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赦しを求めて【さなのばくたん。 -王国からの招待状- Powered by mouse】

『さなのばくたん。 -王国からの招待状- Powered by mouse』の感想です。

24/03/07 現地で『さなのばくたん。 -王国からの招待状- Powered by mouse』(以下、今年の『ばくたん。』)に参加してきました。また配信でも見返しています。

まず現地ですが、声だし解禁ということで、サイリウムを振りながらのコールアンドレスポンスが物凄く楽しかったです。ドルオタの方に話を聞いたことはあったのですが、初めての体験で、癖になるのもわかりますね。
私自身あまり声を張らないタイプではあるので、声をよく出してくれた方々、お嬢様部の方々、率先してくれて、ありがとうございました。

またイベントの内容に関していうならば、名取さんがリスナー(せんせえ)のことをお金だとは思っていないこと。そして、今後もどういう関係を築きたいかということを、アンコールの「さなのおうた」でよく響かせてくれた気がします。

ここからはただの深読みですが、私にはこのイベントが言及している真の事件があるような気がしました。推理モノのADVといえば、NORMALエンドとは別のTRUEエンドや、隠された真実があるのはお約束ではあります。

以降記載する内容は、もちろん当たっているかどうかはわからないことです。ただいちいち「もしあたっているなら」や「かもしれない」等を入れると読みにくいため、当たっている前提で書いていきます。ご了承ください。

先に一言だけ言っておくと、今回の『ばくたん。』は個人的に、言わんとしていることは、かなり真面目で重めの内容に感じました。実際それが必要があったのもわかります。一方、名取さんは数日前、今回のイベントをこう表現していました。

この発言は何重にも掛かった言葉だと思います。まず、真の事件に関係がない人々を巻きこまないための配慮でしょう。そういう人たちは気付かずに純粋に楽しんでほしいということだと思います。例えば、ここ一、二か月で名取さんを知った人、などですかね。またおそらく当初は本当にバカなことだけをするつもりで、前からその節のことを配信でも仄めかしていたので、その整合性を取る発言でしょう。そしてまた、この言葉は、今後についての決意表明でもあるように思えます。そういう楽しいことを私は提供していきたいという約束。「インターネットで一番幸せな時間やっていこうな」。今年の『ばくたん。』を見た後は、そこまで含んだ言葉に見えます。

真の事件に関係ない人について言及しましたが、では関係がある人とは誰でしょうか。私は以下のように感じていたことのある方々だと思います。

「最近の、お金の臭いの強さとか、ちょっとどこかついていけないな……」

だから、関係ない人は名取さんの意向も汲んで、ここで回り右していただければと思います。もしくは知っても、なるべく表に出さないように。

今回のイベントは探偵モノというジャンルですが、実際には探偵よりも、犯人や悪者、罪人が前面に出てきたシナリオでした。デビル名取がここまでフォーカスされたことは今までなかったです。初登場時から、名取さん自身からあまりフォーカスしたくない雰囲気があったデビル名取がです。また罪を犯した学生名取の内面の吐露が、最後の電話通話まで使って丁寧になされていたのも印象的でした。そして、作中誰も喧嘩はしてないのに、仲直りの楽曲『いっかい書いてさようなら』(作詞 只野菜摘)で幕引きとなります。そして、終了のアナウンスはいつもの王。

断っておきますが、名取さんはただ「名取さなの誕生日に、学生名取が王に入れ替わる事件を犯した」劇をしただけで、それ以上のことは何も言っていません。だから、今から述べるのはただの私の感想であり、妄想の部類です。

私は、今年の『ばくたん。』は、名取さんの罪の告解とやり直しの懇願だと思いました。

なりすましの王

今回、学生名取が王に成り代わったこと事件ですが、どこか去年の『ばくたん。』を連想させます。合間合間で、一年前という言葉がよく出てくること。また(当たり前ですが)去年と同じ日(3/7)の出来事だということ。そして、生まれ変わりという表現もできてますが、昨年の『ばくたん。』は明らかに『名取さな』の「イニシエーション(通過儀礼)」でした。

