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データについて home 昭和 平成 現役 ver.1.0 ver.1.2 ver.1.4 ver.1.9 ver.2.0 技リスト スキルリスト |
技リスト
データとして登場させている技をリスト化。それぞれの技を定義して、得意技として採用する際の基準としている。
分類の仕方など、公式のものとは異なるが、観戦に即してよりわかりやすく再編成を施したつもりである。
決まり手の解説をしているのではなく、あくまでこのサイトにおいて、独自に考えた「技」の分類・定義である。
(赤字の技は、公式な決まり手でない、または当サイト独自の技の定義をしているもの)
注)投げなどの(左・右)は、特にどちらか一方に特化している場合のみ付記。左右を別々に持っている場合は、左と右で個性がある。
左右が付いていないものは、どちらからも技があるが、レベルに大差ない場合(スペースの関係の場合もある)。
解説 | 関連技 | 決まり手 | 得意力士 | 頻度 | |
1.寄り | 組み合った時の基本となる技。決まり手となる頻度は高く、地味だが奥が深い。
横綱など王道を行く力士ほど、寄りを得意とし、それぞれに型がある。 |
A | |||
左/右四つ寄り | 左/右四つで、右/左上手を引き付けての寄り身。(注) | 寄切、寄倒 | A | ||
左/右差し寄り |
左/右を差し込んで、右/左からは廻しを取らずに押す寄り身の型。 |
〃 | 出島 | B | |
モロ差寄り | 左右とも差しての寄り身。寄り方には、さまざまな個性がある。 | モロハズ | 〃 | 鶴ヶ嶺、信夫山 | B |
がぶり寄り | 腰をぶつけるように上下動して、煽るように寄る | 〃 | 琴風 | B | |
前褌寄り | 前褌を引きつけての寄り。掴んでいない方の攻めもポイント。 | 引きつけ | 〃 | 千代の富士 | B |
拝み寄り | 頭をつけ、両前褌を持ち上げるようにしての寄り | 〃 | 栃東 | D | |
投げ寄り | 上手から投げを打つように、押し付けながら寄る。決まると豪快。 | 上手投げ | 〃、上手投 | 霜鳥 | C |
吊り寄り | 吊り身に入りながらの寄り。吊りほど高く上げない。 | 吊り、 | 寄切、吊出 | D | |
浴びせ倒し | 腰の入った相手に体を預けて止めを刺す。 寄り倒しになるものも含め、浴びせるのが巧い力士に適用。 |
寄倒、浴倒 | 大乃国 | B | |
割り出し | 片方は極めるか上手を取り、もう片方の手でハズで押し上げて土俵を割らせる。 力の差がないと決まらないとは言われるが、この形で寄り切りになることも。 しかし、めったに決まり手にはならない不思議な技。定義が曖昧。 |
ハズ押し
左右四つ寄り |
割出、寄切 | 玉の富士
横綱朝汐 |
F |
泉川 | 両手で相手の片方の差し手を抱え上げ、極めて出る。要怪力。 | とったり、 腕捻り |
極出、極倒 | 鏡里 | E |
注)当初は、「左/右四つ寄り」・「左/右差し寄り」は持ち技リストに採用しなかった。その理由は、抽象的すぎて技というよりも、形を指すに過ぎないと考えたからだ。しかし、そうすると本格的な寄り身の力士の得意技が少なくなってしまう。そこで、特に寄り身の型が完成している、または寄りの型に特徴ある力士には、「左/右四つ寄り」「左/右差し寄り」として得意技として登場させることにした(18年以降)。そのため、初期につくった力士のデータにはこれらはない。
また、本来「~四つ寄り」というのは必ずしも上手を取っていなくても構わないし、「~差し寄り」も上手を取っていても構わないのだが、区別するため、上手を取っての寄りを得意としている場合を「~四つ寄り」、差し手を重視して上手を引いていない寄りを「~差し寄り」と定義している。誤解を覚悟の上、了承願いたい。
解説 | 関連技 | 決まり手 | 得意力士 | 頻度 | |
2.押し | 相撲の基本と言われる「押し」。廻しを取らず、近い距離で前へ出る技。
地味だが、力だけでなく巧さが必要で、玄人好みの技能が見られる。 |
A | |||
ハズ押し | 最も基本的な技。手の親指を開いて矢筈の形にして、ワキ下に当てて下から上へ押し上げる。
