ルビコンわくわく傭兵ライフ   作:性癖解放戦線

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今回は日常回です
タイトル?
独立傭兵は戦いが日常なので誰がなんと言おうが日常回です

あとタグに曇らせを追加しました

誰がなんと言おうと日常回です


困惑してるかわいいイグアスを書きたかったのにあらぬ方向に行ってしまった


10.機密情報漏洩阻止(ALT)

 621とともにスマートクリーナーに勝利した俺は引き続き海越えを目指す為、しばらく621の拠点に機体を置くことになった。

 ウォルターがいない代わりに621の面倒を見てくれという依頼でもある。

 

 男女が一つ屋根の下はまずいとかそもそもウォルターは俺を警戒してるだろと断ろうとしたが621の望みは叶えてやりたいと押し切られた。

 でも俺を除けばアーキバスのラスティかベイラムのミシガンくらいしか621には関わりがないのか…相対的にマシってこと…?

 

 

 

 ゲーム内で実家のガレージより帰投したガレージであるここに居るとなんとなく落ち着く。そもそも俺の実家にガレージは無かったが。前世の両親元気してるかな…

 

  

『ACから降りて直接会うのは初めてだな。よろしく、レイヴン』

 

 挨拶する俺の前に居るのは車椅子に乗った少女…C4-621だ。危惧していた生春巻きとか縫い目だらけじゃなくて本当に良かった。

 

「わたしもあえてうれしい。よろしく、オルクス」

 

 こんな子供があの戦いぶりを見せるというのだから驚きだ。つくづくこの世界は闇が深い。それはそれとしてうぉ…でっか…ふっと…(逃れられぬ男のサガ)

 レイヴン先輩が可哀想になってきた。

 

 

『ところで、エアはここに居ないのか?折角だから挨拶しておきたいんだが…』

 

 知らなければ当然の疑問なので一応質問しておく。

 

《すみません 訳あって私は姿を見せられないのです》

 

『そうか…それは残念だ』

 

 

 夕食として味気ないレーションと泥水のようなフィーカで食卓を囲み…あれ?621のところのレーションとフィーカ美味くない?端末で調べるとお高いやつだったので味わって頂いた。

 

 そして就寝。621は一緒に寝たがっていたが流石にそれはいろいろマズいのでソファーで眠ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 草木も眠る丑三つ時かは知らないが、621の泣き声で目が覚める。彼女は良くない夢を見たらしい…

 車椅子に乗っていないということは床を這ってきたのかもしれない。

 強化人間も夢を見るのかとかそういうところは見た目相応なんだとか考えてしまうが今すべきは考え事じゃない。

 

 俺は腹を括って彼女をベッドへ運び、隣で寝かしつける。そういえば妹も昔は良く怖い夢を見たと泣きついてきたな…今日はやけに家族について思い出す…俺も若干ホームシックなのかもしれないと考えながら眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝、目が覚めると目の前にオルクスの顔があった。昨日と比べると無防備で可愛らしく見える顔だ。

 わたしは昨夜の事を思い出して顔が熱くなる。

 

 オルクスが死ぬ夢を見た。「前々回」のエアの突進で貫かれた彼の機体を、「前回」のウォルターのコーラル照射で消し飛んだ彼の機体を。そして彼に向かってパルスブレードを振り下ろすわたしの姿を最後に跳ね起きた。

 オルクスが無事か確かめないとという焦りが生まれるが自力では車椅子に乗る事が出来ない。仕方ないので床を這ってわたしは彼のもとを目指す。

 

 

 彼の元へ辿り着いた。彼の胸に耳を当てる…脈はあった。安心してつい泣き出したわたしに気付いて彼が起きてしまった。彼は少し考え込んだ後わたしを抱えてベッドに連れて行く。彼はわたしと一緒にベッドに入るとわたしを寝かしつけてくれた。オルクスの心音に安心しながらわたしは眠りについた…

 

 というのがこの状況の顛末だ。

 

 やがてオルクスも目が覚めた。彼は真剣そうに寝れたかと聞いて来る。わたしが頷くと彼は安心したような顔を見せた。

 

 わたしはまた彼に助けられてしまった。

 

 朝食の時間だ。彼はちびちびとフィーカを啜っているが猫舌だろうか?それとも苦いのが苦手なのかな?と彼を眺めていると通知が来た。

 

 

  [新着メッセージ 1件]

 

 

〔ビジター!私だよ カーラだ〕

〔ちょいと工夫してあんたらの連絡先を突き止めさせてもらった〕

 

〔あんたたちにひとつ依頼がある〕

〔確認しておきな〕

 

 やっぱりカーラのハッキング技術はすごい。

 オルクスも『…AIに…で勝てる…だ』とボソボソ言いながら驚いている。

 

 

《…レイヴン オルクス 》

《敵対した相手からメッセージとは異例です》

《オールマインドの管理する登録情報に不正アクセスしたのでしょうか…?》

 

 

『…とりあえず話を聞いてみよう。流石に二度も騙すとは考えづらい』

 

 

ーーーーー

〔ビジター その説は世話になったね〕

〔あんたたちを上層に案内する約束だが…〕

〔その前にひとつ掃除を頼みたい〕

 

〔誰かさん達が暴れてくれたおかげでうちの警備はボロボロだ〕

〔そこを突いてくる商売敵のドーザーが居るのさ〕

 