リスナー(せんせえ)との関係の中で、名取さんが『名取さな』へと成って行く。また死んで生き返るという点では、去年の『ばくたん。』後、名取さんが(終わった後)「ずっと寝てた」と言っていたのも思い出します。

もし今年のなりすまし事件が、去年の『ばくたん。』で名取さんに起こった心境の変化を仄めかしているとすれば、この一年で思い当たることがあります。まず変化の性質としては、王は元々「どうしたら国民に楽しんでもらえるか」と苦心して国を運営していました。が、王に成り代わった学生名取(以下、なりすましの王)はかく述べます。

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「死から復活した私は神!そして王になれるのです」「死から復活した人の方が、サインを二万枚配る人より王に相応しいと思いませんか?」「王として、国民からちやほや、される予定だった」「誰にも比べられることのない凄い人になれるのではないでしょうか?」「さあ、私を神にしてください」

王に成り代わった学生名取

私はこの一年の名取さんの配信で、とても違和感を感じていたことがあります。元々イベントに注力していくという方向性は出しており、企業のバックアップもあって、イベントを中心に活動を進めていました。もちろん企業のお力も借りているのですから、宣伝等はしっかり行う筋もわかります。ただ雑談配信等でも、かなりの時間が宣伝時間になっており、忌避感を感じるリスナーもそれなりに出ている状態でした。インターネット生活の長い名取さんが嫌儲という感覚を知らないわけがありません。またVTUBERとリスナーの関係においてお金の話は、水と油くらい相性が悪いものです(家族に壺を売られる感覚に近いところがあります)。にもかかわらず、配信において、宣伝をする必要があれど、忌避感を減らそう、できるだけ楽しんでもらえる状態を削ぐことにしないようにしようという工夫が、今までの名取さんから顧みると、あまりにも薄くて違和感があったのです。

この変化の理由として、名取さんの心境の「なりすましの王」化にあったとすれば、話がわかるのです。だからこそ今回の「なりすましの王」を捕まえ、有罪として落とす劇は、どこか告解のように私には見えました。

昨年の『ばくたん。』以降「なりすましの王」化していたとすれば、それによってさらに引き起こされたとみられる出来事があります。名取さんは7月~10月にイベントを立て続けに行いました。イベント自体はとても良かったです。

ただイベントが終わって蓋を開けてみると、名取さんから見て期待と違った光景が広がっていたのではないかと思います。イベントも頑張って「王として、国民からちやほや、される予定だった」のに、逆に実際は嫌儲感から離れ行く国民も多々見られる状態になっていました(私の観測で見られる限りでは、と限定しておきます)。

10月中盤~11月は、名取さんからリスナー(せんせえ)への関係は、相当冷めきっている印象がありました。リスナー全体に対して、漠然と嫌悪感を感じている様が感じられ、当たりも強かったです。正直嫌われているんだなと感じてましたが、やっぱりそうでしたね。理由は確信はできなかったのですが、今年の『ばくたん。』の劇から考えると、おそらく「なりすましの王」は裏切られたと感じていたのではないかと思います。もっと「ちやほや、される予定だった」。崇められるはずだった。なんだって『名取さな』なのだから。でも、そうならなかった。リスナーの個々人によって程度は異なるかと思われますが、結果的にこの時期、名取さんとリスナー(せんせえ)の関係性がかなり悪化して、個人的には「関係をお金に変えられた」と感じる出来事さえも起こりました。

ここまで話せば、もう真の事件についてはわかりますよね。今年の『ばくたん。』、叙述トリック的ですが、あの場には元々死んでいた、あるいは死にかけのものがあったのです。
王に成り代わった学生名取がこの一年でぶち壊したもの。それは名取さんと(一部の)リスナーとの関係性です。個々人によって死にかけの程度は違うでしょうが。

かくいう私も実は、今年の『ばくたん。』を最後に名取さんと縁を切るつもりでした。冗談ではなく。ただ個人的な話は最後にしましょう。

この事件は主に2023年の8月から11月にかけて行われました。名取探偵は、その犯人を今回の『ばくたん。』で捕まえたのです。
これが私のANSWERです。

王は何ものでもない

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告解を聞いて行きましょう。探偵モノのEDのような雰囲気の中、捕まった学生名取はかく述べます。

