Angel Garden

天使や子供をテーマにした世界の絵画、彫像、写真作品をご紹介!

シチュエーション別のムーニング

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このブログでも何度か紹介してきた、子供たちによる「ムーニング」

ムーニングとは、自分で自分のパンツを下ろしてお尻を出し、それを周りの人に見せるというおふざけ行為。
子供たちの表情からもわかるように、その場の雰囲気を明るくする茶目っ気のある行動です。

もちろん時と場所、見せる相手を選ぶ必要がありますが、近年では基本的に微笑ましい行為とされています。
親しい仲間や家族に対してなら、きっとみんなを笑わせることができるでしょう。


ここで改めてもう一度、ムーニングについておさらいしておきます。
ムーニングとは・・・

● 下着や水着を下ろして自分のお尻を他人に見せる行為である。
● 公の場ではもともと抗議やイタズラとしておこなわれることが多かった。
● アメリカには電車の乗客に向かってムーニングする毎年恒例のイベントがある。
● ベルギーの街にはムーニングする少年のブロンズ像が設置されている。
● 服や水着など、着衣の状態でおこなう行為である。
● 自分の意思で自分のお尻を出す行為である。
● 子供たちがやるムーニングは人を笑わせようとするおふざけである。

誰にやらされているわけでもなく、子供たちが自主的に楽しくおこなうムーニング。
元々は相手をからかう行為だったのかもしれませんが、子供がやった場合は決して腹は立ちませんね。

今回はシチュエーション別のムーニング。
どんな状況でも、子供たちのムーニングは可愛いものです。


【水辺で遊んでムーニング】

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遊んでいるときに水着が下がると友達に笑われてしまいます。
でも自分でお尻を出しておどければ、友達を笑わせることができます。
この差は大きい。


【水に入ってムーニング】

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川や海で泳ぐとき、今では水着が必需品。
でも記念撮影のときはおどけてムーニングしたくなるものです。
これぞ楽しさの証!


【お着替え中のムーニング】

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川でもプールでも、着替えている人にカメラを向けてはいけません。
しかし子供たちからムーニングしておどけてきたら、これは良い思い出。
家族のために楽しい写真を残しましょう。


【山に登ってムーニング】

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山に登り、雄大な風景を眺めながらのムーニング。
普段隠している部分にも、たまには大自然の光と空気を与えましょう。
天の神様もご機嫌になって、天候が良くなるかもしれません。

画像出典:IMG_3609(左・トリミング)
Copyright : davidhan51


【イベント会場でムーニング】

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左は学校のイベントでしょうか?舞台の前で集団ムーニング。
右はなんと牛追い祭りでの光景。
牛にお尻見せたら危ないんじゃない?


【移動しながらムーニング】

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左の子はスケートボードに乗っていて、右の子はトラックの荷台に乗っています。(走ってはいません)
走りながらムーニングしたら、転んで痛い思いをするか、イタイ少年だと思われてしまうかどちらかでしょうね。

画像出典:iphone 5 542 - Copy(左)
Copyright : sammyaltopiedi


【公園でおふざけムーニング】

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家族連れで賑わう公園でお尻を出して良いのは子供たちだけ。
パパとママに向けて「はいっ、ムーニング!」
とても楽しい雰囲気であることも、仲良しであることもハッキリわかる、良い記念写真が撮れました。


【木登りしながらムーニング】

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木登り上手な子はムーニング上手な子?
「ここまでおいで〜」とからかう意味であっても、可愛いことには変わりなし。
下から見上げるムーニング、これぞ昼間のお月見気分。

画像出典:_1000764(左)
Copyright : vangjeldima


【女の子たちのからかいムーニング】

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女の子は男の子がお尻好きなことを知っています。
お尻を出して笑う男の子たちも、女の子たちのムーニングにはちょっとドキドキ。
それを知ってか女の子たち、からかい上手のムーニング。


画像出典:Flickr


関連記事:
お尻を見せるイベント
天使のおしりパン
グッドムーニング!
集団ムーニング
お月見ムーニング

写真「Like Mother, Like Daughter」

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トイレでスマホを使うとトイレ時間が長くなると言うけれど、
天使ちゃんでも同じかな?


