習近平は中国のトランプなのか?
また、江沢民派と習近平派は中国共産党内に存在する2大政党(グループ)だととらえることもできる。ただし、江沢民派は浙江財閥がらみで米国民主党(の金権派)と「親密」だが、米国共和党は習近平派と親密とは言えない。
ドナルド・トランプ氏と習近平氏はまったく逆に見えるが、既得権益の腐敗に真正面から挑む手法は同じ部分がある。また、米国と中国は実はよく似ていると言われるが、その似ている部分を集約したのが民主党だといえる。
つまり、民主党が共産主義中国そのものだと考えれば、バーニー・サンダース氏に代表される民主党左派を習近平派、ビル・クリントン氏以来の金権政治派を江沢民派に例えるとわかりやすい。
鄧小平の改革・解放を推進したのは浙江財閥であり江沢民派がそれを引き継いだが、腐敗でどうしようもなくなっている。それを打破しようとしたのが習近平氏である。
クリントン政権がIT・インターネットビジネスで米国繁栄のきっかけをつくったことは間違いがないが、民主党金権派(ブッシュ政権も含む)などと組んだウォール街やビッグテックの腐敗で、公正なはずの米国のシステムがゆがめられた。2020年の大統領選挙はそれを象徴する出来事だといえるが、それを打破しようとしているのがトランプ氏だ。
中国共産党の人権蹂躙はストップしなければならないが、習近平派から江沢民派へ権力が移行しただけでは、人権状況はほとんど何も変わらない。
我々日本人は、「裏に隠された意図」を十分把握した上で、共産主義中国や米国(民主党)としっかりと対峙しなければならないと考える。