学校再編で4月から新しい白石中に統合される、白石町の有明中、福富中、白石中で23日、閉校式があった。卒業生や地域の人たちも集まり、最後の在校生が企画した閉校イベントであらためて思い出を刻んだ。
有明中の閉校式には約500人が参加した。川﨑朗校長が「62年の歴史の中で9897人の卒業生を輩出し、在校生を含めた在籍生徒数は1万人を超える。寂しさもあるが、有明中の伝統や文化を刻み、次に進んでいきたい」とあいさつ。北村喜久次教育長に校旗を返納した。
生徒たちは「思い出ムービー」を制作し、「一番古いのは1947年の写真」と紹介。時代ごとの体育大会や修学旅行、校舎、学校生活などの写真を10分近くスライド上映し、「懐かしい~」の声が漏れた。一般を含めて募集した思い出短歌の優秀作「学び舎の名前変われど想い出は我が心にずっと変わらず」(一般・渕上眞佐子さん)など12点が表彰された。
教室を「思い出ブース」にして写真や映像が披露され、20年ごとにまとめられた写真に式を終えた人たちが見入った。自身と夫、3人の子どもの一家5人が卒業生という女性(62)は「式に出て校歌にぐっときて、閉校を実感した」としみじみした様子。3年の塘地由依子さんは「まだ実感は湧かないけど、卒業して先生たちを訪ねる学校がないことはちょっと寂しい」と惜しんだ。(小野靖久)