画像出典:Like Mother, Like Daughter
Copyright : Wayan Vota
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

彫像「Mädchen auf Schildkröte」

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スイスの北西地区に位置する街、ビエンヌの「シャトレ大学」の前に設置されているブロンズ像。

少女が海亀に乗っているという童話のようなシチュエーションで、タイトルは日本語に訳すと「亀に乗った少女」
見た目そのままのタイトルですね。
作者名や制作年などの詳細はわかりませんでした。

髪の短い女の子が亀の上に乗ってバランスをとっているような仕草をしています。
胸の膨らみから察するに10〜12歳くらいでしょうか。
細身ながらバランスの良い美しさを感じさせます。

何故このような像が大学に設置されているのかはわかりませんが、公園にあるよりはイタズラされずに済みそうですね。

画像出典:ウィキメディア・コモンズ
File:Mädchen auf Schildkröte-03.jpg
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス


「亀と少女」という組み合わせは他の作者の作品にも見られます。
例えば・・・

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左はアメリカのインディアナ州にある森林庭園「オークハースト・ガーデン」に設置されている少女像。
こちらも作者と制作年が不明ですが、同じように亀の上に乗っています。

右はアメリカのサウスカロライナ州にある彫刻庭園「ブルックグリーン・ガーデンズ」に設置されている少女像「Seaweed Fountain」
アメリカの女性彫刻家、ベアトリス・フェントン(Beatrice Fenton/1887-1983)による1920年の作品です。

画像出典:ウィキメディア・コモンズ
File:Architect and engineer (1934) (14761539021).jpg(右)
ライセンス:パブリックドメイン


亀に乗るというと通常はまたがるものですが、どの女の子も亀の上で立ち上がっています。
一見すると動物虐待かと思ってしまうような光景ですが、左の画像の子は右手で何かを指示しているようだし、左手は「待て」の形にも見えますね。
調教しているのでしょうか?

亀を男性と捉えると面白いイメージになりそうですね。
何か土台となる物語があるのかもしれません。

人をいたわる性教育

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以前に掲載した記事「人体パーツの模型とグッズ」では、人間の体の部位を模した商品をいくつかご紹介しました。(該当記事)

その中には人間の性器を模した学習教材もありましたが、日本では小中学校の性教育の授業で人体の模型が活用されているとはあまり聞きません。

命の大切さや健康の有り難さを唱えることは誰でもできますが、普段隠している部分、とくに「生殖器」について子供たちにわかりやすく教えるのは難しいことです。
ましてや性機能や将来の使い道まで教えるとなると、親でさえ躊躇してしまうのは仕方のないこと。

それを授業として勉学として正しく教えてくれるのが学校での性教育・・・のはずですが、日本では子供が性について知るのを快く思わない親から抗議があるなど、西洋と比べても上手くいっているとは言えません。
相変わらず理科の延長のような内容にとどまっているのが実情です。


何故、子供への性教育に対して眉をひそめる者がいるのか?
そのヒントがこの絵にあります。

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Copyright : Daniel Lezama

メキシコの画家、ダニエル・レサマ(Daniel Lezama/1968- )による2005年の絵画作品「Balero and Rayuela」

左に少女の、右に少年の下腹部を配し、それぞれメキシコの伝統的な玩具を持っているというメッセージ色の強い作品。
少女はBalero(日本のけん玉のようなオモチャ)を持ち、少年は穴の空いたRayuela(ケンケンパ遊びに使うボード)を持っています。

