拝受
まだ、amazonには登録されていないようですが*1、
http://www.osaka-up.or.jp/books/ISBN978-4-87259-235-1.html
荒木浩『日本文学 二重の顔 〈成る〉ことの詩学へ』を頂戴いたしました。
早速拝読したのですが、大変おもしろいです。
さまざまなテキストを縦横にちりばめ、読ませてくれます。著者の博覧強記をあらためて感じたことでした。
私は、出典のある言葉*2が好きなのですが、そういう言葉やそういうことに関する考察もちりばめられています。浅学菲才の私には書いてあることのすべてが理解できるわけではありませんが、随所に楽しめるものがあります。
著者のブログに、小林信彦が植木等を〈立っているだけでおかしい人〉と評したのは、「おそらくは、古今亭志ん生を、安藤鶴夫が評した言葉を踏まえています」と書いてありますが*、その記事にもあるように、この安藤鶴夫のことばもこの本の中に出てきます。
本好きのみならず、落語好きの方にもお勧めしたい本です。古典文学はちょっと、という方にも、楽しめる作りになっています。
*1:
- 作者: 荒木浩
- 出版社/メーカー: 大阪大学出版会
- 発売日: 2007/04/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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*2:正確に言うならば「出典があることが感じられる言葉」でしょうか。