この記事では、IELTS対策におすすめの単語帳・アプリを紹介します。

IELTS対策に最も重要な要素のひとつが、語彙力の強化です。とはいえ、存在する全ての英単語を試験前に覚えるのはほぼ不可能です。

そのため、単語帳やアプリを活用し、効率よく試験に必要な英単語を覚えることがスコアアップへの鍵となります。

IELTSで必要とされる英単語の数

一般的に、IELTSに必要な英単語数は、スコア5.0〜6.0前後を目標とするのであれば2,000語前後、6.0以上を目指すのであれば3,000語〜5,000前後になります。

しかし、IELTSに限らず全ての英語試験に関しても、知っている英単語の数は多ければ多いほど有利です。

スコア別に2,000語〜5,000語を基準に、ひとつでも多くの英単語を覚えるように学習を進めましょう。

IELTSに使う英単語帳の選び方

おすすめの英単語帳を紹介する前に、後悔しない単語帳の選び方を紹介します。

お金はもちろん、自分に合わない単語帳で貴重な時間を無駄にしてしまわないようにしましょう。

目標スコアに必要な英単語数が網羅できている単語帳か

上の章で紹介したように、スコア5.0を目指すのであれば2,000語以上が掲載されている単語帳、スコア7.0を目指すのであれば4,000語前後が網羅できている単語帳を選びましょう。

多くの英単語帳は、レベルや目標スコアごとに分類されています。最も重要なのが掲載されている英単語数です。

音声が付属しているか

英単語帳にCDや音声ダウンロードが付いているかを確認しましょう。

おすすめはスマホに音声をダウンロードできるものです。単語の暗記には時間がかかるので、スマホで音声を聞けると隙間時間を活用できます。

英単語を覚えるときは、目だけでなく耳を使って音を聞くと記憶に定着しやすいです。

英単語帳とアプリどっちが良い?

冊子をメインに、音声といったサポート面をアプリに頼るという使い分けがおすすめです。

最近では英単語をスマホひとつで学べるアプリが増えてきています。

アプリでは、移動時間や仕事の休憩中など隙間時間を使って勉強することができます。

また、無料で使用できるアプリも多いので、経済面でも優しいというメリットがあります。

一方で、アプリを使用するとスマホから通知がきた際に、気が散ってしまうというデメリットがあります。

冊子であれば集中しやすく、さらに書き込んだり付箋をつけて、効率よく復習ができます。

関連コラム:【セクション別】IELTS対策アプリ14選!スキマ時間におすすめ!

