SE・ITコンサルタントを経て「社内ITコンサルタント」に

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 ITの専門職として、2020年5月に大和ライフネクストに入社した崎山。入社に至るまでのキャリアを振り返ります。

「もともとパソコンを使うのが好きだったこともあり、大学では理工学部情報学科でシステム構築やプログラミングについて学びました。これからますますIT人材が求められる時代になると考えていたので、卒業後はITの職に就こうと決めていました。

新卒で入社したのは、システム開発会社です。SE(システムエンジニア)として、システムの設計や開発を行っていました。3年にわたって在籍していましたが、ここではプログラミングの実践的な知識を身につけることができました。

その後、システム利用者の声を直接聞ける環境で働きたいという思いから転職を決意し、ITコンサルタント会社に入社しました。クライアント先に常駐しシステム開発などのプロジェクトを支援するのが主な業務で、こちらにも約3年間在籍していました。今振り返ると、ここで多種多様なプロジェクトに関わることができたのは良い経験だったと思います」

2社にわたってITエンジニアとしての経験を積んだ後に出会ったのが、大和ライフネクストでした。

「きっかけは、結婚を機にワークライフバランスを見直したことです。前職では、クライアント先のスケジュールに合わせて動かなければいけないこともあり、よりフレキシブルな働き方ができる環境を探そうと考えました。そこでめざしたのは、IT会社の社員ではなく、事業会社の情報システム担当、社内向けのITコンサルタントになることでした。自分がこれまで培ってきたシステムの知識を使えば、会社の業務改善などに役立てると考えたからです。

業界はまったく絞っていなかったのですが、不動産管理業界については安定した収益基盤があるストックビジネであるいう点で魅力に感じました。

また、ちょうど新型コロナウイルス感染症が世界的に流行し始めたころに転職活動をしていたのですが、他社が面接の延期などのコロナ対応に追われる中で、大和ライフネクストはいち早くWeb面接を導入しており、内定までの流れが非常にスムーズでした。スピード感のあるIT投資が行われている会社だという印象を受け、最終的な入社の決め手となりました」

保守と開発の両輪で、事業のシステム基盤を支える

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現在、崎山はデジタル開発部 システム開発担当として、システムの管理・各種トラブルへの対応から、システム改修・開発まで幅広い業務を担当しています。

「私たちの最も重要なミッションは『システム障害を起こさないこと』で、これをシステムの“保守”とも言います。

当社の建物管理業務には多くのシステムが使われており、トラブルが発生してしまうと業務の妨げになるだけでなく、その先にいらっしゃるお客さまにも影響を与えかねません。建物管理の仕事はお客さまの日々の生活と直結するので、システム保守の仕事は非常に重要です。

具体的には、システムの定期的なメンテナンスや、システム変更の際に障害を起こさないようにするための入念な事前チェックを、システムの発注先であるITベンダーと一緒に行っています」

そして崎山のもう一つの仕事が、「システム開発担当」という名前の通り、システム改修・開発にあたってのコンサルタント業務です。

「事業部門から寄せられる『今のシステムのここを改善してほしい』『こういった課題を解決できるようなシステムが欲しい』 といった要望を取りまとめて、システム改修・開発の道筋を立てる仕事です。

具体的には、事業部門がどういったシステムを必要としているのかをRFP(情報提供依頼書:企業が開発会社にシステム開発を依頼する上で必要な書類)にまとめ、最適なITベンダーを選定し、新システムが導入されるまでのプロジェクトリードを行います。そのほか、既存システムの改修にあたり、事業部が必要としている要件を整理して、発注先のITベンダーへの伝達も行っています。

事業部門は業務のスペシャリストではありますが、ITのことはわかりません。ITベンダーはITのスペシャリストですが、当社の業務のことはわかりません。だからこそ、システム開発担当の私たちがその間をつなぐ役割を担っているんです」

システム活用にこだわらない「本質的な業務改善」を

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▲プライベートでも仲の良いデジタル開発部のメンバーとレンタルスペースで団らんする様子(中央が崎山)

