ウォール・ストリートとの地下水脈
実際、習近平氏が狙い撃ちにしている企業のほとんどが浙江財閥系(江沢民派)である。だから、習近平氏が「世界を敵に回す愚行」を行っている背景には、共産主義国家特有の「江沢民派との政治闘争」が存在する。
そして、その浙江財閥と戦前から強いむすびつきがあると考えられるのが米国民主党である。だから、バイデン氏と習近平氏の個人的関係は別にして、浙江財閥(江沢民派)とつながっている民主党政権は習近平政権と鋭角に対立するのだ。
ただし、中国の政治事情は一筋縄ではいかない。一族の中であるものは共産主義中国にとどまり、別の者は国民党とともに台湾に脱出するなどという、東軍と西軍に分かれた真田一族の「犬伏の別れ」のようなことは日常茶飯事だ。
したがって、現在権力を掌握している習近平派に少なくとも表面上は忠誠を誓う浙江財閥関係者も少なくないから事は複雑だ。紀元前から数千年間延々と日本の戦国時代が中国大陸で続いていると考えるとわかりやすい。
そして、台湾も蒋介石の国民党は浙江財閥の流れを受け継いでいる。その点を考えると「中国利権」に執着する民主党バイデン政権が「台湾支持」を明確に打ち出す裏事情にも納得できる。