水辺で遊んでいる子供の絵なら、裸であっても違和感はないでしょう。
しかしこうして中心部のみを描いたり、棒状のオモチャ、穴の空いたオモチャを一緒に登場させるだけで、見る者の多くはそこに卑猥さを感じ、けしからんとなるわけです。

作者がこのありふれた玩具を性行為のメタファーとして描いたことは言わずもがなですが、それは大人が振りかざす性意識に対する警告なのだと受け取らないと、正しい性教育の在り方は見えてこないと思います。


【情報化時代の性教育】

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ノルウェーの子供向け教育番組より(元の映像では隠されていません)
Copyright : NRK TV

今や情報化時代。
子供たちは親に訊かずとも、ネットで検索することで様々な性情報を得ることができます。
しかしそのほとんどは大人向けの性娯楽であり、性的興奮をあおるコンテンツばかり。

本来なら思春期前に知っておくべき性モラルを飛び越えていきなり性娯楽の知識を得たら、精神も行動もともに揺らいでしまうのは当たり前。
それを防ぐために西洋では幼少期からの性教育を推奨し、実践しています。

性教育先進国として知られているのがスウェーデンやフィンランドですが、ノルウェーもまた然り。
ノルウェーの公共放送局、NRK TVでは1995年から「Newton」という子供向け科学教育番組を放送しており、2015年には8歳から12歳を対象とした性教育番組を放送しました。

「Pubertet」(思春期)と題された全8回のシリーズで、女医であるライン医師が人間の性について子供たちにわかりやすく解説しています。
大人も子供も男女共に全裸で登場し、それぞれの性器が画面に大きく映し出されますが、ボカシやモザイク等は一切ありません。

現在はNRK TVのオフィシャルサイトで30分間にまとめた動画が公開されています。

「Pubertet spesial」
https://tv.nrk.no/program/DMPV74100915


2009年にユネスコが世界保健機関とともに作成した「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」によると、性教育の最適な開始年齢は5歳となっています。
世界中のほとんどの国がこのガイダンスに基づいて性教育に取り組んでいる中、日本の性教育は30年前と何も変わっていません。

NRK TVによる「Pubertet」の放送内容はさすが性教育先進国といったところ。
小さな子供にもわかりやすいように、実際の人間を使って説明しています。
性器が映っているだけでポルノだと思い込む日本人は、その考え方がいかに子供たちの性意識を歪めているか、よく考えてほしいものです。


【体を知らぬは心を知らぬこと】

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かなり前にどこかで読んだ記事ですが、ある小学校で生徒同士の喧嘩があり、男子児童が片方の睾丸を潰されたという出来事があったそうです。
おそらく強く握られたか踏みつけられたのだと思いますが、相手の子がわざとそこを狙ったのだとしたらとても子供の喧嘩で済ましてはいけないことです。

しかしこれは、子供たちが睾丸の大切さをじゅうぶん理解していれば防げた事かもしれません。
男性の睾丸は本人だけのものではなく、将来の配偶者や家族の人生にまで及ぶ、とても大切なものだということを学校では教えるべきです。(傷害を負わせることの罪の深さも含めて)

昔からテレビ番組の「スポーツ珍プレー集」等で、男子選手の股間にボールが当たったシーンで「チーン!」という効果音を流して茶化したり、アニメでも股間を打つシーンをギャグとして扱っていますが、これは良くありませんね。
形を面白がる分には良いのですが、痛みや被害を面白がるという傾向は由々しきことだと思います。

「呼吸器官について学びましょう!」「消化器官について学びましょう!」
「えっ?生殖器官?そんなものは知らなくていいの!」
そんな教え方では、子供たちに重要性が伝わりません。

子供たちは性の仕組みと大切さをしっかりと学ぶ必要があり、親がその足枷になってはいけません。


【親子で性について語ろう】

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最近YouTubeで、母親と小学生の娘さんが性について会話している動画を見かけました。
チャンネル名はここでは割愛しますが、元AV女優の方のチャンネルだそうです。
小学5年生の娘さんが間違った性知識を身につけてしまわないよう、性について色々と教えてあげていました。