懐が深くて攻めづらい相手には、差し勝っても、深く差さずにハズにあてるのが定石である。 |
押出、押倒
割出、寄切 |
大受 | B | |
モロハズ | 両手をハズに掛けて押す。前へ出るには最も効率が良いが、正面から懐に入らないと難しい。
当然、小兵の力士が得意にすることが多い。 |
押出、押倒 | 垣添 | C | |
おっつけ | 相手の差し手を外側から内へ絞るように押し上げる。腕力だけでなく、下半身の使い方も重要。
押す場所としては、肘の下、上腕の他、ワキ、脇腹、手首を押してもおっつけと言える。 |
押出、寄切
突落、割出 |
栃東
若乃花 |
A | |
のど輪 | 手を筈のようにして、喉元、アゴを押し上げる。おっつけとの相性も良い。
肘を伸ばして押すので力を伝えやすいが、当然自分のワキが空き、体も伸び上がりやすい。 |
押出、押倒
寄倒 |
琴桜
北勝力 |
B | |
ぶちかまし | 取り組みの途中に体が離れた時、立合のように頭からぶつかる。破壊力と落ちるリスクが同居。 かます瞬間には、同時に両手で押し上げるのが普通。 |
押出、押倒 | 土佐ノ海 | C | |
体当たり | 取り組みの途中に体が離れた時、立合のように体ごとぶつける。相手が棒立ちの時の止めに使う | 押出、押倒 | 小錦 | E | |
注)左右がついている場合とついていない場合の区別は上記の通り。
解説 | 関連技 | 決まり手 | 得意力士 | 頻度 | |
3.突き | 腕を伸ばして相手をドシッと弾き、突き放す。捕まらないよう遠距離で攻める。
相手に力を加えている時間が一瞬である点で、押しとは異なる。引き技との相性が良い |
B | |||
突っ張り | 両手を回転させ、交互に突く。実際はもう少し上の方に当たるが、胸の辺りを突っ張ると良く効く。
力のこもった重い突っ張りもあれば、回転を重視して隙を与えず撹乱する突っ張りもある。 |
突出、突倒 | 千代大海
寺尾 |
B | |
上突っ張り | 相手の顔からアゴの辺りを狙った高い突っ張り。批判的にも使うが、前傾の相手を起こすのに有効。 アゴを上げられるので、叩きに繋げ易い。張り手とは似て異なる。 |
張り手 はたき |
突出、突倒 | 雅山 | B |
モロ手突き | 両手を同時に出して突く、直線的な技。威力は強いが、前掛りになるので、いなしに弱い。 | のどわ | 突出、突倒 | 曙 | C |
張り手 | 横様に顔を張る。脇が空くので諸刃の剣だが、突っ張り合いのスパイスに、流れを変えるのに有効。 | 突倒、突落 | 前田山 | C | |
左/右突き放し | どちらか一方で肩やのどを突き放して距離を取る。 | 突出、突倒 | C | ||
注)「左/右突き放し」は、片方の突きが特に強い場合に採用しようと考えているが、通常片方の突きだけで攻めることは少ないので、他の技に併合されていて、ほとんど採用していない。今後、見直す機会があれば、チェックしようと考えている。昭和30年ごろまでは、突き放しという決まり手も採用されていたので、最近追加した。
突っ張りは、上突っ張りと区別できない時もあるが、敢えて顔の辺りを狙って突いているものを「上突っ張り」としている。
解説 | 関連技 | 決まり手 | 得意力士 | 頻度 | |
4.テクニック | 直接勝負には直結しないが、展開を有利に運ぶための基本的な技。
細かい技だが、本来の意味での相撲の巧さが出る。 |
A | |||
(左/右)腕返し | 差し手を返して、上手を遠ざける。腰を浮かせる効果もあり、そのまま決まることも。 差した時の基本だが、特に強烈な効果がある力士に採用している。 |
左/右 四つ寄り |
掬投、寄倒 呼戻 |
武蔵丸 高見盛 |
A |
突きつけ | 相手を追い詰めた土俵際で、差し手を突き付けるようにしてとどめをさす。 |
左/右 差し寄り |
寄倒、掬投 | 武蔵丸 | C |
極め | 相手の差し手を片手で抱えて動きを封じる。肘の辺りを極めると完全に差し手が死ぬ。 「引っ張り込み」、「抱え込み」も同義と考え、この中に統合している。 |
小手投げ | 貴ノ浪 | C | |
閂 | 相手のモロ差しを、外から両腕で極め、差し手の下で外れないよう両手を組む。 完全に決まると、相手は腰が入り、吊り、小手投げ、鯖折りも可能。 |
鯖折り | 鯖折 | 大内山 | D |
