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麺職人になって知った、所作の大切さ
麺職人になると制服の襟元や三角巾、前掛けが紺色になります。やっぱり特別感があって厨房で目立つんですね。実際、職人になってからお客さまの視線を以前より感じるようになって、挨拶や作業などひとつひとつの所作に気をつけるようになりました。「厨房はステージで、麺職人は役者みたいなもの。みなさんそれを見に来てるんだ」と店長から教えられて、すごく納得したのを覚えています。なので今は見られていることを意識して行動にプラスしているんですね。例えば、茹でている麺を1本取り上げてじっと見たり、口に入れてちょっとうなずいてみたり、そういう動作をお客さまの前で隠さずにやってみる。そうすることで、お客さまに「麺職人さんがしっかり作ってるんだな」と伝わりやすくなるし、店の空気感も変わってくるんです。私たちはうどんを売ってるけど、おいしく食べて頂くための空間も売ってるんだと思っています。
知識の裏付けがスタッフの意識を変える
麺職人になって、良かったことはたくさんあります。勉強をして知識を得て、自分のつくる麺の品質が明らかに変わったことがひとつ。できたてのおいしいうどんを食べてもらうためには、どう店を回せば効率がいいかなど、全体のオペレーションにも目が向くようになりました。あと職場のスタッフに技術的なアドバイスをするときも、職人という立場はすごく便利です。みんな素直に耳を傾けてくれるし、知識の裏付けがあるので、その理由もちゃんと説明できますし。麺について「いつもより細いんじゃない?」とか「今日のはちょっと柔らかいかも」なんて、気づいたことを伝えてもらえるようになったのも助かりますね。スタッフみんなが、そういうことがわかるくらい成長したんだなと感じる瞬間です。どうして柔らかくなったのか、その理由をみんなで考えることもありますよ。店全体として意識が高まったし、団結力も増した気がします。
妥協のないうどんをつくり続けたい
今年の初秋に刺激的なことがありました。麺匠の藤本さんに私のつくったかけうどんを褒めていただいたのです。その日は2種類のタイマーを使って麺の状態に合わせて茹で時間を小まめに変えていたのですが「その成果がよく出ていますね、とてもおいしかったです」と言っていただきました。その日は麺職人のお店を中心に回っていらしたそうですが「伊勢原店は麺を丁寧によく見ていて、今日回った中では一番おいしかった」と褒めてくださっていたと後に聞かされ、すごくすごく嬉しかったのを覚えています。職人になって一番感激したことかもしれません。これからもその時の気持ちを忘れずに、妥協のないおいしいうどんを作り続けたいです。
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麺職人インタビュー
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※すべての店に麺職人が誕生しました。
彼らがつくりたいのは、
ただのうどんではなく、
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日々磨いた技と感性で、
今日も麺一本一本に
命を吹き込んでいきます。
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ここの うどんは、 生きている。