これはとても良いことですね。
子供同士の会話やアダルトサイト等で間違った、あるいは誇張された性情報を得てしまうことへの対策にもなります。
なにより普段から親子で性について語り合える状況を作っておくことは、思春期にありがちな性への不安、トラブル等をひとりで抱え込まないためにも必要なことです。

ただ、このお母さんの言っていることにも間違いはありました。
「Hって何?AVって何?」と題した動画では、娘さんに「男性のオチンチンは硬くしないと(勃起しないと)精子が出ない」と教えています。
仕事柄そう思ってしまったのだと思いますが、これは間違っています。

男性の勃起中枢と射精中枢は別であり、勃起することが射精の条件というわけではありません。
病気や怪我などで勃起しなくなった人でも射精はしますし、健康な人でも状況によっては萎えている状態で射精することがあります。

細かいことですが、性のトラブル(意図しない妊娠など)を防ぐためにも、異性に関する知識はできるだけ正確であるほうが良いと思います。

他の動画では男性器の御神体を祀っている神社を親子で訪問していました。
これは性教育としては最適なシチュエーションですね。
性に対して如何わしいという感情が湧きやすい頃に、子宝祈願といった明確な目的を持った歴史文化に触れることは、生命の誕生を重んじる意識にも繋がると思います。


【愛すべき人体】

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以前書いた記事「人体パーツの模型とグッズ」とも関連しますが、正しい性知識を身につけるためには形への興味から入るというのもひとつの方法です。
資料が見たいという方は、ウェブ百科事典であるウィキペディアを活用してはいかがでしょうか。

ウィキペディアには性に関する記述があり、またアーカイブであるウィキメディア・コモンズでも性に関する画像や動画が多数公開されています。
教育目的であれば資料として使うことに(親子で見ることに)なんら問題はありません。

また上記でも触れましたが、男性器や女性器を祀ってある日本の神社などは最適な教材だと思うので、そんな神社が近所にある方は親子で訪れてみてはいかがでしょうか。

私は人体または人体のパーツをある種の美術作品として捉えています。
思春期の頃に美術作品を通じて人間を学んだことは、今思えばとても有意義なことだったと感じています。


関連記事:人体パーツの模型とグッズ

絵画「Harmonie」

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ドイツの画家、クルト・ヘルマン(Curt Herrmann/1854-1929)による1890年頃の作品「Harmonie」

1891年にミュンヘンの王立グラスパラスト(ガラス宮殿)にて、各国の芸術作品を集めた「ミュンヘン年次展覧会」が開催され、同年にカタログが発行されました。
上の画像はそのカタログに掲載されていた絵。
元の絵画はもちろんカラーの油彩画です。

作者は1885年までは美術院の学生で、その後肖像画家となったので、この作品は1880年代後半から1890年頃にかけて制作された可能性が高そうです。

少年がひとり掛けのソファーに腰掛け、斜め上を眺めているというシチュエーション。
タイトルが「ハーモニー」なので、音楽でも聴いているのかと思いましたが、この頃はまだ家庭用の蓄音機が普及していないのでそれはなさそう。
ハーモニーは「調和」という意味なので、この絵の雰囲気から付けたのでしょう。

モデルは10〜12歳くらい。
脚がとても綺麗で、ソファーに身を委ねた斜めのポーズには優雅ささえ感じます。
陰茎が主張しない程度に見えているところも奥ゆかしいですね。


作者のクルト・ヘルマンはドイツの印象派の画家。
ザクセン=アンハルト州のメルゼベルクで実業家の家に生まれた彼は、1870年に家族とベルリンに移り住み、1873年にカール・シュテフェックのスタジオで絵を学びました。