引きつけ | 廻しを強烈に引き付けて、腰を浮かせる。 | 鯖折 | 白鵬 | A | |
巻き替え | 差されたとき、相手の差し手の内側に腕をこじ入れて、差す。 隙が生じるので、相手が巻きかえるところを寄るのがセオリー。 |
琴錦 | B | ||
廻し切り | 相手の廻しを切る。手で上から外す他、腰を振る、腕を返す、投げを打つなどして切る。 上手より、下手のほうが数段切りにくい。 |
ハズ押し 腕返し |
引落 | 千代富士 | C |
絞り | 差し手を内側に押し付けて殺す。前へ押すというより、深く差させず上手を近くする。 | おっつけ | 魁皇 | B | |
はねあげ | 相手の突きを下から弾くようにしてかわしつつ、懐へ入る。 リーチの長い力士相手の防御手段であり、攻めへつなげる起点を探る手段。 |
おっつけ あてがい |
押倒 | 栃東 | C |
いなし | 押しや突きを外から手を払って横へかわす。巧く決まれば大きなチャンスとなる。 形はおっつけと似ているが、一瞬だけ力を加える点と、横へ動く点が異なる。 |
おっつけ | 突落、叩込 | 若乃花 | B |
たぐり | 相手の突き手を掴んで引っ張り、横へ回り込む。 いなすより難しいが相手の攻めを封じられる。 |
とったり 引っ掛け |
魁皇 | C | |
データについて
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解説 | 関連技 | 決まり手 | 得意力士 | 頻度 | |
5.投げ | 相手を組みとめて投げ捨てる。豪快なものから繊細な美技までバリエーション豊か。
それでいてどれも華があり、決まれば盛り上がる。失敗すれば、呼び込むリスクがある。 |
B | |||
上手投げ | 上手を取って投げる。十分寄って圧力をかけていれば、効果抜群。
頻繁に見られるが、これも四つ相撲の王道を行く技。 |
上手投、
寄切、寄倒 |
千代の富士
双葉山 |
A | |
下手投げ | 下手を取って投げる。相手の出る力を利用して、十分体を開いていれば決まりやすい。 差し手からの芸の代表的なもので、やや消極的な技と言われるが、決まれば妙技である。 |
下手投、
寄切、寄倒 |
輪島
栃乃洋 |
B | |
出し投げ | 普通の投げより体を大きく開いて投げ、前方に泳がせる。上手/下手の表示がなければ両方可 | 上手/下手出投 | 霧島 | C | |
上手出投 | 上手からの出し投げ。相手の差し手が極まる様に打つと効果的。巧者はアゴも使う。 | 小股 | 上手出投、引落 | 栃錦 | C |
下手出投 | 下手からの出し投げ。体を開きが重要で、土俵際俵伝いに回って足を送れなくすると有効。 | 小股 | 下手出投、 | 安美錦 | C |
小手投げ | 相手の差し手を抱えて投げる。肘の辺りを極めていると相手は残れない。
不利な体勢からでも打てるが、自滅の危険も高い。完全に極めれば差し手は壊れる。 |
極め
上透かし |
小手投、
突落 |
貴ノ浪
魁皇 |
B |
掬い投げ |
差し手から、下手を取らず、掬い上げるようにして投げる。相手は弧を描いて倒れる。 とりあえず窮余の体勢を立て直すのにも使える。 |
腕返し
肩透し |
掬投、寄倒
突落 |
大鵬
若の里 |
B |
掛け投げ | 上手下手に関わらず、内掛けのように絡ませた足で跳ね上げたまま投げる。 | 内掛け | 掛投 | 旭鷲山 | B |
二丁投げ | 相手に背を見せるようにして、向こう側の足に掛けて投げ飛ばす。柔道で言う一本の形になる。
決まれば豪快だが、捨て身の技。半身で絶体絶命のピンチで、相手が腰高なら有効。 |
首投げ | 二丁投 | 貴闘力
春日王 |
E |
腰投げ | 二丁投げと同じように背を見せて、腰に乗せるようにして投げ飛ばす。めったに出ない豪快な技 | 腰投 | 若の里 | F | |
首投げ | 相手の首に腕を巻きつけて投げる。深く差された時の捨て身の技。腕力も必要 | 首投、素首落 | 豪風 | D | |
櫓投げ | 膝で相手の内腿を持ち上げるようにしておいて投げる。振り回すと決まりやすい。
かつては上手櫓、下手櫓と決まり手が分離していた。 |
掛け投げ | 櫓投、掛投 | 朝青龍 | F |
