◇商店街はあなたが思うより不健全です


こんばんは。
やれやれ、2月が終わりますね。
今月は個人事業主として確定申告を済ませ、ホッとしたのも束の間。3月は勤め先がそれぞれ年度末を迎えるので、棚卸しやら決算の準備やらで、3月4月も忙しくなりそう。
休む暇なく働いてます。

まあ、嫌で働いているわけではないし、こんな生活を永遠に続けるつもりもないので、しんどいのは今だけのはずです。たぶん...。


さて、寄稿記事が公開されていますので、まだお読みいただいてない方はどうぞ。

こちらから→
商店街の腐れっぷりにブチ切れた


人手不足が深刻な昨今。あちこちから「手伝って欲しい」とお願いされて、ただいま複数の仕事、複数の職場を掛け持ちで働いておりますが、そのうちの一つが商店街の事務です。
色々あって今すぐは辞められませんが、いつまでも働く気はないですね。もし給料を爆上げすると言われても、お断り。

理由は、記事を読んだら分かっていただけますよね?


だって、キレるでしょ?こんなの普通に。

今すぐ全部放り出して、逃げ出さないだけでもありがたいと思って欲しい。
ちゃんと問題は片付けて、業務は整理し、今後の道筋をつけてから辞めようって言うんだから、我ながら相当お人よしだと思いますよ。


組合がお世話になっている税理士さんに全ての問題を打ち明けた時、

「ゆきさん、どうして今すぐ逃げないんですか?」

って、真顔で言われたくらいですからね。

言うて、この税理士さんもかなりのお人よしなのか、顧問料なんてビタイチ払っていないのに、一緒に問題の対処に当たってくれました。

その他、無償で相談に乗り、世話を焼いてくれた社労士さんや、自治体の職員さん。事情を汲んで大幅な値下げや契約の見直しに応じてくれた業者の皆さんたちのおかげで、今年度を無事に乗り切れたのです。


それなのに、「商店街の内情をよそに漏らしちゃいかん」て、何も分かってねぇし何もしてねぇ奴が言うなって話ですよ。
関係各所に包み隠さず打ち明けなかったら、去年のうちに破産しとるっちゅうねん。


ただね、これって誰かを責めてもしょうがないんです。体制そのものに問題があるのだもの。
商店街振興組合とか、協同組合とか、商店街連合って組織自体が時代遅れ。
とっくに役割を終えているのに、無理やり延命させられているゾンビ組織なのだから、腐敗するのも当然です。


理事の皆さんだって、好きで理事を引き受けているわけじゃない。
押し付けられて嫌々なってるだけだから、ほとんどの理事は理事会にも総会にも出てきません。


元々、商店街組合は町内会みたいなものだったのが、アーケードをかけたりする高度化事業の際に法人化したんですよね。街づくりのため行政から助成金を受けたり、金融機関から借金をするために。

けど、街並みを整える高度化事業は平成初期に終わっていて、その時の借金も平成のうちに返し終わっているのですから、解散して、元のような任意団体に戻ってもいいはずなのです。

それなのに、連合のトップが反対して、組合を解散させてくれません。
じゃあ、連合って組織は何をしているのかと言えば、「仕事を作るための仕事」をしているんですよ。もはや存在が無駄を通し越して害悪です。


忙しい理事たちが本業を休み、無理をしながら準備して続けているイベントだって、やめたらいい。ぶっちゃけ、イベントが無くなったって誰も困りません。
イベントをやることで作り出している賑わいは、その日限りの一時的なものに過ぎず、日常的に商店街に買い物に来るお客さんは、ちっとも増えていないのですから。
商店街そのものがもう、買い物インフラとして必要不可欠な存在ではなくなっているのです。

その現実を、いいかげん受け入れなければならない時です。


この記事が公開されてすぐ、多くのコメントをいただきました。

「自分が脱退した組合とよく似てる」

「既視感」

「どこも同じなんですね」


などなど。
地域が違えど、商店街や組合という組織が抱えている問題は、どうやら全国共通のようでした。

以下に紹介する本は8〜10年前に出版されたものですが、商店街の問題はこの頃から全く変わっていません。


なぜ繁栄している商店街は1%しかないのか
辻井 啓作
CCCメディアハウス
2014-01-07


地域再生の失敗学 (光文社新書)
熊谷 俊人
光文社
2016-04-19



商店主たちも、問題に向き合い課題の解決に取り組むより、店を閉めたり街を出ていく方が早いから、個人レベルではそれが最適解になってしまう。
そうやって商店街は見捨てられ、シャッター通りになっていくのでしょう。