彼はミュンヘン美術院で1885年まで学んだ後、肖像画家となりました。
1893年にベルリンに移ってからは女性のための絵画教室を開き、生徒であった女性と1897年に結婚。
新婚旅行ではパリとブリュッセルを訪れ、多くの画家や芸術家と知り合いました。

彼はフランスを中心に広がった「新印象派」の動きをドイツに紹介する役割を担い、自らも絵を描く傍ら、多くの絵画作品の収集家としても活躍し、フランスのモダンアートの特別展示を企画するなどしました。

しかし1920年代に鬱病になってからは絵を描くのをやめてしまい、1929年に亡くなりました。


画像出典:ウィキメディア・コモンズ
File:Glaspalast München 1891 074a.jpg
ライセンス:パブリックドメイン

世界ソーセージ探訪 2【フランス・デンマーク編】

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子供たちに「公園の彫像を見るときは股間もシッカリ観察するように」なんて言ったら笑われるか変に思われるかでしょうが、人体に限らず、細かく観察する癖をつけることは物事の本質を見極める目を養うことにも繋がります。

「なぜそれがあるのか?」「なぜこんな形をしているのか?」
公園の彫像を見ることで美術全般に興味が湧くにしても、医学のほうに興味が移るにしても、人間の姿を深く知ることは人生において決してマイナスではありません。

それはべつに顔であろうと手であろうとどこでも構わないのですが、裸像の場合はまず目が行くのが股間であろうということと、ふざけて見られがちな部位ということで、ここでは股間の造形を取り上げています。
「チンコ見えてる〜♪」と言って笑っているだけでは道徳感など身に付きませんし、何より公園に裸像が存在している意味が正しく伝わっていないことは問題です。

それは女性の裸像でも同じですが、裸婦像の場合は性器が見えているわけではないので男性像よりは真面目に捉えられているようです。
しかし裸婦像はここでは取り上げません。
裸婦像の股間は男性像ほど個々の違いが明確ではないので。

さて、今回はフランスとデンマークにある彫像です。
フランスといえば美術館・・・というわけで、さっそく美術館に足を運んでみましょう。


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まずは有名な「ルーブル美術館」
ここには片膝をついているクピドの大理石像があります。
フランスの彫刻家、アントワーヌ=ドニ・ショーデ(Antoine-Denis Chaudet/1763-1810)による1817年の作品「L'Amour」

遠目に見るとそうでもないんですが、近付いて見るとその棒は意外と短め。
しかも単純な筒形で、先がすぼまっているため魚肉ソーセージのような形をしています。
袋も小振りですが、膨らんだ餅のような柔らかさを感じますね。

画像出典:ウィキメディア・コモンズ
File:L'Amour - Antoine Denis Chaudet ; Pierre Cartellier - Musée du Louvre Sculptures LL 56 ; N 15540.jpg
CC0 1.0 全世界 パブリック・ドメイン


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これも「ルーブル美術館」で展示されている大理石像で、フランスの彫刻家、ジャン=バティスト・カルポー(Jean-Baptiste Carpeaux/1827-1875)による1861年の作品「Pêcheur à la coquille」

これはケースに入っているのでしょうか?
閉じた足からはみ出ている小動物のようなそこにも注目してみましょう。
モデル自身がそうだったのかはわかりませんが、中心部はかなり幼いですね。

棒は少し右に傾いていて、先っぽの皮が長く余っているところもある意味リアル。
先端には小さな穴(くぼみ)が付けられています。


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これも「ルーブル美術館」で展示されている作品。
フランスの彫刻家、フランソワ・ジョゼフ・ボジオ(François Joseph Bosio/1768-1845)による1817年の作品「Hyacinth」