呼び戻し | 投げを打つと見せかけて、その反動を使って差し手を突きつけるようにして引っ繰り返す。 | 腕返し | 呼戻、掬投 | 初代若乃花 | F |
一本背負い | 相手の腕を掴み、自分の背中越しに投げ飛ばす。後ろに付かれた時に反射的に出る技。 | 腕捻り | 一本背負、腕捻 | 魁皇,豪風 | F |
解説 | 関連技 | 決まり手 | 得意力士 | 頻度 | |
6.捻り | 廻しを引いて、投げとは反対方向に小さく捻り倒す。意表をつかれて膝がつく場合が多い。
タイミングが重要だが、瞬間的に引き付ける腕力も必要。他の技との併用も多彩。 |
D | |||
ひねり | 上手捻りと下手捻り、それぞれどちらとも限らず得意とする場合に「ひねり」としている。 | 上手/下手捻 | D | ||
上手捻り | 上手から捻る。怪力力士が力に任せての捻りを得意とする場合は、上手からが多い。 | 上手捻、掬投 | D | ||
下手捻り | 下手からの捻り。出鼻をつくなど、相手の力を利用して決まることが多い。 | 下手捻、突落 | E | ||
大逆手 | 肩越しの上手から引き付けて、持ち上げぎみに後方へ捻り倒す。 | 大逆手、打棄 上手捻 |
栃錦 安美錦 |
F | |
掴み投げ | まわし一本で上方に持ち上げて、大逆手のよう方向に振り落とす。かなりの力の差が必要。 | 掴投 | 大露羅? | G | |
波離間投げ | 大逆手よりさらに深く、相手の頭越しに上手を取って自らも大きく反りながら捻り倒す。 今後、把瑠都によって新しいはりま投げのジャンルが形成されるかも知れない。 |
波離間投、 引落 |
2代若乃花 | F | |
とったり | 相手の腕を両手でたぐって、横に並ぶように取った腕の側に回り込み、引き倒す。 | たぐり | とったり、 小手投 |
旭国 | E |
逆とったり | とったりを打たれたとき、踏ん張って取られた腕を引っ掛けて、逆に引っ張って倒す。 とったりを打たれなくても、腕の形が逆とったりで技を掛けてもよい。関脇栃赤城が典型 |
とったり | 逆とったり | 栃赤城 | F |
腕捻り | 相手の腕を両手で掴み、その腕とは反対側に向かって体を開き、引き倒す。 とったりとは、腕を捻る方向が逆。 |
一本背負 | 腕捻 | 古市 | E |
腕まわし | 腕捻りのように体を開かず、腕を掴んで真下に捻り倒す、合気道的な技。 | 腕捻 | 旭鷲山 | F | |
網打ち | やはり両手で相手の腕を掴み、正対したまま体を反らせ、上へねじって後ろへ捻り倒す。 土俵際捨て身の逆転技だが、千代の富士は土俵中央で決めてしまった。 交差する方の腕を上から被せて掴む「外網打ち」もある。 |
網打 | 大鵬
朝青龍 |
E | |
巻き落とし | 差し手から下手を引かずに捻り落とす。通常、反対からの突きも合わせて決める。 大抵は相手の出足を利用して、体の捻りを使って逆転する。 |
突落 | 巻落、突落 | D | |
突き落とし | 廻しを取らない組み手の体勢から、筈または外筈から横に突くように捻り倒す。 巻き落しとの併用も有効。離れている時の引き技としての突き落としとは区別。 |
巻落 | 突落、巻落 押倒 |
武双山 | D |
内無双 | 捻ると同時に、反対側の手で相手の内腿を払い上げる。重心移動を巧みに利用する美技。 小兵が食い下がった時の常套手段だが、最近大型力士も意表をついて繰り出している。 足を払うのは触る程度でも、足を送らせない効果があり、捻りが鋭ければ決まる。 |
ひねり | 内無双、
下手/上手捻 |
舞の海 | E |
外無双 | 遠い方の足を外側から押さえながら、相手の体を背負う形で捻り倒す。 内無双と違って、重心の掛かっている足を払うので、より力が必要だが、決まれば豪快。 |
外無双 | 旭鷲山 二子岳 |
F | |
小手捻り | 小手に巻いた側へ捻り落とす。二本差されたときに苦し紛れで出ることが多い。 | 極め | 小手捻 | 栃乃洋 | F |
首捻り | 首に巻いた側へ捻り落とす。やはり深く差されて何とか回り込もうとする際に出る。 | 首投げ | 首捻、突落 | 霜鳥 | E |
頭捻り | 潜り込んで、自分の頭を軸にして、体全体で捻り倒す。小兵専門。 | ずぶねり | G | ||
合掌捻り | 相手の頭の後ろで手を組んで挟み、捻り倒す。 | 合掌捻 | G | ||
