高知県四万十市の大用(おおゆう)中学校で行われた卒業式のニュースからです。学校は、2023年度限りで休校します。77年の歴史を経て、最後の卒業生が、山里の学び舎を巣立ちました。
校庭に姿を見せたのは卒業生の岡芳加さん。そして、敷地希泉さん。
四万十市の北部、山に囲まれた富山地域にある大用中学校です。子どもの減少などに伴う市の学校再編に基づいて、2023年度限りで休校となり、2024年度からは中村中学校に統合されます。
全校生徒は4人。13日は3年生2人の卒業式が行われました。式では田辺長美校長が2人に卒業証書を手渡し、はなむけの言葉を贈りました。
(大用中学校 田辺長美 校長)
「特別な、最後の卒業生ということを、ずっと覚えておいてください。二人の夢の実現に向けて、自分自身を大切に、周囲の人を思いやる心で、さまざまなことに挑戦してください」
見送られながら歩く2人には1年生から花束も手渡されました。
(卒業生 岡 芳加さん)
「終わる感じがしない。まだ大用中が続くような感じがします」
(卒業生 敷地希泉さん)
「最後の卒業生になれて良かったし、たくさんの人に来てもらって楽しく迎えられて良かったと思います」
「小さい頃からの大用なので寂しい気持ちもあるし…」
「“大用生活”楽しかった」
大用中学校の卒業生は2人を加えて985人。22日に休校を記念する式典が開かれる予定で、77年の歴史に幕をおろします。