バレーボールV3女子アルテミス北海道の全選手が退団発表、道内バレー界に激震

2月のホーム戦で奮闘するアルテミスの選手たち(左側)
2月のホーム戦で奮闘するアルテミスの選手たち(左側)

 バレーボールV3女子アルテミス北海道は21日夜、MB松田莉子主将(30)、エース小室祐里(28)ら9選手の退団を発表した。12日に成田郁久美監督(48)とセッター奥山優奈(28)ら6選手の退団も発表されており、今季V3に初参戦し2位となった全15選手が退団となる異常事態となった。この日、24―25シーズンから開始予定の新リーグで最高峰「SVリーグ」への準加盟クラブ認定を受けたが、Vリーグチームは登録14選手、ベンチ入り12選手が義務付けられているだけに、チーム存続には新体制確立、大型補強が急務となる。

 球団の工藤浩代表理事は12日の発表の際、「資金面など身の丈にあったチーム作りを目指すフロントと、成田監督が思い描く支出のある運営はチーム存続に関わると判断し、契約継続を断念した」と説明、成田監督も「私たちが創り上げてきたチーム像と、フロントが思い描くチーム像にかい離があった」とコメント。選手も成田監督の意思に同調したものと思われる。

 松田主将は「これまでの温かい声援、本当にありがとうございました。私たちが今までやってきたことは、決して間違っていなかったと胸を張って言えます。支えてくれた皆さんに感謝、一生の宝物となる3年間でした」とコメント。今季V3の得点王にも輝いた小室は「今季を持って退団することを報告いたします。大好きなチームから離れることをとても悩み、決断するまでに時間がかかりましたが、今の環境ではバレーを好きでいること、楽しむことが難しいと考えました」と苦渋の選択を説明。「応援下さったスポンサー、関係者、ファンの皆様にこのような形となり申し訳ありません。たくさんの愛情を注ぎ応援、支えていただき本当にありがとうございました」と感謝を示した。選手らは、23日に北広島市総合体育館で行われる「ファン感謝祭」に出席、あいさつも行う予定だ。(小林 聖孝)

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