徳利投げ | 相手の頭を両手で掴み、捻り倒す。とっくりの頭を持って投げる様と似ているので徳利投げ | 徳利投 | 魁道 | F | |
データについて
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解説 | 関連技 | 決まり手 | 得意力士 | 頻度 | |
7.引き | 正式な決まり手の分類にはないが、よくまとめて使われる「引き技」を新たなカテゴリーとして設けた。
押し込まれたときの逆転や、間合を開きたい場合に使う。頻繁に出るが、勝っても非難がついて来る。 |
A | |||
引き落とし | 相手の手などを手前に引っ張って倒す。相手の進行方向に真直ぐ引くので、まともに呼び込みやすい。 手を引いた場合が典型的だが、前のめりの相手の頭や、まわしを真直ぐ引いても引き落とし。 |
引落 | 旭鷲山 | B | |
はたき | 相手の頭や肩口を上から下に叩き落とす。最近まともな叩きが多いが、本来は体の開きが重要。 肩を叩いた場合は突き落としになりやすく、頭を叩くことが圧倒的に多い。 |
叩込 | 舛田山 | A | |
素首落とし | 腕を曲げ、手首の辺りで相手の頭を叩き落すように押し付ける。叩きよりも潰す感じ。 | はたき | 素首落 | 千代大海 | D |
突き落とし | いなしのように、出てくる相手をかわしながら、横様に突いて前にのめらせる。 肩、脇腹辺りを突き落とすことが多く、差し手からハズぎみに突き落とすこともある |
いなし 掬い投げ |
突落 | 貴闘力 | B |
肩透かし | 一方の差し手をのぞかせ、もう一方で肩を引いて手前に引き落とす。すくい投げからの流れでも。 本来は差し手いる側の相手の肩を押さえて引き、肩を極める様にするが、反対の肩を引いても良い。 |
引き落し 腕返し |
肩透 | 旭富士 片山 |
C |
上透かし | 肩透かしのように差すのではなく、上から差し手を抱える様にして引っ掛けて、肩を極める。 | 極め | 肩透 | E | |
上手透かし | 上手から投げるというより、肩越しの廻しを真直ぐに引いてバッタリと倒す。 | 引落、上手投 | 把瑠都 | D | |
引っ掛け | 出てくる相手の腕を一瞬両手で取って、斜め後方に網打ちのように捻りつつ、サッと離す。 勢いのついた相手が透かされて土俵を飛び出す。網打ちのようにはしっかり掴まず、捻り切らない。 |
網打ち | 引掛、引落 | E | |
解説 | 関連技 | 決まり手 | 得意力士 | 頻度 | |
8.掛け | 足や手を相手の足に掛けたり、蹴ったりして、相手の足を攻める技。タイミングが重要な妙技。
小兵の武器だが、長身力士も手足の長さを生かして用いる。 |
D | |||
<足掛け> | |||||
外掛け | 相手の足を外側から刈る。できるだけ低く、踵に掛けるのが上策。掛けやすく、最も多用される足技。 吊り、投げ、打っ棄りなど重心が後ろにかかる瞬間を狙うと見事に決まるが、自分も重心が浮く。 |
浴せ倒し | 外掛、浴倒 | 北の富士 | C |
内掛け | 足を相手の股に入れ、近い側の足を内側から外へ刈る。少し半身の方が掛けやすく、体を預けられる。 業師の代表的な技で、軽く投げを打って呼び込んでから掛けると良く決まる。 |
下手投げ | 内掛 | 琴ヶ濱 | D |
切り返し | 外掛けのように、相手の足の外側に膝を送り、この膝を軸に反対から押して後方に捻り倒す。 普通に寄る際に、しっかりヒザを送っていると勝手に決まる時もある。 |
ハズ押し | 切返、外掛 | 舞の海 | D |
かわず掛け | 相手の足に内側から足を絡め、後方に倒れこむ。最近、意外と登場する捨て身の足技。 首を巻いて倒れこむとより効果がある。切り返しとは裏表の関係で、返し技にも。 |
内掛け
切り返し |
かわず掛
切返 |
貴ノ浪
陸奥嵐 |
E |
丁斧掛け | 相手の遠い方の足を内側から引っ掛けるようにして持ち上げ、体を預けて後方に倒す。 横につかれて首を巻いたとき、もう一方で相手の手をつかんで掛けるのが定石。捨て身の技。 狙ってやる場合よりも、必死に粘っている際にこの形になることが多い。 |
首捻り | 丁斧掛 | 安芸乃島 | F |