ギリシア神話に登場する美少年ヒアキントス。
頭に円盤が直撃して倒れ込んだシーンですが、彼の中心部も力なくぐったりしています。

短くて先細りの棒はまるでイルカの赤ちゃんが昼寝しているかのよう。
袋はただの膨らみといった感じですが、子供のそれとしてしっかり造形されているようです。


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「ルーブル美術館」の中庭に足を運ぶと、そこではこんな彫像が展示されています。
フランスの彫刻家、ジーン・バティスト・ローマン(Jean-Baptiste Roman/1792-1835)による1827年の作品「Nisus and Euryalus」

上になっている青年は胸に杭が突き刺さっているほどの重症。
そのため棒も袋も元気なく垂れ下がっています。

近付いて観察すると、確かに幼児のようなミニサイズですが、その柔らかそうな質感は見事。
袋が左右非対称(右玉より左玉が大きい)になっているところもリアルですね。


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美術館を出てパリの街に行き、セーヌ川に架かる「アレクサンドル3世橋」を渡るとこの彫像が見えてきます。
フランスの彫刻家、アンドレ・ポール・アーサー・マスレ(André Paul Arthur Massoulle/1851-1901)による1900年の作品「Génie au trident」

大きな魚に乗って槍を振りかざしている少年。
その中心部を見てみると・・・なんとこれは小さい!
ブロンズの色調と相まってまるでナメクジが付いているようにも見えます。

でも神話のキャラクターはこれくらい目立たないほうが良いのかもしれません。


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フランスのパリにある「オルセー美術館」では、フランスの彫刻家、アーネスト・ユージーン・ヒオーレ(Ernest-Eugène Hiolle/1834-1886)による1870年の作品「Orion on a Dolphin」が展示されています。
イルカに乗った少年というか、竪琴を持っているのでこれも神話がテーマなのでしょう。

近付いて身を乗り出して、顔を寄せて中心部を見てみると、なんと袋のシワシワまで再現されています。
球状や垂れ下がっている造形が多い中で、これは少し縮み上がっている感じがリアルですね。

棒は他の彫像と大差のないペンシルキャップ形ですが、先端に申し訳程度の穴を開けているところは御愛嬌。


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フランス北部の都市アミアンにある「ピカルディ美術館」では、こんな大理石像が展示されています。
フランスの彫刻家、ヘレン・ベルトー(Hélène Bertaux/1825-1909)による1864年の作品「Jeune prisonnier Gaulois」

鎖で拘束されている囚人の像ですが、少年であるとすれば中心部の大きさはまぁ妥当でしょうか。
若干大雑把ですが、力無く垂れ下がっている様子が上手く再現されています。

作者のヘレン・ベルトーはなんと女性だそうです。
女性の前で拘束ポーズを続けたモデル君にも賞賛を送りたいですね。


さて、次はフランスからデンマークに飛んでみましょう。

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デンマークの首都コペンハーゲンにある「トーヴァルセン美術館」で展示されている羊飼いの像。
デンマークの彫刻家、ベルテル・トーヴァルセン(Bertel Thorvaldsen/1770-1844)による1817年の作品「Shepherd Boy」

足を開いているので、近くを通りかかればその中心部が自然と目に入ります。
形や質感がハッキリしており、もはや第二の顔といった風格。

棒はペンシルキャップのように単純ですが、袋は特徴的ですね。
ミカンのようにまん丸で、正月の鏡餅のようなメデタイ雰囲気があるような、無いような。


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同じくデンマークの「ニイ・カールスベルグ・グリプトテク美術館」にはこんな大理石像があります。
フランスの彫刻家、ルイ・エルネスト・バリアス(Louis-Ernest Barrias/1841-1905)による1871年の作品「Le Serment de Spartacus」

近付いて中心部をアップで見てみると、その柔らかさの表現に感心させられます。
少年像には単純な造形が多い中、この棒は首の膨らみ具合と先っぽのすぼみ具合が見事で、袋の位置も最適。

