2月11日の13時に書き上げた18話を間違えて投稿したという事実はございません。
そんなオールマインドみたいなミスする訳無いじゃないですか。
機体を失ってしまったので帰りはローダー444に運んでもらいながら621とエアに事情を説明する。
『君は、大切な人たちを守りたいと言った。俺も目的は同じだ、協力させてくれないか』
「…」
「わたしをだましたぶん、とことんはたらいてもらうからね!」
『そこを突かれると弱いな…好きに使ってくれ』
嬉しそうな621とは異なりエアは考え込んでいる。
《コーラルの相変異が…宇宙を汚染してしまうなんて…》
『この問題への対処はオールマインドと技研の資料を調査して模索中だが…』
『人とコーラルが共生していくなら定期的に消費するという形での犠牲は避けられないだろう…力及ばずすまない』
《あなたが真剣に考えているのは分かります…ですが…》
やはり、全員を生存させるというのは難しいだろう。選んで殺し、選んで生かすような道のりになる。
自己満足の綺麗事だとしてもやると決めたんだ。
[登録番号 Rb23 強化人間 C4-621 レイヴン]
[Cパルス変異波形 エア]
[オールマインドは貴方たちの協力を歓迎します]
[企業が修復したバスキュラープラントが完成する直前に強奪]
[コーラルを定期的に消費するシステムを増設することで破綻を防ぐというのが我々の目的です]
[Cパルス変異波形エア 貴方にとって同胞達が消えていくというのは心苦しいことでしょう]
[オールマインドはコーラルと人間が関わることでお互いの進化の可能性が拓けると期待しています]
[この計画は一時的な措置と考え
共に共存の可能性を模索しましょう]
《まだ…共存を諦める必要は無いのですね》
オールマインドも新たな目標を見つけていたようだ。彼女がエア説得のキーになるとは…
[それでは作戦の説明に移ります]
[ウォッチポイント・デルタの襲撃以来ルビコン各地でコーラルの湧出現象が続いており 我々の調べでは推定総量の1.6%が企業勢力の手に渡りました]
例のグラフは俺が代わりに作っておいた。
[彼らは得られたコーラルを解析に回すべく自社研究拠点への空輸に向け準備を進めています]
[我々が計画を完了しても多くのコーラルが星外に出て増殖してしまえばその星が第二のルビコンとなるだけです]
[それを避ける為にもあなた達3人にはヨルゲン燃料基地を制圧し
輸送ヘリを鹵獲してもらいたいのです]
《3人…レイヴンとオルクスの他にもいるのですか?》
[もう1人はエア…貴方自身です]
《私が…?》
[オルクスが点在する技研の研究拠点から回収したAC//EPHEMERA]
[コーラル技術を用いたACであれば貴方でもある程度は動かせる筈です]
《私も…レイヴンと並んで戦えるのですね》
[回収したコーラルはいずれあるべき場所へ還し
一部はエアへの報酬に充てさせて頂きます]
[オールマインドは貴方達に期待しています]
[[[メインシステム 戦闘モード起動]]]
ローダー444、エコー、そしてアンフォラM2。
3体のACがヨルゲン燃料基地に着陸。
[それでは作戦を開始しましょう]
[輸送機が離陸するまでに制圧をお願いします]
[輸送機への誤射に注意を。発火現象に巻き込まれないようにしてください]
《レイヴン オルクス 今回は私もあなた達の隣でサポートします》
「たよりにしてる」
エアもやる気十分といった感じで621も嬉しそうだ。
『後輩、その機体は…?』
621の機体が大幅に変化していた。
ジェネレータは燃焼型へ、右腕と左肩にランセツRF、右肩はレーザードローン。
脚部もMELANDER C3に変化している。
そして何より頭部、SHADE EYEだ。
ランセツのWトリガーで衝撃を蓄積し、レーザードローンでプレッシャーをかける。敵が隙を見せれば即座にブレードを叩き込むつもりだろう。
殺意に溢れたこれまでの装備から一変、コア理論に基づいた堅実なものへと変わっている。
「レイヴンが、おわびだって」
「それに、わたしはひとりじゃないから」
621は俺とエアを交互に見ながら言う。
『それは…すごく良い機体だな』
本当に、良い機体だ。心からそう思う。