二丁掛け | 二丁投げの形で足を掛けて、投げずに前へ倒す。ド素人相撲では頻出。 | 二丁投 | 旭國 | G | |
<蹴り> | |||||
二枚蹴り | やや吊り気味に引き付け、足を外側から払って捻り倒す。吊らずに蹴っても、牽制には使える。 | 吊り | 二枚蹴 | 栃錦 | F |
裾払い | 相手の足首を外側、後方から払って後ろへ倒す。蹴る形は二枚蹴りと同じだが、捻りは効かせない。 | 裾払、外掛 | 時天空 | E | |
蹴返し | 相手の遠い方の足を内から外へ払うように蹴って前に倒す。牽制にも用いられる。 | 蹴返 | 鷲羽山 | E | |
蹴手繰り | 蹴返しと同じように蹴り、横に回りながら腕を引っ掛けるようにして前に這わせる。 | 突き落し | 蹴繰、突落 | 海乃山 | E |
<足取り> | |||||
足取り | 隙をついて手で相手の足を取って、持ち上げて倒すか、持ち上げたまま土俵外へ運ぶ。 | 足取、渡込 | 若葉山 | E | |
波枕 | 足取りの一種だが、取った足を枕に頭をつけて寝るように体を預けて倒す技。 | 足取 | G | ||
渡し込み | 土俵際に押し込んで、必死に逃れようとする相手の足を手で引っ掛け、体を預けて倒す。
自分も前のめりになった時、寄り倒しと同じような形で決まる。 |
寄り | 渡込、寄倒 | 琴欧州 | D |
裾取り | 前から相手の足首を取って倒す。低い位置を取る点で足取りと区別。 | 裾取 | 旭鷲山 | G | |
さまた | 足を持ち上げて投げ飛ばす。外側から足を取って投げれば「外さまた」 | 足取り | 時天空 | G | |
小股 | 横に付いたとき、相手が踏ん張って出した足を掬って、後ろに捻り倒す。または土俵外に運ぶ。 内側から手を廻すのを小股掬い、外から廻すのを外小股。ここでは統一している。 |
出し投げ ひねり |
小股掬 外小股 |
出羽の花 旭鷲山 |
E |
大股 | 小股を掬われるのを嫌った相手が逆(遠い方)の足で踏ん張った場合、その足を掬えば大股。 ある程度リーチがないと届かないが、リーチのある力士が足を狙うことは稀なので、この技も幻。 |
出し投げ | 大股 | G | |
<複合> | |||||
三所攻め | 潜り込んだ時、片足に足を掛け、もう一方の足を手で抱えて、胸に頭をつけて、後ろに倒す。幻の技。 | 内掛け 足取り |
三所攻 内掛 |
舞の海 | G |
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解説 | 関連技 | 決まり手 | 得意力士 | 頻度 | |
9.反り | 自分の体を後ろへ反らせ、相手を持ち上げて倒す大技。いまや10年に1度はずみで出るかでないか。
多少自分の体が先に着いても、技を仕掛けていれば勝ちになった古の相撲では盛んだった。 |
G | |||
居反り |
正対したままもぐりこみ、相手の腹に後頭部を当てる形で反り、背中に乗せて後ろへ倒す。 |
ずぶねり | 居反 | 智乃花 | G |
襷反り | 差し手を抱え、わきの下に頭を入れて、内側から足を取って、横向きになって後ろへ反り返る。 |
足取り | 襷反 撞木反 |
栃錦 | G |
外襷反り | 襷反りの時、足を取る手を相手の腕の上から伸ばし、腕を極めて後ろへ反る。 | 外襷反 | G | ||
伝え反り | 襷反りの時、足を取らずに手が空を掻くようにして後ろへ反る。比較的でやすい。 | 伝反 | 里山 | F | |
掛け反り | 襷反りの時、足を掛けながら後ろへ反り倒す。潜りながらのかわず掛けといったところ。 | 内掛、外掛 | 掛反 | D | |
A |
解説 | 関連技 | 決まり手 | 得意力士 | 頻度 | |
10.特殊 |
他の分類に含まれない技。吊りなど、引き付けを利用した技が並んでいる。 |
E | |||
吊り |
廻しを引き付けるなどして相手を持ち上げ、両足を完全に地から浮かせ、抵抗できなくする。 |
引き付け | 吊出
送吊出 |
明武谷
霧島 |
D |
吊り落とし | 完全に吊り上げて運ぶのではなく、持ち上げてその場に落とし土俵に叩きつける荒技。 |
吊り
切り返し |
吊落
送吊落 |
朝青龍 | F |
横吊り | 吊った際に、横へ回すように運ぶことで、負担をかけずに吊り出せる。 | 吊り | 吊出、打棄 | 若浪 | D |