筋肉質な少年の力の入ったポーズだけに、中心部の柔らかさと非力さが良いアクセントとなっています。


以上、フランスとデンマークの彫像でした。
今回はどれも小さく、ソーセージに例えられるようなものは少なめでした。

ちなみにソーセージにも色々あり、一般には羊の腸を使った太さ20mm未満のものを「ウインナーソーセージ」と言い、豚の腸を使った太さ20mm~36mm未満のものを「フランクフルトソーセージ」と言うそうです。

ということは今回の彫像はウインナーソーセージだったということですね。
まぁ古典的な作品でそこを幼児化するのは半ば伝統のようなものですから、小さいと笑うのではなく逆にこの愛らしさに価値を見出したいものです。

今回の作品の中では、女性彫刻家のヘレン・ベルトーの作品は比較的リアルな大きさを保っていたように思います。

以上、今回はフランスとデンマークの公共的なソーセージ&おいなりさんでした。


画像出典:
IMGSRC.RU - Destroyer Map
ウィキメディア・コモンズ


関連記事:世界ソーセージ探訪 1【スイス・ドイツ・スコットランド編】

写真「azra」

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冷蔵庫に入れておいたアイスクリーム知らない?
「知らないよ・・・」
高級アイスクリームだよ、美味しかったでしょ?
「うん、美味しかった・・・」
おまえやーッ!


画像出典:azra
Copyright : Nic Stage
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

写真「BodyPainting2016-62」

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アメリカのニューヨークでおこなわれたボディペインティングのイベント。
描かれた絵だけでなく、キャンバスも芸術であるところがボディペインティングの良さですね。
カメラマンの坊やも夢中になっています。
良い作品が撮れたかい?


画像出典:BodyPainting2016-62
Copyright : Brian Lin
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス

モデルポーズ 6【うつぶせのポーズ】

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これまでいくつかのモデルポーズを考察してきましたが、今回は水着モデル以外ではあまり見かけないポーズ「うつぶせ」です。

うつぶせは「俯せ」と書き、体位を表す言葉では「伏臥位」(ふくがい)と言います。
お腹を床に着けて寝ている状態ですね。

胸を反らして顔を上げていたり、お尻を浮かせている場合もうつぶせと呼ぶのか微妙ですが、ここではお腹を下に付けていればうつぶせと見なしました。


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Copyright : DannyDream

スタジオモデルのダニー君のうつぶせポーズ。
アクティブな子だけにうつぶせのショットは少なめです。
この子は四つん這いのポーズで背中を反らす傾向がありましたが、うつぶせも同じく、ヒップラインが綺麗に見えますね。

うつぶせポーズの良いところは、まずモデルが楽だということ。
動きが単調になるのであまり多くは撮りませんが、立ちポーズが続くときのアクセントにはなると思います。
本やオモチャなどの小道具を持たせてみるのも良いですね。

また、うつぶせのポーズは通常あまり見ることのない水着やズボンの股側の形(足の方向からの見た目)を確認できるという利点もあります。
水着の広告では大抵、前後の写真しか載っていないので、股側を確認したい人には有難いポーズと言えるでしょう。

女性モデルのポーズとして考えた場合は、股間を自然な形で隠せるという意味において、古くから雑誌グラビアや写真集などでも多用されてきたポーズです。
ビーチで日光浴している女性もそうですが、股間を隠しつつ肌を晒すには最適なポーズですね。


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Copyright : Tinymodel-Sonny

こちらはスタジオモデルのソニー君のうつぶせポーズ。
ダニー君がヤンチャなうつぶせなら、ソニー君は優雅なうつぶせと言ったところでしょうか。
どちらも体形が綺麗だからこそ、遠くの山々を眺めているような情緒を感じるのでしょう。


