ご質問ありがとうございます。粒子の速さというよりも、その粒子の運動方向の情報まで含んだ速度ベクトルが分かれば、スリットの通過時刻やどちらのスリットを通過したのかが分かります。しかし速度ベクトルがスリット通過前に分かる実験をすると、スクリーン上に干渉縞はできません。飽くまでどちらのスリットを通過したかを推定できない実験でのみ、干渉縞の輝点は発生します。ご参考になれば幸いです。

ご質問ありがとうございます。東北大学ではこの教科書を使った量子力学の講義は開講されておりませんので、残念ならば受講はできません。ＥＭＡＮさん@eman1972や大学理数の家庭教師さん@phys_sci_など、堀田量子の講義を提供できる方による、家庭教師サービスをご利用頂くのが良いかとおもいます。

ご質問ありがとうございます。ご質問にある重ね合わせ状態が上か下かの状態になればそれも状態収縮の１つの例になります。その収縮は測定機というよりも「上」か「下」かを確認した意識のある存在にとって起きています。測定機にとっては収縮したと考えてもよいし、していないと考えても良いので、測定機の段階で収縮すると断言することはできません。また状態の収縮は知識の増加による更新に過ぎないので、「系への何等かの作用」には成っていません。状態が収縮した時刻では離れた場所にあるその系には力もかかりませんし、物理的変化も全くおきません。ご参考になれば幸いです。

量子力学の現代的な見方を強調した教科書は拙書の『入門現代の量子力学』があります。

初めて相対論や場の量子論を学ばれる場合の教科書は沢山あり、どれも個性が多様です。そこで書店や図書館で実際に手にしてみられて、ご自分に合う教科書を探されるのが無難だと思います。

『入門現代の量子力学 -量子情報・量子測定を中心として-』の新しい点について｜Masahiro Hotta (note.com)

ご質問ありがとうございます。「量子情報は保存をされ失われない」というのは現時点で実証学的にその破れが全く見つかっていない量子力学という理論の帰結です。将来その破れが観測される可能性は否定できないことをまずはご了解頂ければと思います。量子力学がどこまでも正しいと仮定をすると、自動的に万物に対して「量子情報は保存され失われない」という結論が出てきます。その立場では私達が見ている景色や聞いている音ですらその対象となります。これについては下記記事をご参照ください。ご参考になれば幸いです。

物理学における「情報」と「実在」｜Masahiro Hotta (note.com)