊を撃墜。

 

「主力第一艦隊撃墜、第二・第三艦隊は防衛ラインを死守!」

 

 

『俺たちは左右を3隻ずつ墜とす』

 

「戦友は先に後衛へ向かってくれ」

 

 

 砲撃をアサルトブーストしながら左右に躱し、艦橋にレーザーライフルを当てていく。

 

「第三艦隊に被害が広がっています 対処を!」

 

 ラスティも順調みたいだな。

 

 

「主力第二艦隊…第三艦隊まで…!?こいつら…!」

 

 

「『悪いな 俺/私を捕まえられる人間はひとりしか知らない』」

 

 …あっ被らせちゃった。

 

「…全てが終わったら一度ACで戦おう」

『…良いだろう、望む所だ!』

 

 

「後衛艦隊に通達!船底レールキャノンをレイヴンに集中!」

 

 

 621も後衛に近づいたようだ。俺とラスティも621を追いかけて行く。

 

 

「こんな…ふざけた奴らに…!」

 

〔ふざけちゃいないさ なあ、ビジター?〕

 

 カーラから通信が入る。

 

〔まともな奴から死んでいく だから体だけでも遊んでみせるのさ…〕

 

 

「これで…さいご…!」

 

「馬鹿な…アーキバス要撃艦隊が…!」

 

 

 結局、俺たち2人が到着するより先に621が5隻片付け、彼女の1人勝ちに終わった。

 

 

〔3人とも、よくやった これでこの宙域の要撃艦は片付いたが…〕

 

〔甲板にヴェスパー2名がLCで乗り込んできている〕

 

〔戻ってブランチと共に対処してくれ〕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ザイレムではLCのHMとHFがブランチと戦闘をしている。

 どうやらアーキバスによる改修がされているようだ。

 

〔到着したか V.IIペイターは「レイヴン」、V.IIIホーキンスはキングとシャルトルーズが対処している〕

 

「私はホーキンスに向かおう、2人はペイターを頼む。」

 

 ラスティはルビコンに火種を持ち込んだ「レイヴン」とは余り一緒にいたくないらしい。

 621を頑なにレイヴンとは呼ばないのもそれが理由だろうか?

 

 

 

『お待たせしました、レイヴン先輩』

 

「…あいつ、普通のHMより更に速い」

 

 レイヴン先輩は手短かに敵機の性能を解説してくれた。

 

 2人のレイヴンと俺はペイターに攻撃を仕掛ける。

 

 

「!?貴様らは…独立傭兵…レイヴンとオルクスだな!?」

「ならばさっきまで戦っていた方のレイヴンは偽者か!」

 

「………」

 

 レイヴン先輩が偽物扱いされてる…

 

 

「オルクス、貴様はヴェスパー第2隊長スネイル閣下を襲撃した…!」

 

 …?殺害じゃなくて襲撃…仕留め損ねた…?

 でもペイター君はV.IIに繰り上がっているし…

 

 

 

 レイヴン先輩の言う通り、今回のHCはかなり速く、照準が追いつかない。

 

『後輩、俺と先輩が注意を引く。奇襲を狙ってくれ!』

「わかった!」

 

 

 

「許せん…!」

 

「あの方の席に私が座ったことで私が第1隊長の手綱を握らなくてはならなくなった…!」

 

 それは別にホーキンスに譲れたよね?

 

 レイヴン先輩と挟撃してダメージを蓄積させていく。

 上司を殺した怒りからか真っ先に俺を狙ってくれるのが助かる。

 

 

 

「畜生…スネイルを…」

 

 さっきまで閣下呼びだったのにもう呼び捨て…

 

「う…ううっ…」

 

 

 

 

 

「V.IIペイター ううっ…素晴らしい響きだ…」

 

「………!?」

 

 レイヴン先輩めちゃくちゃ困惑してない?

 

 

 

 

 

「上官たちの築いたアーキバスの栄光…」

 

「このペイターが継承する…!」

 

 

 高みを目指す気持ちが溢れ出したのかミサイルを発射しながら上に向かっていくペイターは…

 

 更に上から621のパルスブレードで叩き落とされ、衝撃限界にすかさずレイヴン先輩のパイルが炸裂した。

 

 

 

「おかしいな…私はまだ…これから…」

 

 

 

 

 

 

〔終わったようだな〕

 

〔レッドガンもアーキバスの掃討を完了した。後はバスキュラープラント制圧に向かうだけだ〕

 

〔全員 戻って休め〕

 




◯ バスキュラープラント
宇宙まで延伸される前段階です。
なので本編のように巨大な物では無く地下の技研都市から地上まで伸びているものとして扱います。

次に読みたいのは?

  • V.IXオルクス
  • G8オルクス
  • C4-622ルクス
  • オールクスマインド
  • ランク1 オルクス

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