「この度はご迷惑をおかけしました。ごめんなさい!」
「はい、よくよく考えたら変なこと言ってましたね」
「でも、自分の良い所とか、胸を張れることを探そうとずっと思っていたけど、やっぱり他の人と比べて自分は何もできないって思っちゃうし、特技も見つかりませんでした。王様になれば!神になれば!そんなこと悩まなくなると思ったんですけど」
(探偵名取)「すごい飛躍……王様も王様で大変だと思うよ」
……
「そうなのかな。自分だけが何もないと思ってたけど、私も羨ましがられるところがあって、他の人も悩んでて……。じゃ、結局同じなんですね。まだまだ良い所探しは続けないとですね」

学生名取

ここで示される学生名取の飛躍に対する気づきは、ハムレットと同じです。

HAMLET
The body is with the king, but the king is not with the body. The king is a thing of nothing.
王は肉体を持っている。しかし、王(の権威)はその肉体と共にあるのではない。王は何ものでもない。

シェイクスピア『ハムレット』第四幕 第二場

ハムレットの叔父であるクローディアスは、王であったハムレットの父を暗殺し、王に成り代わります。ハムレットは父の亡霊から復讐を依頼されますが、グダグダと復讐を引き延ばすのです。それは、現王クローディアスを王の権威と同一視していたから。クローディアスを殺すことは王という権威を殺すことになってしまうと思っていたからです。ただ実際はクローディアス自体はただの何ものでもない人なのです。このことに気づいてハムレットは復讐の道にやっと踏み出せるのでした。

学生名取の場合は若干状況が違いますが、指摘されていることは同じです。学生名取は王に成り代わりましたが、学生名取は結局王とは一致しないのです。神と入れ替わろうが、神とも一致しないでしょう。何ものでもないままなのです。だから「良い所探しは続けないといけない」。

自分を王だと思っている王は、自分を王だと思っている乞食と同じだけ気が狂っている

リヒテンベルク

自分は『名取さな』という何者かだと思い込んでいた。ただそれだけで賞賛されるような。そういう驕りがあった。そして、称えない、ひれ伏さない周りがおかしいと不満をぶつけていた。だが、自分は本当は何ものでもなかったと気づいたとき、自分を『名取さな』だと思っている気が狂った「なりすましの王」は消えたのです。

探偵名取「悪は滅びた」

そして、今年の『ばくたん。』の最後はいつものさなちゃんねる王によるアナウンスで締められました。

『いっかい書いてさようなら』

一見すると劇の内容と関係がない主題に思える幕引き曲『いっかい書いてさようなら』。作中は誰も喧嘩はしていないですから、仲直りの曲で締めるのは変に見えます。ですが、作詞が只野菜摘さんと聞いただけで繋がります。『アマカミサマ』で名取さんとリスナー(せんせえ)の関係を書いた方です。その方が仲直りの曲を書くのですから、名取さんとリスナー(せんせえ)の仲直りの曲に決まっているんです。(ここで只野菜摘さんに書いてもらうの、パワープレイすぎる!!)

しかも、アンコール後の名取さんはこの曲について、一般的なインターネットや承認欲求の話をしているにもかかわらず、なぜかいきなり「学生名取」について言及しているんです。

「学生名取には、ぜひ明るく楽しく、人を傷つけず、生きてほしいという、祈りが、あります」

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祈り

とどのつまり、ここまでの劇は全部、名取さんの「ごめんなさい」なんです。あのとき、私ちょっと変だったという。そして、後は、仲直りしてほしい、もう一度名取さなと関係を結んでほしいという懇願だと感じました。

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だって 仲直りが大人のストーリー

『いっかい書いてさようなら』

その歌詞はズルくない? 仲直りしなかったら、ガキじゃん。

今年のばくたん。

そして、最後は『さなのおうた』で締めるのが、そこが再スタート地点だということだと思います。今年の『ばくたん。』が始まる前は、この曲がまたこんなに心に響くとは思わなかったです。