入社後すぐに、崎山は「電子契約システムの導入」という大きなプロジェクトに参画します。

システムを導入する側の視点を知る最初のきっかけとなったプロジェクトなので、今でも印象に残っていますね。

SE時代は、指示された設計に基づきひたすらに目の前の開発を進めていましたし、ITコンサルタント時代は、基本的にクライアントの指示に沿ってプロジェクトをどんどん進めていました。ところが、いざ導入する企業側の視点に立ってみると、『本当に投資効果があるのか』『アカウントの管理は誰がどうやってやるのか』『予算はどこが持つのか』『法律面・セキュリティ面の問題はないのか』など、乗り越えなくてはならないハードルがたくさんあることに驚きました。

部署をまたいだ調整も多く、最初は導入を決めるだけでこんなに大変なのかと正直驚きましたが、同時に経営側の目線に立つ責任を強く感じました。また、導入して便利になったから終わりではなくて、『どうやったら従業員に使ってもらえるか』までを考えなければならないことも、新たな発見でした」

その後も多くのプロジェクトに参画し、さまざまなシステムの改修・開発を担当してきた崎山。「一企業のシステム開発担当」として働くにあたり、大切にしていることがあると言います。

「それは、システムの導入や改修が目的となってはいけないということです。ゴールはあくまでも業務を効率化することや人為的なミスが起こらないようにすることであり、システムはそのための手段の一つにしかすぎないからです。

中には、システムを変えるよりも先に見直すべきポイントがあるケースも多くあります。何でもシステムに頼るのではなく、『そもそも、その業務は本当に必要なのか』というあえて少しシビアな目線を、システム開発担当である自分が持ち、課題を抱える事業部門とフラットな議論を重ねる。そうすることによって本質的な課題が洗い出されて、課題解決への道筋が見えてくるんです。

最終的にシステムを活用したかどうかにかかわらず、業務改善に役立てたと思えると、とても大きなやりがいを感じますね」

ITの知識が活きるフィールドでキャリアアップをめざす

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複数のプロジェクトにおいてリーダーを務める崎山は、多岐にわたる業務を並行して進めながらも、ワークライフバランスを意識した働き方ができていると言います。

「業務上出社する必要がない場合は、状況によってリモートワークを選択することができます。

また、前職ではクライアントのスケジュールで常に動かなければならず業務スケジュールがどうしても安定しなかったのですが、当社ではパソコンが原則21時にロックアウトする仕組みになっているので、夜遅くまでずるずると働くのではなく、メリハリをつけて仕事に取り組むことが習慣化していると思います」

また、IT担当としての働きやすさ、働きがいも感じていると言います。

「入社前のイメージの通り、当社はIT投資に積極的であると感じます。その背景には、『LEAD NEXTYLE あしたのあたり前を、あなたに。』を経営ビジョンに掲げ、新しいことへの挑戦を後押しする企業風土があります。

また、不動産業界全体を見ると、他業界に比べてまだまだIT化が進んでいないように感じます。これはつまり、業界課題をITで解決したいと考えている方には、活躍のチャンスが多いフィールドであるということです。

その中でも当社は、大きな規模の会社でありながら先進性のあるサービスや新規事業を強みとしていて、それらをスピード感をもって実現するためにも、事業理解とIT知識を併せ持つ社内ITコンサルタントが必要とされていると感じます」

最後に、今後の目標について聞きました。

「キャリアアップをめざして、チームマネジメントに力を入れていきたいと思います。

デジタル開発部門には、私と同じようにIT業務の経験を積んだ後に中途で入社している社員もいれば、経験のない新卒入社の社員もいますし、事業部門から異動してきた人もいます。違うバックグラウンドを持っていても『ゴールを明確にイメージする』ことができれば、おのずとそれぞれに必要なプロセスが見えてくるはずなので、まずはメンバーにゴールをイメージしてもらうことを意識していきたいですね。

そして、私自身はこれまで以上に事業部門と積極的にコミュニケーションを取り、事業理解を深め、一つでも多くの業務のスマート化に貢献していきたいと思います」

ITに関する豊富な知識と経験を活かしながらも、常に公平な目線で業務改善を推し進める崎山。大和ライフネクストのシステム基盤を「攻め」と「守り」の両輪で支えるその活躍からは、今後も目が離せません。

※ 記載内容は2024年3月時点のものです