英検・TOEFL®・TOEIC®の単語帳でもいいのか

IELTS対策の単語帳はIELTSの頻出単語を厳選しています。

その点を考えると、IELTSのスコアアップを狙っている受験者は、IELTS対策用の単語帳を使った方が効率が良いです。

しかし英検やTOEFL®、TOEIC®は英語の能力を測る試験という点に違いはありません。

そのため単語帳に収録されている単語にも共通する部分はあり、英語力を伸ばすという目的であればどの単語帳を使っても問題はありません。

関連コラム:【初心者向け】IELTSおすすめ参考書・問題集12選

IELTSに使えるおすすめ単語帳

ここではIELTS8.0を達成した筆者が使った単語帳を含め、IELTS対策におすすめの単語帳を紹介します。

実践IELTS英単語3500

「実践IELTS英単語3500」は、IELTS対策に最もおすすめの単語帳です。

この単語帳は「基本語1000」と「重要語2500」に分かれており、さらに重要単語は500語ずつレベルごと(5.5〜7.5以上)に分類されています。

そのため、目標とするバンドスコアに合わせて自分がどこまで単語を覚えたら良いかが判断できます。

単語は全てイギリス英語でスペリングされており、ダウンロードできる音声もイギリス発音となっています。

IELTS試験は主にイギリス英語が使われるので、イギリス英語に慣れるという意味でも役立つ単語帳です。

IELTS必須英単語4400

「IELTS必須英単語4400」はIELTS必須単語3300語、英熟語1100語をカバーしています。

IELTSに出題されやすいフレーズが本の中に掲載されているので、英単語・英熟語対策を万全にできます。

「実践IELTS英単語3500」では物足りない受験者は、「IELTS必須英単語4400」に挑戦してみてください。

文脈で覚えるIELTS英単語

単語帳で英単語を覚えるのが苦手な受験生におすすめの「文脈で覚えるIELTS英単語」。

通常の単語帳のように単語が並んでいるのではなく、まず比較的長めの文章を読み、そこから新しい英単語を抜粋し暗記します。

ライティングやスピーキングでアウトプットできる英単語も収録しているので、IELTS試験の4技能全てのパートでスコアアップを実現できます。

DUO 3.0

「DUO3.0」は、IELTS対策専用の単語帳ではありません

IELTSを受験する際に、そもそも英単語力が全然足りていないなと感じる受験生におすすめの教材です。

DUO3.0は、560本の基本例文を読み暗記することで、標準レベルの単語帳1冊分の単語と、熟語集1冊分の熟語を完全にマスターできるという特徴を持ちます。

単語でなく文章で覚えることに集中し、文章の中で単語がどう使われるのかを効率的に学ぶことができます。

Cambridge Vocabulary For Ielts Book

「Cambridge Vocabulary For Ielts Book」は、

  • 英語で英語を学びたい
  • 英語脳を作りたい
  • 6.0~8.0レベルを目指したい

そんな受験生におすすめの1冊です。

冊子の中身は全て英語になっているので、英語で単語の意味を理解する練習になります。

英語を毎回頭の中で日本語に訳すという癖を打破でき、リーディングのスピードが上がる効果が期待できます。

IELTS用の英単語を覚えるのに使えるアプリ

ここではIELTS学習におすすめの英単語アプリを3選紹介します。英単語アプリは、隙間時間を活かせるという点で大きな利点があります。

単語帳を持ち歩いていなくても、スマホひとつで英単語を学ぶことができます。

IELTS Word Power

IELTS Word Power」は、IELTSを主催するブリティッシュ・カウンシルが提供している公式のアプリです。

11個のテーマの中に100問以上の問題があり、問題を解きながら英単語を覚えることができます。

ただパラパラとページをめくるのではなく、問題を解くことでIELTSに頻出する英単語が脳に定着します。

また、音声ファイルも多数収録されており、発音を学ぶことでスピーキング対策にも活用できます。

英語の友

英語の友」は、IELTS専門のアプリではありませんが、上の章で紹介した「実践IELTS英単語3500」で登場する単語の音声を聞ける、旺文社が提供するアプリです。

おすすめの使用方法は、単語帳でボキャブラリーを覚える際にアプリで音声を流し、発音を真似することです。

単語は読むだけでなく耳から聞くことで暗記できるスピードが上がります

ぜひ実践IELTS英単語3500と合わせて使ってみてください。

IELTSで頻出する英単語リスト

IELTSで頻出する英単語リストを目標レベル別に紹介します。

ここでは実際に「実践IELTS英単語3500」を参考に、英単語をピックアップしています。

もちろん覚えるべき単語はこれだけではありませんが、スコア別の単語の難易度の参考にしてください。

目標スコア5.0

attitude名詞態度/物腰
sufficient形容詞十分な
democratic形容詞民主主義の
conflict名詞争い/闘争
track他動詞〜の跡を追う

目標スコア5.5以上

productive形容詞生産力のある/生産的な
interval名詞間隔/隔たり/合間
shallow形容詞浅い
predict他動詞〜を予言する
profitable形容詞利益になる

目標スコア6.0以上

comprehensive形容詞包括的な/広範囲にわたる
adequate形容詞十分な/適当な
enquiry名詞質問/問い合わせ
scope名詞範囲/領域
extract動詞〜を取り出す/〜を抽出する

目標スコア6.5以上

warehouse名詞倉庫/収納庫
forestry名詞林学
reed名詞(植物の)アシ
spine名詞脊髄/背骨
embrace他動詞〜を受け入れる

目標スコア7.0以上

stark形容詞くっきりした/厳しい
onset名詞(望ましくないことの)始まり
limestone名詞石灰岩
rig他動詞〜を急ごしらえする
deter他動詞〜に思いとどませる

目標スコア7.5以上

detract自動詞(価値などを)損なう
accrue自動詞〜に生じる/増加する
benchmark名詞基準/尺度
tremor名詞震動/揺れ
exuberant形容詞生気あふれる

IELTSの英単語を効率的に覚える方法は?