今年の『ばくたん。』で爆誕したもの。それは、名取さなとリスナー(せんせえ)の関係性です。復活という形でそれは爆誕したです。少なくとも私の中では。

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いっかい書いて

最後に。ここからはただの自語りです。
主観で一方的で独善的です。何が起こって離れようとして、間にどういうことをして、最終的に今年の『ばくたん。』にどう赴いたのか、いっかい書きます。

『さなちゃんねる夏祭り』以降、私もどっかお金が匂いがキツイなという印象は抱えていたのですが、不信感は溜まりつつも、耐えられないことはない程度だったと思います。ただ10月末、今年の『ばくたん。』と全く逆のことが起きました。上で書いた「関係性をお金に変えられた」と感じてしまった出来事が発生したのです。

『もごぱ2』のグッズのカレーの件でした。『もごぱ2』のグッズはお皿のセットとカレーが出たのですが、元々私は食器類のグッズは(汚したくないため)基本買わないので、カレーだけどうするか考えていました。前提として私はグッズを全部買うなどの酔狂なことはせず、良いなと思ったものだけ、欲しい分だけ買うタイプです。保存用とか買いません。で、カレーに関しては食料品なので口に合わない可能性もあるので、買うとしたら1箱だけだなーと検討していたのですが、そうするとアンカー効果的に送料が高く感じてしまって買うのを躊躇していたのです。また発動条件に加わるのですが、もう一方のお皿もグッズだとしてもかなり高価で、『もごぱ2』のグッズは、売り方としてかなり売るのが難しそうなラインナップだと印象を持っていました(実際はどうだったかはわかりませんが)。

先に起こったことをだけを述べると、名取さんに販促的な場面で「カレー、またみんなが届くころにもう一回食べたいなー」と約束もどきの発言をして、それだったらと私はポチったのです。ただポチった後、「一緒のタイミングに食べるなら食べたい」という気持ちを(商品が売れていないからこういう販促をして)お金に変えられたという感覚に凄い襲われたんです。そして、またカレーが購入者に届けられたころ、名取さんがカレーを食べた報告や話が一切なくて、多分、この発言をしたことを忘れてそうなんですよね。

これ今見直してみて勉強になったのですが、「関係をお金に変えられた」と感じてしまったのは、名取さんの発言内容自体より、発言内容の意図をどう読むか、という信頼感の有無が一番の要因でしたね。今見ると、名取さんが普通に食べたい気持ちも実際あるのでは?と思えるのですが、当時不信感の高さと売れてなさそうという感覚も加味して、私の中で、これは売れてないから一緒に食べたい気持ちを餌に買わされたと確信してしまったのだと思います。理性的な判断より情動的な衝動の方が前に出ていた記憶があるので、制御が効くタイプの判断ではなかったですね。

ただやっぱりカレーを食べた報告や話が一切なかったのは、さらに不信感が増した記憶があります。また「約束」ではなくて、「約束もどき」で誘導されたのが個人的にどうしようもなく辛かったです。「約束もどき」だから、破られても、何も言えないのですから。

一方で、10月~11月は名取さん側も相当リスナー(せんせえ)に不信感を募らせている節が見られていました。リスナー(せんせえ)全般のことが嫌いですと言わんとする、反射的なちくちく言葉がまれに見られ、当たりも(理不尽目に)強い印象でした。上でも述べましたが、今年の『ばくたん。』も踏まえると、裏切られた感が強かったのかなと思います。

ぶっちゃけ表面的にはお互いあからさまには出さない状態でしたけど、この時期にもなると、名取さんとリスナー(せんせえ)はおそらくお互いに内心不信感を募らせていて、一般的に言って、喧嘩している状態に近かったのではないかと思います。

私自身、向こうからも嫌われているんだなと感じるのは結構辛かったですけど、名取さんもこの関係性での活動は辛かったのではないかと思います。冗談でも活動休止の発言もしてましたしね。

