オルクスと621に関わるアプデですが、
今作品では全ての武器がナーフなしで全盛期のスペックを発揮している設定とします
「私は、レイヴンのライセンスが悪用されないように回収をして欲しいと依頼した筈よね?」
『はい…』
ブランチの拠点に帰投した俺は、当然オペレーター達に説教を受けていた。
「何をどうしたら、見ず知らずの密航者にライセンスを譲る事になるのかしら?」
『密航者には…身分が必要かなーって…』
「アンタねぇ…それでレイヴンが身分を失ったら困るのはレイヴンでしょ…」
「……………」
やめてださいシャルト姉さん…その正論は俺に効く…
レイヴン先輩の無言の視線が突き刺さる…
「そもそも君は通りすがりに密航者が困っていたら助けるほど殊勝な人物じゃないだろう?何か意図があるのか?」
キング兄さん!?俺のことそんな風に思ってたんですか!?
だがキング兄さんの指摘は考えてきた言い訳を始める足掛かりとして都合が良い。
『えぇ…意図ならあります』
「…!?聞かせてもらいましょう」
『俺は感じているんです。あの傭兵には可能性があると』
『最初にヘリコプターとの戦闘を見た時は漁夫の利を取ろうと見捨てるつもりでした』
勿論嘘である。かっこよく参戦できるタイミングを見計らっていただけだ。
『でも、彼女はハンドラーに使われるだけの猟犬とは違った…彼女の戦いぶりには意志がありました。現状を打破したいと願い、選び戦う自由への意志が…!』(適当)
『彼女はいずれ、レイヴンの名を背負うに値する傭兵となる…例え今は借り物の翼だとしても、彼女ならばきっと羽ばたける…!』
どうだ…相手の好きそうな言葉を駆使して言いくるめる…!
「……………」
「君はブランチの理念に興味がないと思っていたが…私の思い違いだったようだ」
「キング…また上から人を評価して…でも確かに、アンタがそこまで考えていたなんて…正直驚いたよ」
「そう…見届けたいと言うのね…その翼が…彼らを何処に運ぶのかを…」
『はい…レイヴン先輩は俺のことを拾い…見守っていてくれました』
『今度は俺が、レイヴン先輩のように彼女を見守りたい…そう思うのです』
「……………!?」
勝ったぞレイヴン…レイヴンだとややこしいし621のことは人前では後輩と呼ぼう。呼び名が増えたら多分ウォルターも喜ぶしな!
ー数日後ー
621から僚機の依頼があった。ソフィーにバレることを危惧してルビコン解放戦線の依頼は避けていたが…かわいい後輩の頼みなら断る訳にはいかないな。
それにしてもレイヴンは三周目か。
…単純な傭兵歴は俺の方が後輩だった!?
ーーーーー
武装採掘艦護衛
依頼者:ルビコン解放戦線
作戦領域:ベリウス西部 ボナ・デア砂漠
作戦目標:目標護衛
〔独立傭兵オルクス〕
〔貴方に独立傭兵レイヴンとともに引き受けてもらいたい作戦がある〕
〔内容は… 我々の武装採掘艦「ストライダー」の護衛〕
〔それにしても普段我々の依頼を受けない貴方の助力が得られるとは…〕
〔レイヴンの紹介に感謝しなくてはな〕
〔よろしく頼む〕
ーーーーー
ルビコニアンデスパンジャン…
今回は10連ミサイルとハンドミサイルを載せておこう…
[メインシステム 戦闘モード起動]
〔ミッション開始…待て、護衛対象が襲われているぞ!〕
『これは…何事だ…!?』(すっとぼけ)
「なっなんだ!この機体は!?」
「うっ狼狽えるな!我々はコーラルの戦士!」
哀れストライダー、二種類ミッションがあるのに結局生存ルートはないのだ…
ストライダーは中央から歪み、爆散。赤く輝きながら降下する技研の遺産へ俺は両手両肩のミサイルロックを開始した。
『コイツは…!?』
〔レーダーに敵影、来るぞ621〕
着地狩りの如くミサイルが殺到、すかさず621が重ショットガン、パルスブレード、キック、ワーム砲で攻め立てる。
621殺意高くない?完全に誉を捨てている…