最後に、IELTS対策のための英単語を効率的に覚える方法を紹介します。

「英単語を覚えるのが苦手!」「覚えてもすぐ忘れてしまう!」という人は、ぜひ実践してみてください。

「反復練習」と「新しい単語のインプット」を両立して行う

英単語を効率的に覚える方法は、反復練習が最も効果的です。

一度に100個単語を覚えたとしても、復習しなければ半分以上は1週間も経てば忘れてしまうでしょう。

そのため、新しい単語の暗記と同時に、すでに習った単語の復習を行うことが重要です。

例えば、「1日30個新しい単語を覚える」と決めた場合、2日目からは30個の単語の復習+30個新しい単語。

というように、英単語時間の半分は反復練習に当てるようにしましょう。

文章で覚える

「Apple=りんご!」というように単語のみを直訳し暗記をしようとすると、予想外に効率が下がってしまいます

なぜなら訳すと同じ日本語になってしまう単語が複数あり、頭の中で違いを生み出すことができず混乱を招くからです。

例えば、「十分な」という意味の単語は

  • enough
  • comfortable
  • plenty
  • satisfactory
  • substantial
  • substantive
  • sufficient

などがありますが、全て同じシーンで使われるかというとそうではありません。

そのため、文章を読んで使えるシーンを学び「流れ」で覚える方が脳に定着しやすいのです。

また、IELTSの試験で単語の意味を日本語に訳すという問題は出ません。

意味を知っていてもその単語がどのように文章の中で使われるかが分からなければ、結局回答を導き出せないという結果に終わってしまう可能性もあります。

トピックごとに覚える

さらに、英単語はランダムな順番に覚えるのではなく、トピックごとに覚えると記憶に定着しやすいです。

例えばスポーツに関する単語を50個、音楽に関する単語を50個というようにまとめて覚えるのがおすすめです。

IELTSの学習サイト「IELTS Lizでも、トピックごとに英単語がまとめられています。

トピックごとに単語を覚える練習にぜひ活用してみてください。

覚えるタイミングは「朝イチ」と「夜寝る前」がおすすめ

寝る前は暗記のゴールデンタイムというのは、すでに多くの人がご存じでしょう。

確かに寝る前に暗記をすると、寝ている間に記憶が脳に定着するので効果的です。

このゴールデンタイムの効果をさらに高めるために、寝る前に学んだ英単語を朝イチに復習しましょう。

さらにしっかりと暗記することができ、忘れてしまう可能性がぐっと低くなるのでおすすめです。

単語帳を使って英単語を覚えるためにおすすめな学習スケジュール

単語帳を使って英単語を覚えるための学習スケジュールを、試験日から遡って紹介します。

試験3ヶ月前

1日50個新しい単語を覚え、昨日覚えた単語を復習するようにしましょう。

復習で思い出せなかった単語はリスト化し、週末にまとめて再トライします。

試験2ヶ月前

試験2ヶ月前も、同様に1日50個新しい単語を覚えるようにしましょう。

3ヶ月前と異なる点は、先月習った単語の復習を1週間に1回取り入れることです。

ここで覚えていた単語はリストから外し、忘れていた単語はマークをつけておきましょう。

試験1ヶ月前

試験1ヶ月前は、ラストスパートですが、新しく覚える単語数はあえて増やしません

1日50個暗記することに慣れてきているので、そのペースを崩さずに学習を続けましょう。

過去の2ヶ月で覚えた単語は確実に生かせるよう、反復練習を繰り返して脳に定着させましょう。

試験1週間前

試験1週間前には、すでに習った単語のみにフォーカスします。

ギリギリまで新しい単語を覚えようとすると脳にストレスになってしまうので、すでに覚えている単語のみで問題を読み取る練習をします。

そうすることで、本番も知らない単語を見てパニックになるのではなく、落ち着いて文脈から意味を読み取ることができるようになります。

関連コラム:【徹底解説】IELTSの勉強法と本番対策まとめ

この記事の著者



 

橋本志保

高校卒業後、オーストラリアのGriffith大学に進学。国際観光学とホスピタリティを学び学位を取得し、卒業。
大学卒業後は外資系旅行会社に勤め、海外からのクライアントとの会話など、ビジネス英語を使う経験をする。
2021年にIELTS8.0を達成。
現在はカナダに移住し、英語学習のコーチング、翻訳や執筆業にも従事。

 

 


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