ルビコンわくわく傭兵ライフ   作:性癖解放戦線

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今回は621陣営視点かつ本編そのまんまです

バルテウスで霞みがちだけどスッラ普通に強いよね…


8.ウォッチポイント襲撃(ALT)

〔しばらくぶりだねウォルター、なかなか元気そうじゃないか。新しい強化人間を連れてるようだが…617たちはどうした?〕

 

〔仕事をしたさ。おかげでルビコンまでこぎつけた〕

 

〔…そうかい。新入りの様子は?〕

 

〔比較的安定しているようだ。ただ、いくつか気になる接触があった〕

 

〔調べ物だね、聞こうか〕

 

〔オルクスを名乗る独立傭兵を洗って欲しい〕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 オルクスからの依頼を終えた私はいつも通りガレージに戻り、メッセージを確認している。

 

  [新着メッセージ 2件]

 

ーーーーー

〔やぁ後輩。先日はありがとう〕

〔おかげで手早く片付いた、また力を貸して欲しい〕

〔何かあればいつでも呼んでくれと言いたいところだが…〕

〔ストライダーの件と今回でアンフォラには無理をさせてしまったからしばらく機体をメンテナンスするんだ〕

〔その間は力になれそうもない…悪いね〕

ーーーーー

 

 オルクスからの依頼はウォルターに疑問を残す結果に終わってしまった。わたしはウォルターとオルクスにも仲良くして欲しいのに…

 それにしてもケイトだ。

 ランク外なのにオルクスの評価がやけに高かった…一体何者?

 やっぱりオルクスは利用されてるんじゃ…

 

ーーーーー

〔…621仕事だ〕

〔これは企業や解放戦線からの依頼ではない〕

〔ブリーフィングを確認しておけ〕

ーーーーー

 

 ついにこの日が来た。

 もうすぐ、あなたと再会できる…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー

〔これは…ある友人からの私的な依頼だ〕

「ウォッチポイント」と呼ばれる施設がある〕

〔地中に眠るコーラルの支流を監視しかつてはその流量制御も行っていた施設だ〕

 

〔お前にはそこを襲撃してもらう〕

〔目標は…最奥にあるセンシングバルブの破壊〕

 

〔当該施設は惑星封鎖機構のSGが警備に当たっている〕

〔企業たちも表立っての手出しは避けるだろう〕

 

〔つまりこの仕事は… 〕

〔オルクスに頼らず遂行しなければならない〕

〔単機での夜間潜入となる気を引き締めてかかれ〕

ーーーーー

 

 もうすぐ迎えにいくよ、エア。

 

 

 

 

 

 

 

 ウォッチポイント上空にわたしを乗せた輸送機が到着。

 

〔621準備はいいか〕

 

〔独立傭兵が単騎で仕掛けてくるとは封鎖機構も想定していない〕

 

 降下用意は整った。

 

〔行ってこい。仕事の時間だ〕

 

 降下。

 

  [メインシステム 戦闘モード起動]

 

 着地と同時にアサルトブーストで接近。

 

〔証拠は残すな。目撃者は全て消していけ〕

 

 

「コード15 侵入者を捕捉」

「敵は…AC単騎だと?どこの所属だ」

 

 ブレード、ショットガン、キックで近くの敵を始末し、邪魔な砲台にはスタンニードルランチャーを放つ。

 

「コード78 応援要請」

「これは…!?本部と繋がりません!」

 

〔応援は来ない。621殲滅しろ〕

 

 ウォルターの支援もあり増援の心配はない。目の前の敵を蹴散らすだけだ。

 

〔敵部隊の殲滅を確認した。次のエリアに進め〕

 

 

 

「なんだこのACは…!?歩哨部隊はどうした!」

「コード18 総員戦闘配備」

 

〔四方から狙い撃ちにされるぞ。621機動力を活かせ〕

 

 ウォルターの言う通りだ。やるべきことは変わらない。障害物で砲撃を凌ぎつつ各個撃破していく。

 

 

〔マーカー情報を更新する、指定する方向へ向かえ〕

 