「あんまりきいてない…?」
初見の時の俺みたいな反応だな。そういえば俺も同じアセンで惨敗したんだっけ…
今回は俺がメイン火力だな。
『後輩!ミサイルの通りは悪くなさそうだ!衝撃限界を狙ってくれ!』
「わかった!」
レイヴンには武器の高い衝撃値で活躍してもらおう。
〔識別無し、シュナイダーのMTではない…これは…C兵器か!?〕
〔…戦闘を続けろ621、オルクス。話し合いが通用する相手ではない〕
「りょうかい」『了解!』
ウォルターの指示に従い連携してC兵器を追い詰めていく。
〔敵はルビコン調査技研の無人兵器…アイビスの炎で失われたはずの遺物だ〕
衝撃限界に合わせて殺到するミサイルがC兵器を撃破した。第1ウェーブは完了だな。
〔やったか…?〕
やってないです。
〔…待て、まだ何か来る〕
遠くから高速で転がって来る謎の物体…みんなのトラウマこと…
〔ヘリアンサス型だと…!?正面衝突は避けろ、削り取られるぞ!〕
ドリフトするヘリアンサス型にミサイルが命中。まずは1体…
『側面は装甲がガラ空きだな。そこが弱点か』
先輩として後輩へのアドバイスは忘れない。
〔敵影!まだ来るぞ〕
〔偶然居合わせたにしては数が多過ぎる…2人とも、今は戦いに集中しろ〕
戦闘を継続、621も的確に側面を撃ち抜いているようだな。
〔危険な相手だ…転倒させて確実に潰せ〕
「これで、さいご!」
621のワーム砲が衝撃限界に達したC兵器に突き刺さる。これで終わりの筈だ…
〔打ち止めのようだな。広域レーダーにも反応はない〕
〔ストライダーの護衛は出来なかったが今回は不可抗力だ〕
〔…それにしてもオルクス、随分とC兵器に詳しいようだな?その装備も襲撃を想定していたかのようだ〕
ッ!しくじった!621の安全の為とはいえ情報を渡し過ぎた!
『…護衛ならばマルチロックの出来るミサイルが有効と考えただけだ。それに襲撃を俺が仕掛けたなら後輩を助ける理由がないはずだ』
いくらなんでも苦し紛れ過ぎる…ウォルターには通用しないだろう。
「オルクスはわたしをしんぱいしてくれただけだよ。わるいことはかんがえてないはず」
621が俺を庇うのか!?
〔621!?…そうか、お前がそう判断しているのなら今回は良いだろう〕
〔背景はこちらで洗っておく。2人とも戻って休め〕
今日の依頼は「前回」にはないものだったからオルクスを呼んで正解だった。わたし1人なら危なかっただろう。そう思いながらメッセージを確認する。
[新着メッセージ 1件]
入っていたのはルビコン解放戦線からの謝罪。そしてレイヴンも用心しろとのことだ。
[通信が入っています]
オルクスからだ。今日のことだろうか?
『やぁ、後輩…君のハンドラーとの間を取り持ってくれてありがとう。あれは俺も迂闊だった…』
『ただ…あの時の俺はどう考えても怪しかった。どうして君が庇ってくれたのか気になってな…もし良ければ教えてくれないか?』
「あなたはわたしをまもってくれた…だからこんどはわたしがまもるばんだっておもったの」
『そうか…義理堅いんだな、後輩は。また何かあればいつでも力になろう。改めて、今回は本当にありがとう』
オルクスはいつだってわたしを庇ってくれた。密航の時も、そしてコーラルに火をつける時も、ルビコンを解放する為に戦った時も。
わたしを庇って死んでしまった。だから…
今度は私が守らなきゃ。
◯真レイヴンさんじゅうななさい
ライセンスを失ったが結果的に自分の自由な時間が増えたのでありがたいと思っているコミュ障
信じて送り出した好みの男が自分の偽物にぞっこんになっていた
◯レイヴン
3周目、密航終了後記憶を取り戻した覚悟キマッてる系621
まだみんなが生き残れるルートがあると信じている
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