ふるさと納税を巡って返礼品の牛肉やシャインマスカットの産地偽装が相次いで発覚した上峰町は18日、寄付の返金希望件数が2月末時点で1664件、総額1664万円に上ったことを明らかにした。
返金対応をする返礼品の内訳は、シャインマスカットが1165件、福岡市の精肉業者が卸した牛肉は333件、福岡県久留米市の食肉卸・加工会社が卸した牛肉は166件。町は業者側に返金の負担を求める方針で、各業者と対応を協議する。福岡市の精肉業者の牛肉309件分は既に業者が負担したという。
定例町議会の一般質問で河上昌弘まち・ひと・しごと創生室長が、議員からの質問に答えた。町がふるさと納税業務を委託している町内の一般社団法人「起立工商DMO」が2月、返礼品取扱業者を対象に説明会を開いたことも明らかにした。契約書に「仲卸業者が不適正表示を行った場合は、返礼品取扱業者が責任を負う」と盛り込むことなど再発防止策を示したという。
返礼品を巡っては、昨年11月に青果仲卸業者によるシャインマスカットと、食肉卸・加工会社による牛肉の産地偽装がそれぞれ明らかになった。昨年2月には別の精肉業者による牛肉の偽装も発覚していた。(井手一希)