とはいえ、私は名取さん自体が人として好きだったので、今の状態に危機感を感じて、ちゃんと関係を戻せたらなと思っていました。本来は利害関係の薄い配信者とリスナーという関係で嫌われるのは「言って欲しくないことを言ってい」て、「言って欲しいことを言ってもらえてない」からです。要は期待したレスポンスがちゃんと返ってくるかが大事で、そういうレスポンスが返ってこないからこそ、信頼感が減って、裏切られた感まで行ったのだと思います。

名取さんが「那須どうぶつ王国」(以下、なすど)の記事なら読むよと言質があったので、一石投じれないかなと下記の記事を書きました。構成から書き終わるまで、まるまる一か月以上かかりましたね。

タグが付いていなければ「那須どうぶつ王国」の記事だと分かりにくいタイトルだと思います。なぜこんなタイトルにしたのかというと”名取さな本人専用ホイホイタイトル”にしたからです。あの時期、名取さんが掛けて欲しかった言葉は、この類の言葉だったはずです。今年の『ばくたん。』から見ても外れてなかったですね。「なりすましの王」ならこの言葉が欲しかったはずですから。なすどの記事なら読むという名取さんの言質があれど、必ず読んでもらえるとは限らないですから、ホイホイタイトルにしたのです。その心は、実は名取さんだけに向けた手紙だったということです。このタイトルは宛名だったのです。そして、ホイホイだけど、タイトルに嘘はないです。

投稿、数日後

確信はできないけど、手紙は宛先に届いたようでした。(凄い反応が出てきたな……)

今思い返すと、私はもしかすると「なりすましの王」を肯定する言葉を投げた共犯だったのかなとも思えたのですが、いや、私は間違ってなかったと思います。今回、名取さんは学生名取のことを思想強めのキャラとして道化扱いしましたが、根底にあるのは不安なんです。学生名取は何もないという不安から、王という言葉にすがろうとした。この記事でも無根拠な賞賛は避け、探偵名取が学生名取に「あなたに対して羨ましく思うことや、あなたの良いなと思う点があるよ」と慰めたように、筆を進めました。一番と言ってますが、読んでもらえればわかると思いますが、TOP(王)ではなく、FIRSTに落としています。そういう意味でも「なりすましの王」に対しての、釣りタイトルなんです。だから、一富士二鷹三茄子の絵は「届いたんだな」と嬉しかったですね。最初から自分は持っていると思える人はいません。「自分のことなら自分で推せる」となれるまで、支える言葉が人には必要なのだと思います。

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樹里LP「きっと誰もが」
ゲーム「アイドルマスター シャイニーカラーズ」
©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

ただどうしても一方通行の発信になりますから、私の名取さんへ向かうベクトルも以降細くなっていきました。今年の『ばくたん。』が終わって、名取さんは聡かったんだなと思ったのは、普段の配信では信頼感は回復はできないと見切っているのだろうなということでした(ここには名取さんは楽しい配信を目指すのであり、重めになりがちなことは避けるというスタンス故なところもあると思います)。だから『ばくたん。』に、記念日に、膨大な準備のかかるイベントに仲直りの主題を持ってきたのだと思います。(信頼感はどれくらい手をかけたかにも宿りますから。どれだけ大事にしてくれいるのかはそこからも伝わるのです)

ただ『ばくたん。』までは遠かったですね。この間に私の中で事件が起こりました。

実は上のなすどの記事ですが、冬のなすどに行きたい旨も書いていたのです。で、実際行きたい気持ちもあり、名取さんホイホイしたっぽいのもあったし、行くつもりでした。できれば1月下旬に行きたかったのですが、敢行せず、テコ入れのあった後の、2月17日にバスツアーを申し込みました。ただ前日仕事が立て込んでしまって、当日寝過ごして行けなかったのです。そこから「仕事を優先してしまったのはもうそういうことだろうな」とプツリと切れてしまったのです。元々細くなりがちだったのですが、とんと名取さんを見なくなってしまったのです。

