LC機体って意外にバリエーションあるんですね
オルクスのAC、アンフォラの機体名を調整しました。
12.旧宇宙港襲撃(ALT)
中央氷原に到着してからしばらく時が経った。
惑星封鎖機構が本格的に動き出した結果、傭兵界隈では「惑星封鎖機構を叩くと金になる」ことがレイヴンの活躍で話題となり、俺も企業からの依頼を受けて襲撃に参加したり、オールマインドからの雑用をこなしたりで稼がせて貰っている。
そろそろ621がザイレムでサム・ドルマヤンと交戦を終えた頃かと考えている所、レイヴンから久しぶりに連絡が来た。
ーーーーー
「ひさしぶり、オルクス!」
「“きゅううちゅうこう”のしゅうげきをいらいされたけど「戦友」がいうにはもんだいがあるみたい」
「ほけんとしていっしょにきてくれる?」
ーーーーー
惑星封鎖機構を襲撃する依頼は競争が激しいので依頼を持ってきてくれたのは非常に助かる。誘いに乗らない理由はないだろう。
ラスティにも一度は会いたいと思っていたからな。
[[メインシステム 戦闘モード起動]]
〔ミッション開始だ 停泊中の強襲艦を全て破壊していけ〕
『やぁ後輩、久しぶりだね。君の活躍のお陰で封鎖機構相手に稼がせて貰ってるよ』
《久しぶりですね オルクス》
《以前不明機体の回線にあったリリース計画について情報を得たのでお伝えします》
《「コーラルリリース」》
《コーラルを解き放ち「向こう側」に行くことで、コーラルと人類の共生の可能性を得られるようです》
『人とコーラルの共生…そうか、ありがとう』
………
〔どうしたオルクス 既に仕事は始まっているぞ〕
『すみません、少し考え事をしていました』
『建物奥の3隻は俺がやろう。後輩は建物内部と崖の向こうを頼むよ』
「わかった」
「コード15 侵入者を補足」
「基地全体に共有 脅威度の測定を開始する」
〔戦友とその先輩殿 こちらは通信基地近傍で待機している〕
〔回線は繋いでおいてくれ そちらの状況をみて仕掛けよう〕
「コード5排除対象確認 対処する」
すれ違いざまに撃ち抜きながら先へ進んでいく。621は建物内へと向かっていった。
〔戦友 こちらで中継アンテナを破壊した〕
〔これで連中はしばらく外部との通信が出来ない〕
〔その間に作戦を進めてくれ〕
〔目標残り4隻〕
621も攻撃を開始したようだ。
俺も目的地に到着。
艦に装備された兵器を躱しつつ艦橋に攻撃していく。
『目標、3隻破壊した』
〔順調に進んでいるようだな 戦友〕
〔こちらも錯乱を続けているが復旧対応が速い〕
〔この通信妨害は長くは持たないと思ってくれ〕
〔目標を全てやったようだな〕
〔…聞こえるか 封鎖機構の外部通信が復旧した〕
〔応援要請を受けた強襲艦がそちらに向かっている〕
〔私が着くまで持ちこたえてくれ〕
「止むを得ん 補給をしておけ」
621と合流してウォルターの手配したシェルパから諸々を補給。
《敵性反応 上から狙われています》
敵が到着したようだ。すぐに建物の上へ向かう。
「コード5排除対象が接近」
「対処しろ 本隊到着まで持たせる」
飛び回るLC4体を621と共に撃墜。
本来よりも数が多い…!
[リペアキット 残数2]
〔基地正面方向に敵影 増援だ〕
増援4体を撃破。こっちも増えている…
《強襲艦 来ます!》
621にも普段の余裕が無さそうだ。
[旧宇宙港の襲撃者に告ぐ]
[ただちに武装解除し 投降せよ]
[抵抗を続ける場合は強制排除を執行する]
621と共に強襲艦に乗り込み、砲撃を躱しながら撃墜していく。
《2隻撃墜》
[リペアキット 残数1]
[システムより承認 強制排除執行]
まだだ…HCが来る…
「コード15 排除目標を確認」
「今度こそ消えてもらう」
4体が崖の上に降り立つ。
HC2体にエクドロモイ…!?
過剰なまでの戦力に動揺する俺達の視界にACが映る。
「相手は…執行機と特務機体か」
スティールヘイズは旋回すると621の隣に降り立つ。
「待たせたな 戦友」
「久々の協働だ 助け合いの精神でいくとしよう」
ミッション中から思っていたんだが…俺もいるぞ?
