中国語通訳 後藤ゆかりです。

 

普段何気なく口にしている言葉でも、法律の世界では違う意味になるということが少なくありません。

 

この違い、司法通訳としては絶対に知っておかなければならない言葉です。

 

その中で、今日は「みだりに」についてご紹介しますね。

 

一般用語としての「みだりに」は、「むやみやたらに」とか「わけもなく」などという意味で使われます。

 

じゃあ「覚せい剤をみだりに使用した」ってどういう意味だと思いますか?

 

覚せい剤を、むやみやたらに使用した?

わけもなく覚せい剤を使っちゃった?

 

確かにそれでも意味は通じますが(笑)

 

法律の世界での「みだりに」は、「法定の除外事由がないのに」と同じ意味と考えられるそうです。

 

じゃあ、そもそも「法定の除外事由がないのに」ってどういうこと?ってなっちゃいますよね。

 

例えば覚せい剤取締法では、覚せい剤を所持していてもいいとされている人がいます。

 

それは、研究者や医者、覚せい剤を使って何かを作っている人など。

 

そして、これらに当てはまらない人が覚せい剤を持っていたら、それが即ち「法定の除外事由がないのに」ということ。

 

つまり、持つことに正当な理由がないのに持っていたら、「みだりに」持っていたということになるんですって。

 

似てるけど、くれぐれも「みだら」と間違えないようにしてくださいね~

意味は全く違いますよ(笑)

 

(参考文献 司法通訳 Q&Aで学ぶ通訳現場

 

 

 

みののわラジオ放送局

「ゆかりん、周ちゃんの今宵もパンダ~ず」

毎週水曜日 21:15~ オンエアです

(再放送 木12:30~ 土11:45~)
https://radio-station.minonowa.com

 

通訳のご依頼・お問い合わせはこちら
AD

コメント(2)