打っ棄り | 土俵際に寄り詰められた時、俵で踏ん張って少し反り、腹に乗せて斜め後方に捻り捨てる。
うまく決まれば、両者の体が綺麗に割れて落ちていく。微妙な判定を呼ぶ代表的な技。 |
吊り
大逆手 |
打棄 | 里山 | E |
鯖折り | 外四つや、閂の時に、上から潰すようにして相手を海老反りにし、膝を着かせる。荒技。 捻っているとも言いがたいので特殊技に分類。 |
引き付け | 鯖折 | 大内山 | F |
後ろもたれ | 後ろに付かれた時、一か八か背中にいる相手を当てずっぽうに体を預ける。 | 後靠 | 高見盛 | F |
解説 | 関連技 | 決まり手 | 得意力士 | 頻度 | |
11.送り |
後ろに回った時に出る技。得意にしているというのも変なので、持ち技リストには入れていない。 |
F | |||
送り吊落し | 後ろ向きに捕まえて、吊り落とす。相手も抵抗しにくいため通常の吊り落としより決まりやすい。 | 吊り |
送吊落 |
千代の富士 朝青龍 |
F |
送り吊出し | 後ろについても暴れる相手を安全に運ぶ技。腹に乗せるようして比較的簡単に吊れる。 | 吊り |
送吊出 |
朝青龍 | G |
送り投げ | 後ろについてまわしを取り、投げを打って横に倒す。 | 送投、送倒 | F | ||
送り掛け | 後ろについた状態から、足を掛けて倒す。足を掛けて抵抗する相手には有効かもしれない。 | 送掛 | 若浪 | G | |
送り引落し | 送り出しを警戒して目一杯後ろに重心をかけている相手に、意表をついて決まりやすい。 | 送引落 | 里山 | F | |
小褄取り | 後ろから相手の足首の辺りを取って引き上げ、前方に転ばせる。
千代天山がこの手で武蔵丸から金星をあげたが、この時は出し投げからの流れで横から取った。 |
小褄取
送倒 |
千代天山 | G | |
褄取り | 後ろから相手のつま先を取って引き上げ、前方に転ばせる。
曙がのめった土佐ノ海を追いかけ、自分もつんのめった体勢から、目の前にあった足を掬った。 |
褄取
送倒 |
曙 | G |
解説 | 関連技 | 決まり手 | 得意力士 | 頻度 | |
12.立合い | 立合いの瞬間に繰り出される技。一発で決まる技は少ないが、自分有利に持ち込むため重要。 様々な駆け引きが行われる場面で、あらかじめ力士ごとにパターンがある。 立合いで勝敗の7割が決まるという格言もある。 |
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出る | A | ||||
ぶちかまし | 頭からまともにぶつかる基本の立合い。威力は最も高く、重心も下がって後の攻めにも出やすい。 低すぎると変化にもろい。 |
押し | 押倒 | 琴ヶ濱 | A |
体当たり | 肩や胸の辺りで体ごとぶつかる。頭を下げない分、安定するが、腰が浮きやすい。 | カチ上げ | 押倒 | 舞の海 | C |
前褌 | 低く当たって腕を伸ばし、前褌を狙う。そのまま引きつけて一気に出ることができる。 |
ぶちかまし |
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千代富士 |
C |
モロ手突き | 両手で同時に突いて出る。どんな攻めよりも先制することができる。いなしに注意。 | のどわ | 突倒 | 曙 | C |
モロハズ | 頭から行きつつ押し上げる、基本的な当たり方。まともに両ハズにかかれば一気に持っていける | ぶちかまし | 押倒 | 琴錦 | E |
のどわ | モロ手と近いが特に喉を狙って突き上げ、相手の体を起こす。立合いでアゴの上がる力士に有効。 | おっつけ | 押倒 | 北勝海 | D |
止める | B | ||||
カチ上げ | 腕を曲げて体ごと下から上へしゃくり上げて弾き、出足を止めて相手の体勢を起こす。 うまく入れば一発KOも。胸を出す形になる分、自分の体が起きやすい。 ワキを固める形で腕をぶつけるので、そちら側を差し勝ちやすい。 |
押倒
腰砕 |
北の湖
朝青龍 |
B | |
受け | 胸を出してまともに受け止める。組みやすいが、当たりをモロに食うため実力差がないと無謀。 | F | |||