 指定された地点に向かう為にわたしは高台へ到着し、連絡橋の先にある施設を見下す。

 

〔見えるか、あれがウォッチポイントの制御センターだ。目標はその内部にある。侵入しろ〕

 

 何が待っているかは分かっている。先に進むだけだ。

 

 

 

 アサルトブーストで目的地に向かう最中、ENの切れたわたしのACが連絡橋に着陸する。

 

「ウォッチポイントを襲撃するとは…相変わらずだな、ハンドラー・ウォルター」

 

 制御センターの上に立つACから声をかけられた。無線越しに聞こえる声は気怠げな老人といった印象を受ける。

 

「また犬を飼ったようだが、何度でも殺してやろう」

 

 

 

〔貴様は…待て、621。背後からも狙われている〕

 

 ウォルターの忠告を理解するよりも先に機体の背中へレーザーが突き刺さる。「前回」までは居なかった敵が居るようだ…

 

「ハンドラー・ウォルター、お前には後で消えてもらう。まずは猟犬からだ」

 

〔「C1-249 独立傭兵スッラ」第1世代強化人間の生き残りだ〕

 

「…… … …… …」

「… ……」

 

〔暗号通信…周りの機体もスッラの制御か…やれ、621。さもなくばお前が死ぬことになる〕

 

 手の内を知っているスッラよりも所属不明機体を片付けるべきだ。そう考えた私は背後の敵へ接近しつつ位置をレーダーで把握する。

 

 後方に居る2体のステルス機を撃破完了した。

 ステルス機ということはBAWS第2工廠調査の時と同じものだろうか…

 

 

「私がやったのは…618だったか?あれも悪くはなかったが今度の猟犬はそれ以上だ」

 

 お前に評価された所でなにも嬉しくない。

 独立傭兵スッラ。詳しいことは知らないがウォルターと因縁があるようだ。ウォルターの猟犬…つまりわたしの先代を何度も殺しているらしい。つまり生かしておく価値はない。

 

〔…スッラ、何故この仕事を知っている〕

 

「あまり手を煩わせるな…ハンドラーウォルター。余計だ、その猟犬もな…」

 

 「前回」までとはどこか違う言動だ…気になるが残りの所属不明機体を優先する。

 

 

「この感じは第4世代か、上手く育てれば優れた猟犬になる…なるほど、オルクスも気に掛ける訳だ…」

 

 …!?

 

〔!?なぜそこでオルクスの名前が出てくる…?〕

 

「だがお前…危険だな、臭いで分かるぞ。消えてもらうのが上策のようだ」

 

〔妄言に付き合うな621〕

 

 

 

 

 

「… ……」

 

 所属不明機を全て片付けた。

 

  [リペアキット 残数2]

 

 四方から撃たれたせいでそれなりに損耗してしまった。

 

〔…不明機体の反応は消えたか。621あとはスッラを撃破しろ〕

 

 アサルトブーストでスッラに接近。ショットガンでスタッガーを取りブレードで追撃。

 

「いそいでるからじゃましないで」

 

 キックで吹き飛ばした所にスタンニードルランチャーを放つ。

 

〔ハンドラー・ウォルター、その猟犬はやめておけ…〕

 

 スッラの機体が崩れ落ち爆散する。死んだようだ。

 

〔…敵ACの撃破を確認した。621奴らのことは気にするな…だがよくやった〕

 

〔…仕事に戻るぞ。センター内部に侵入し目標を破壊しろ〕

 

 

 隔壁を開き、補給シェルパで機体の修復と弾薬の補充を済ませてから目標の破壊に向かうため降下していく。

 

〔…それだ、中央にあるデバイスを壊せ〕

 

 ついにここまで戻ってきた。エアに…友達にようやく再会できる…

 

 わたしの攻撃で破壊された目標が煙を上げ、センターが停電していく。

 

〔…621よくやった。仕事は終わりだ、帰投を…?〕

 

 足元からコーラルが逆流し始める。

 