〔「ジャンカー・コヨーテス」…〕

〔連中は私らを目の敵にしていてね〕

〔いつも嗅ぎ回り 隙あらば噛みついてきやがる〕

 

〔侵入して荒らすだけならまだ許せるが〕

〔奴らはうちの開発データを抜き取ろうとしてる〕

〔設置されたハッキングドローンを全て潰さないとRaDの機密情報が盗まれちまうって寸法さ〕

〔なんとも卑しいことを考えたもんだがその価値が分かってる点だけは褒めてやろうかね〕

 

〔さて この状況はあんたらのせいとも言える〕

〔うちの警備を破ってくれた分〕

〔虎の子はきっちり守ってもらうよ!〕

ーーーーー

 

『海越えには彼女の力が必要だ。出撃しよう』

 

 彼はフィーカを飲み干して立ち上がった。

 

 

 

 

  [メインシステム 戦闘モード起動]

 

〔始めるよ ビジター〕

〔卑しいコヨーテどもに設置されたハッキングドローンを残らず破壊するんだ〕

 

《レイヴン オルクス 手早く対処しましょう》

 

『速度が命の依頼だな、分担して終わらせよう』

 

 オルクスの指示を聞いてレーダーを頼りに目標を探す。

 

〔セキュリティ突破状況は今の所10%〕

〔うちのファイアウォールに対してこの速度 並列で5機ってところか〕

 

『どちらが多く潰せるか勝負といこう、後輩』

 

 望むところだ。

 

 

「ひとつ」

 

『1つ目!』

 

「ふたつ」

 

『4…脚MT!?』

 

「みっつ」

 

『2つ目…俺の負け、だな』

 

《レイヴンの勝ちですね!》

 

 

〔早いじゃないか ビジター〕

〔ついでにカウンタープログラムも完走だ〕

〔連中と主要取引先のサーバーを全部焼いておいた〕

 

〔これでコヨーテスもしばらくは大人しく…〕

 

〔待ちな レーダーに敵影 増援か?〕

 

《屋外からです 迎撃に向かいましょう》

 

 

 屋外に出た私たちの元にACが接近してきた。

 

「あぁ?てめえはガリア多重ダムの…」

 

「もう1人は知らねえな…木端傭兵か」

 

 あの機体には見覚えがある。確かG5のイグ…アナ?だ。

 

「ちょっとした小遣い稼ぎのつもりだったが」

 

「野良犬を潰せるなら悪かねえ」

 

 

〔コヨーテスも傭兵を雇ったみたいだね 歓迎してやりな〕

 

「壁越えの噂も聞いてるぜ、ますます調子に乗ってやがるってな」

「てめえはどうにも鼻に付く」

「くたばりな 野良犬!」

 

『………「19位」のイグアスか』

 

 イグアナじゃなかった。

 オルクスがイグアスに接近していく。

 

「俺は野良犬に用があんだよ てめえみてぇな木端…」

『平社員が…舐めてると潰すぞ』

 

「なんだてめ…!?」

 

《新たな敵性反応!》

 

「…… … …」

 

 ウォッチポイントの時の所属不明機体だ。

 

「なんだこの…訳の分からねえ機体は…!」

「チッ…背に腹か…!おい野良犬共!てめえも手を貸せ!」

 

『手を貸して下さい だろ平社員!』

 

「てってめえ…!状況が分かってんのか!」

 

『安そうな方から片付けようとしただけだが?』

 

「はぁ!?ちょっ!?待ちやがれ!」

 

『格が違えんだよ Dランク!』

 

 

《…レイヴン オルクスは自身の機体を引き撃ち機と呼んでいた筈です》

《なぜ彼はインファイトをしているのでしょうか》

 

  …わたしに聞かないで欲しい。

 

 

「クソッ!こんなやつに…これで勝ったと思うんじゃねぇぞ!」

 

『命拾いしたな!平社員!俺がチェーンソーを持ってなかったことに感謝しろ!』

 

 

 

 

 ………。

 

『あーっと…続けようか、後輩』

 

 

 ……………。

 

 

《………所属不明機の撃破を確認》

 

 

〔終わったみたいだね〕

〔…あれについてはうちの技師たちで調べておこう〕

 

《…レイヴン オルクス 不明機体は暗号通信を行っていました》

《内容を解析出来ないか…試しておきます》

 

 

『あぁ…頼んだよ…』

 

 

 …気まずい。

 




◯オルクス
沸点が意外と低い
上げた好感度を即座に落とすことでヤンデレ化を防ぐ高等テクニックを使用した(大嘘)


◯621
エアに貫かれた機体→逆脚型
ウォルターに消し飛ばされた機体→中2型
621がブレを振り下ろした機体→軽2型
最後は存在しない記憶だが、正夢になる可能性は否定出来ない

◯エア
良くない夢を見た621が心配だったがオルクスに助けを求めたのを見て空気を読みだんまりを決め込んだデキるCパルス変異波形。

◯レイヴンさんじゅうななさい
NTRビデオレターが送られて来る夢を見て魘された

◯イグ…アス
野良犬に対抗心を燃やしているが621視点では眼中に無い
作者は「よお…待ってたぜ」されるまで彼のことを完全に忘れていたが戦闘終了後はかなり好感度が上がった
最期のセリフいいよね…いい

次に読みたいのは?

  • V.IXオルクス
  • G8オルクス
  • C4-622ルクス
  • オールクスマインド
  • ランク1 オルクス

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