思い返して、自己分析すると、このツアーに申し込んで行かなかった行為は、私の中でカレーへのしっぺ返しになって、10月の名取さんとの間で関係が閉じてしまったのだと思います。名取さんは冬のなすどの写真や記事を楽しみにしていると配信で言っていました。私は上の記事にて「冬のなすどにいきたい」旨の「約束もどき」を書いてました。そして、おそらく名取さんにそれを読ませた。期待させたはずなのです(他にも写真を投稿しているせんせえがたはいるとはいえ、冬のなすどの記事、たぶん事件の影響もあってほぼないんです)。そして、私は行かなかった。代わりに私はお金だけを払ったのです。「どうです、これ(お金)があなたの欲しかったものでしょう?」と。私の中の燻っていた不信感が無意識的に出て、しっぺ返ししたのだと思います。「ツアーに申し込んで行かなかった行為」にはそういう満足があり、そういう関係で閉じてしまったのだと思います。

最後、私に残っていたのは「なりすましの王」以前の名取さんとの関係でした。ただその名取さんはもういません。

名取さんは、私にとって、この世界に私のことを大事に思ってくれる存在がいるということを感じさせてくれた人、クライン派の言い方をするならば私の中に”良い対象”を立ててくれた方の一人でした。その感謝の気持ちは確かにありました。

今年の『ばくたん。』は参加可能人数も多かったため、どうせならと現地に申し込み済みでした。
ただ、このときには行く主目的は手紙を渡すことになっていました。
負の感情は抑えて、その確かな感謝の気持ちだけを包み、私にとっての、けじめとしての、別れの印としての、さよならの手紙だったのです。
だから、『ばくたん。』のイベント参加自体はついでだったのです。

当日はなんとなくCDだけ物販で買って、コラボ店には回らず、川崎駅近くのカフェで時間を潰していました。「ラ チッタデッラ」ではぐるっと一周回ったのですが、コラボ店に並んでいる人々や開場を待って座り込んでいる人たちの多さに安心する一方で、あの事件があったにもかかわらずまだちゃんと情動的繋がりを保持している人たちが多くいることへの驚きもなかったかというと、嘘になります。X(旧ツイッター)は当日はほぼ見ておらず、開場間際に広報エビの入場関連の情報だけ見ていました。その際に、名取さんに対する、大量のお祝いのメッセージやファンアートが横目に流れていました。まぁこれだけ、まだ情動的につながりがある人達がいるなら、名取さんも大丈夫だろうと、どこか寂しさも感じながらも、Xを閉じ、チネチッタ(映画館)に向かいました。

エントランス3の入口前。ここに贈り物と手紙を置いて、ミッション完了でした。あとは、自分の席で本を読んで時間を潰していました。このとき、今年の『ばくたん。』がどういうことをするのか、何も考えてなかったです。「バカなことだけをする」とあったので、そうなんだろうぐらいに思ってました。私が馬鹿でした。

で、終わってみると、こんな真っすぐ――と言って良いのか難しい部分があるけど――真っすぐ謝られて、関係を戻したいとお願いされるとは思ってなくて、お前クソ真面目じゃねーか、このやろーと。あと只野菜摘さん持ってくるの、ほんとずるいわと。

カレーを食べるのは、何がいつ届くころなのかは言ってない。
冬のなすどに行くのは、今年とは言ってない。
「約束もどき」は破られてもいない。先延ばしにされているだけです。
だから、最初から、何も起こってなかったのです。

これがズルい「大人」の「仲直り」の「ストーリー」です。

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あなたからの手紙――関係を大事に思ってくれていること――届きました。
手紙は『ばくたん。』の後で書きたかった。
だから、これが、私からのもう一つの手紙――届いた印――です。

9月のライブ楽しみにしてます。

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※蛇足:デビル名取の立ち位置について
「俺は悪くねぇ」と言いたい、名取さんの気持ちかなと思います。実際ほぼ今回のことは名取さんにとっても無意識に発生してしまったことなのだと思います。だから「悪くねぇ」と内心言いたいところもあるのだと。でも、証明のしようがないのです。
そういう、名取さんの中の黒い奴だけど、今回の犯人ではない対象ですね。冤罪になったけど。


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