モロ手突き | モロ手を出して、とにかく出足を止める。 | 旭鷲山 | E | ||
おっつけ | 相手の差し手を見越し、これを狙っておっつける形を作る。 「いなし」との中間の様に少し動きながら横を向かせる技もある。 |
いなし | 突落 | 栃東 千代大海 |
B |
張り手 | 張り手で出足を止めて、一瞬動きを止める。一発KOもある。 | 押倒、突倒 | 旭道山 | D | |
跳ね上げ | 突いてくる相手の肘の当たりをしたからあてがって空を切らせ、下に入る。 | ||||
組み止める | B | ||||
左/右上手 | 腕を伸ばして上手を狙う。よほどリーチがなければ、やや横に動いて当たる必要がある。 | 琴欧州 | D | ||
左/右差し | ワキを固めて一方を差しに行く。どこで当たっても差せるが、肩から当たって差すのが多い。
踏み込まずに差しにいくと、腰が入ったりして押し込まれる上、おっつけの的になる。 |
A | |||
モロ差し | モロ差し狙い。肩で当たって一本ずつ差すか、胸を出しつつ一気に二本とも差すか。 | 信夫山 | C | ||
張差し | 張り手で牽制して相手のワキが開いたところをすばやく差す。 素早く動かないと、自分のワキが開き、腰も浮いてしまう。 |
押倒 | 三重ノ海 | D | |
張り上手 | 張り手で相手をずらしておいて上手を狙う。自分がやや横へ変化したようにも見える。 朝青龍がたまにやり、最近外国勢を中心に良く見る技で、勝手に名づけた。 |
押倒 | 露鵬 | D | |
抱え込み | 相手を捕まえる。やはり胸を出す形になり、一方または二本差させるので体格差がないと無謀。 | 貴ノ浪 | E | ||
変化 | D | ||||
いなし | 出てくる相手の突進を横から払ってかわす。 |
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突落、引落 |
D | |
はたき | いきなり上から頭を押さえて叩き込みを狙う。頭から当たってくると読んでいるときに。 |
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叩込、素首 | D | |
突き落とし | 低く出てきた相手を、体を開いて肩口を狙い、その場に這わせる。 | 突落、叩込 | E | ||
かっぱじき | 飛び違い様、突き落とすように横から弾く。横に動いて動揺させるのが目的 | 突き落し | 突落、叩込 | E | |
左/右上手 | いきなり横へ飛んで、上手を狙う。投げにもいけるが、差して出る相手の出足を呼び込むことも。 | 上手投 | 日馬富士 | D | |
出し投げ | 飛んで横ミツを取るや軽く出し投げを打ち、目標を失った相手の出足を助長して泳がせる。 | 上手出投 | E | ||
小手投げ | 差しに来る相手の腕を、体を開きながら小手に巻いて、出足も利用しながら投げる。 | 小手投 | E | ||
たぐり | 出てくる相手の腕を掴み、たぐって立合いの出足をそらす。そのままとったりにも。 | とったり | 魁皇 | E | |
肩透かし | 片方差しながら差し手の側に回り、肩透かしを打つ。狙ってやるのは難しい。 | 差し | 肩透 | 貴ノ浪 | F |
蹴手繰り | 職人技。当たると見せて直前で横に飛び、すれ違い様蹴返しながら腕を手繰り這わせる。 | 蹴手繰 | 海乃山 | F | |
八艘飛び | 大きく飛び上がり、相手の視界から消えて横や後ろに飛び降りる奇襲中の奇襲。 | 叩込 | 追風海 | F | |
特殊 | G | ||||
ダッシュ立ち | かつて旭道山、琴錦が曙に対し徳俵辺りまで下がって仕切り、助走をつけ思い切り突っ込んだ。 | 旭道山 | G | ||
バック立ち | 立合い、サッと後ろに下がって意表を突く。舞の海が開発 | 舞の海 | G | ||
猫だまし | 相手の顔の前で両手を叩いて撹乱する。かつては出羽錦、現役では皇司がまれに | 舞の海 | G | ||
半身立ち | 半身で仕切る。貴ノ浪が苦手曙の圧力をかわそうと試みたが、意表を突く効果があったようだ。 | 貴ノ浪 | G | ||
データについて
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