「コード44 排除対象の情報を回してくれ」
[システムより回答]
[企業所属V.IV ラスティ]
[独立傭兵 識別名 オルクス]
[独立傭兵 識別名 レイヴン]
[後者については登録情報との誤差を再照合中]
「独立傭兵二人と企業所属とは妙な組み合わせだ」
「企業も傭兵に頼らざるを得ないということだろう」
「誤差はあれど最大の脅威はレイヴンか」
「エクドロモイの連携で排除執行する」
ラスティにはライフル装備HC、621にはエクドロモイ、そして俺にはブレード装備HCが襲い掛かる。
マズイ組み合わせだ…素早く撃破して短射程の武器で2体を相手している621を助けにいきたいのに機動力で負けている以上俺の引き撃ちは通用しない…逆にラスティは引き撃ちされればジリ貧だろう。
なんとかブレードを捌きながら撃ち続けるがシールドに阻まれ、パルスによるダメージが蓄積していく…
パルスには俺のシールドも効果が薄いし届くのは垂直プラミサだけか…苦しいな…
退いて来た先がラスティとライフル装備HCの交戦地帯だった。ラスティと機体越しに目が合う。
背中合わせになった俺たちは素早く立ち位置を入れ替え、互いの敵を迎撃。
「しまっ…」
射撃体制でシールドを構えていなかったHCに俺のチャージショットが、ブレードを振りかぶったHCにラスティのスライサーが直撃する。
「システムに…報告を…」
「コード78…脅威レベルE…」
よろめいたHCに追撃を叩き込み、撃破した。
[…コード78Eを受領 システムに上申]
『助かった、V.IVラスティ』
「助け合いの精神でいこうと言っただろう?」
『そうだったな』
てっきり621しか見えてないのかと思っていたがそんなことはなかったようだ。
アサルトブーストを発動して二人で621の元へ向かう。
「強いな…君は」
『どうも、そっちも流石ヴェスパー上位と言うべき実力だな』
「一つ聞かせて欲しい…君が戦う理由はなんだ?」
『まぁ、傭兵だからな。そりゃ金…………?』
違う。ルビコンを出る為の金は既に集まっている。それどころか余りの金があれば質素な生活くらいは送れるだろう。
ならばリリース計画の阻止か?それともブランチとしての使命?
そうじゃない…どれも…違う…
『俺は…何がしたいんだろうな…』
「……そうか。もうすぐ戦友の元に着くぞ」
今は…目の前の事に集中しよう。
621を挟撃するエクドロモイにレーザーを撃ち込む。
3対2となった戦局は瞬く間に有利不利が入れ替わり、俺たちはエクドロモイを撃破した。
「この…状況は…」
「コード78E‥送信…」
《敵執行機の撃破を確認…助かりました オルクス》
[…システムの判断を通告します]
[コード78Eを承認]
[惑星封鎖機構に対する脅威現出と見なし]
[IA-02の起動を許可します]
《この反応は…マーカー情報を送信》
《そちらの方角から何かが…》
足元が揺れる…
《地中から…来ます!》
〔これは…!〕
「なんだ…この化け物は…!?」
「弾が弾かれる…今の装備では勝てない…!」
「これも…封鎖機構の兵器なのか!?」
「たかだいににげて!」
621の指示に従って俺たちは崖の上に避難する。
《このコーラル反応…有人ではあり得ません》
《おそらくは自律型のC兵器…!》
C兵器はまるで耕すかのように旧宇宙港の施設を、強襲艦の残骸を破壊していく。
「パターンが読めん…!退くべきか…!?」
〔生き延びることだけを考えろ!〕
C兵器がこちらを見た。俺たちに緊張が走る。
〔…待て 何か様子がおかしい〕
頭部の掘削機が停止し、C兵器が振り向く。
《行動パターンの変化を感じます》
《何か…より優先の 指令…》
C兵器は去っていった。
《集積コーラルの 防衛…?》
〔封鎖機構が…技研の遺産を抱えていたとはな〕
〔戻って休め〕
〔俺は あれを片付ける算段を立てる〕
[新着メッセージ 1件]
ーーーーー
〔あの化け物など気になる事はあるが…〕
〔共に戦った縁だ ひとつ伝えておこう〕
〔理由なき強さほど 危ういものはない〕
〔君は既に背景を持っている筈だ〕
〔少なくとも私には そう感じた〕
ーーーーー
俺の…戦う理由…背景………
…そうか。
燻っていた思いに、火が点いた
友人や恩人と敵対するなんて…
621は辛いよな。
オルクス 動きます。
ここから独自展開が増える都合上更新が大きく遅れます
ごめんなさい
次に読みたいのは?
-
V.IXオルクス
-
G8オルクス
-
C4-622ルクス
-
オールクスマインド
-
ランク1 オルクス