〔これは…!?…まずい、退避しろ621!〕

 

 ウォルターの言葉を聞きながら、わたしはコーラルの奔流に身を委ねた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……………

 

 目の前に紅い光が見える。

 

《あなたは…?》

 

《第4世代 旧型の強化人間…》

 

《あなたには私の「交信」が届いているのですね》

 

《私は ルビコニアンのエア》

 

 エア。実体を持たぬルビコニアン。時に信念の違いで刃を交え、時に恩人達との別れを共に惜しんだわたしの友人。

 

《目覚めてください》

 

《あなたの自己意識が…》

 

《コーラルの流れに散逸する その前に》

 

 エアがその輝きを増した後、わたしの意識は再び暗転した………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  [強化人間C4-621 生体反応を確認]

 

 ノイズ混じりのCOMを聞き、雨の降り注ぐ制御センターの屋上で目が覚める。

 

  [オートパイロットを解除 ]

  [ハンドラーへの通信を接…]

 

 

《レイヴン 敵性機体の接近を確認しました》

 

 私の目の前にパルス防壁を持つ機体が飛来してきた。

 

 

《あなたの脳波と同期し…「交信」でサポートします》

 

 初対面の時は警戒していたが、今の私にとっては何よりも頼もしい言葉だ。

 

《メインシステム 戦闘モード 再起動》

 

 戦闘開始と同時に敵機はミサイルを放つ。わたしはクイックブーストで懐に潜り込みアサルトアーマーを発動してミサイルを掻き消す。パルス防壁を剥がされスタッガーに陥った敵に装備を直撃させる。

 

《通信回線は一時的に切断しています》

《あなたは致死量に近いコーラルを浴びた直後》

《今は 戦うことだけに集中してください》

 

 わたしから距離を取ろうとする敵機をアサルトブーストで追いかけて再び姿勢限界に追い込む。

 

 

《この波形は…!?危険です 距離を!》

 

 追撃をするつもりだったが爆発によりパルスアーマーが再展開されてしまった。

 

 火炎放射を行い突進してくる敵機に対して冷却が完了したアサルトアーマーでカウンター。武装を総動員してダメージを与える。

 

《敵機ダメージ限界に近づいています》

 

 姿勢限界から復帰した所に絶え間なく追撃を仕掛け、撃破。

 

 スッラのような異変さえなければ今更この程度は相手にならない。

 

《…敵機システムダウン 完全停止です》

 

 

 

《…レイヴン あなたには 休息が必要です》

《それから》

 

 突如、視界に激しい光が映る。

 

《あなたが巻き込まれたコーラルの逆流》

《あれは…予兆に過ぎません》

 

 爆発の余波か突風が吹き、先程までの雨雲が吹き飛ばされたようだ。

 

《ルビコンを焼き払う…この炎と嵐の》

 

 

 

 

 

 

 雨雲の去った空は、黄昏のように紅く染まっていた。




◯621
友達と再会できてウキウキ
2週分の経験を活かした極めて効率的な戦闘スタイル
速攻でスタッガーさせて強烈な装備を叩き込む
文句なしの今作品最強キャラ

◯エア
みんな大好き依存系脳内彼女面ヒロイン
自分がエアぺディアする前から敵を把握しているかのような行動をするレイヴンにビビっている
ちなみ作者は封鎖衛星制止の未練タラタラなエアが1番好きです
きっと貧乳


◯プレイヤー視点からのオルクス
密航で登場
基本報酬の20%を支払い僚機として呼ぶ事が可能
報酬を減らすだけあり火力、耐久共にNPC最高峰の救済枠
救済枠なのにバルテウスには来てくれないのネットでネタにされてそう

1、2周目では621の選択を問わず最後まで協力的だがエアまたはウォルターに撃墜され死亡する
3週目では依頼を持ってくるなど能動的に関わってくる

ウォルター同様本編に生存ルートは存在しない

次に読みたいのは?

  • V.IXオルクス
  • G8オルクス
  • C4-622ルクス
  • オールクスマインド
  • ランク1 オルクス

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