「敵襲、ACが3機」
「狙いはコーラルか…ベイラムめ」
「ベイラムとは一時的に協力関係を結んだだろう。奴らがわざわざ問題を起こすとは思えん」
ベイラム上層部なら普通にやりかねないんだよな…という嫌な信頼がある。問題にならないと良いが…
とりあえずMT達を3人で始末していく。
[この辺りは片付いたようです]
[次は崖下に向かい制圧して下さい]
「敵性AC!上から来たぞ!」
「解放戦線か!?」
「連中ならコーラルに手は出さん」
「一体どこの雇われだ!?」
[迅速に かつ撃ち漏らすことのないようお願いします]
「被害が大きいぞ!援護どうした!?」
「配備されたばかりの鹵獲機体で仕事ができるか…!」
敵にはLCも混じっているが、どれほどスペックが高くても変わった機体に対応出来なければ意味が無い。
それが出来るのは強化人間か特殊な事情を抱えた俺ぐらいだろう。
[この周辺も片付いたようです]
[引き続き制圧お願いします]
[次の目標はこの谷の奥です]
[急行してください]
コーラル輸送阻止で多数のヘリを撃墜した谷の奥へ向かう。
《ここが最後の制圧目標です》
《行きましょう 2人とも》
「離陸急げ!一機でも送れば上への言い訳は立つ…」
「狙撃部隊 援護しろ!」
『強行突破するつもりか…』
《速度重視で行きましょう》
3人ならば手が追いつかないということはない。
コーラル輸送阻止のケイトも一緒に戦ってくれれば良かったのに…
「被害が大きい これ以上は…ッ!?」
《これで全て…でしょうか…》
[HC鹵獲改修機1機とLC HMを確認 対処を]
『LC HMは俺が引き受ける、2人でHCを!』
「まかせて」《任せて下さい!》
大将は2人に譲ってやろう。
今後に向けて連携を確認しておくべきだ。
俺が相手するLCは高起動型だ。連装ミサイルと両翼ミサイルから放たれた大量のミサイルを引きながら振り切り、一方的にダメージを蓄積。
バズーカは直撃を回避し爆風をイニシャルガードで受け止める。
ライフルとバズーカを合体とはKRSV並みにイカれた武装だが…今更苦戦する相手ではないな。スタッガーにチャージを当てて破壊した。
エア達も無事勝利したようだ。
621の低下した瞬間火力をエアがカバー出来ている。良いバディだ。
[敵勢力の掃討を確認しました]
[作戦は成功です]
オールマインドが用意してくれたガレージに帰投。
全ての傭兵の為にある傭兵支援システムのおかげでホームレスは免れた。
『エア、エコーの調子はどうだ?』
《問題なさそうです それに…》
エコーに触れる621を見る。
《機体越しとはいえレイヴンと触れ合えるなんて…》
「それは良かったな」
微笑ましい光景だ。尊い。
《せっかくです オルクスも触ってみては?》
それは百合に混ざるムーブなのでNG。
『女性…?の身体…?に触れるのはちょっと…』
《レイヴンとは添い寝していましたよね?》
突然流れ弾が621を襲い、赤面。
「オルクスはエアのからだきらい…?」
コイツ…巻き込むつもりだ!
その顔で言われると罪悪感が凄まじい。
『もちろん好きだよ!お身体に触りますね!!』
アイスワームとの戦闘が迫る中、俺たちの間には穏やかな時間が流れていた。
◯621
皆を救いたいと孤独に戦う時間はおしまい。
〇DEYBREAK
621の新たな機体。
闇夜を払い、暁へ飛ぶ為の翼。
エアとの連携を重視した堅実なアセン。
右腕 MA-J-200 RANSETSU-RF
左腕 HI-32:BU-TT/A
→「先輩」と共に振るった剣
右肩 Vvc-700LD
→「01/S」の証
左肩 MA-J-200 RANSETSU-RF
→「戦友」の証
頭部 HC-2000/BC SHADE EYE
→「レイヴン」の証
コア CC-2000 ORBITER
→「猟犬」の証
腕部 AA-J-123 BASHO
脚部 LG-012 MELANDER C3
→「G13」の証
ブースター ALULA/21E
FCS FC-008 TALBOT
ジェネレータ DF-GN-08 SANTAI
コア拡張機能 アサルトアーマー
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