この記事では美術的な見地からうつぶせを取り上げましたが、うつぶせ状態で眠ること、いわゆる「うつぶせ寝」に関しては賛否両論あるようです。

【うつぶせ寝のメリット】
 いびきの軽減
 肩こり、腰痛の緩和
 精神的な安心感

【うつぶせ寝のデメリット】
 窒息、嘔吐の危険性
 首への負担
 顔の歪み、歯並びの悪化

乳幼児の場合は、仰向け寝よりもうつぶせ寝のほうがSIDS(乳幼児突然死症候群)の発生率が高いことが研究者の調査から明らかになっています。

どうしてもうつぶせ寝になってしまうという人や、病気や怪我でうつぶせで寝るしかないという人以外は、無理にうつぶせ寝を実践する必要はありません。
子供も仰向けや横向きで寝るほうが良いでしょう。


関連記事:
モデルポーズ 1【頭の後ろで手を組むポーズ】
モデルポーズ 2【片膝をつくポーズ】
モデルポーズ 3【四つん這いのポーズ】
モデルポーズ 4【仰向け寝のポーズ】
モデルポーズ 5【しゃがみポーズ】

スマートフォンでもPC版表示がオススメ

ag_sp_mode

livedoorブログはスマートフォンでアクセスすると画面がスマホ版表示になります。
この画像はAngel Gardenをスマートフォンで表示したときのスクリーンショットです。

スマホ版表示はシンプルで見やすいんですが、アダルトチックな広告バナーや関係のないリンクが多数表示されるので、使い勝手が良いとは言えません。
そのため私はいつもスマホで見るときは「PC版表示」にしています。


pc_mode_switch

画面の一番下までスクロールすると「PCモード」というボタンがあって、そこをタップすればPC版表示になるんですが、これは一時的で、次にアクセスしたときはまたスマホ版表示に戻ってしまいます。


常にPC版表示で見たいときはこうしましょう。

【iPhoneの場合】

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Angel Gardenを表示させ、画面の左上にある「ぁあ」という部分をタップします。


ag_sp_setting

設定項目が現れるので「Webサイトの設定」をタップ。


ag_sp_site_setting

「デスクトップ用Webサイトを表示」をONにして、右上の「完了」をタップ。


ag_pc_mode

これで常にPC版表示で開くようになりました。
スマホ版表示に戻したいときは「デスクトップ用Webサイトを表示」をOFFにします。


【Androidの場合】

私はAndroid端末を持っていないので検証ができないのですが、他サイトの情報では・・・

サイトを開いてから画面右上の「︙」ボタンをタップして「PC版サイト」にチェックを入れるとPC版表示で見れるようになるそうです。


Angel Gardenをスマホ版表示でしか見たことがないという方がいましたら、一度PC版表示にしてみることをお勧めします。
利点としては・・・

如何わしい広告や無駄なリンクが無い。
スクロールするだけで複数の記事が閲覧できる。(1記事ずつ開く必要がない)
レイアウトが崩れにくい。
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このブログについて...
子供は本来この世界における夢であり希望であり、その姿は大人にとってノスタルジーや心の潤い、癒しの対象でもあります。
古くから子供の姿は愛すべきものとして認識され、絵画や彫像、写真等で様々に表現されてきました。
天使のイメージもそのひとつです。

当ブログでは天使や子供をテーマにした世界のアート作品をご紹介しています。
ふと訪れては日々の疲れを癒す天使の園・・・そんな憩いの場としてお使いいただければ幸いです。

画像の著作者は私を含め様々ですが、著作権的に問題のない方法で掲載しています。
また、公序良俗に反する画像や違法な画像、猥褻な画像は一切ありません。

RUKA
著者について...
rukahand.jpg

名前:RUKA
性別:男性
国籍:日本
出身:埼玉(生まれは宮城)

20代の頃に仕事で幼稚園に出向いたのを機に子供の笑顔写真を撮り始める。
1999年に「The Light of Smile 笑顔の灯り」という子供の笑顔をテーマにしたウェブサイトを開設。
サイト終了後はこのブログで世界の天使像を紹介している。
6人の甥と姪の伯父さんでもある。


メールアドレス: rukachas@gmail.com
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