お話は、TBS報道局 解説委員(災害担当)の福島隆史さん。福島さんは災害発生時にTBSのスタジオで解説をするなど専門的な目線から災害情報を伝えているエキスパートです。

Q.北海道三陸沖後発地震注意情報とは?

福島隆史さん:
情報に“後発地震”という聞き慣れない地震の名前がついていますよね。
これは「あとから発生する」地震という意味です。つまりこれから発生するかもしれない地震について注意を促す情報ということになります。

東日本大震災の事象

福島隆史さん:
13年前に甚大な被害をもたらした東日本大震災。この地震が発生する2日前に三陸沖でマグニチュード7.3の地震が発生していました。
一方、千島海溝沿いでも1963年にマグニチュード7.0の地震の18時間後にマグニチュード8.5の大地震が発生しています。
つまり日本海溝・千島海溝いずれも過去にプレートとプレートの境界部分でマグニチュード7程度の地震が起きたその直後に巨大地震が発生したという例が複数あるんですね。

国としては、もう同じ轍は2度と踏めないということで、普段よりももし巨大地震が発生する可能性が高まっているという状況であるならば、これをお知らせしようということでこの情報を出すことに決めたわけです。

北海道三陸沖後発地震注意情が呼びかけられるエリアは?

福島隆史さん:
具体的には根室沖から三陸沖にかけての海底と陸地の一部についてマグニチュード7以上の地震が発生した場合に、これを「先発地震」先に発生した地震、と位置づけて後から発生するかもしれない後発地震に対する注意を呼びかけましょうということに決まりました。