【速報】札幌すすきの殺人事件 親子3人を起訴 娘は殺人罪など 両親にはほう助罪適用
2024年 3月 6日 15:17 掲載
去年7月、札幌・すすきののホテルで頭部を切断された男性の遺体が見つかり、親子3人が逮捕された事件。6日、札幌地検は、親子3人を殺人などの罪で起訴しました。
6日、札幌市厚別区の無職田村瑠奈被告(30)は殺人などの罪で、父親の修被告(60)、母親の浩子被告(61)は死体損壊をほう助した罪などで起訴されました。
起訴状などによりますと瑠奈被告は去年7月、札幌市中央区のすすきののホテルで恵庭市に住む当時62歳の男性の右頸部を、折りたたみナイフで複数回刺し、出血性ショックで殺害。さらにノコギリなどを使用し、被害者の男性の首を切断し、死体を遺棄した罪などに問われています。男性の遺体は頭部が切断された状態で浴室から発見されました。
須藤真之介記者)
「入り口を入ってすぐエントランスがあり、天井には防犯カメラがありますね」。
これは事件発覚前日の去年7月1日の、現場ホテルの防犯カメラの映像です。入り口からエントランスに入ってくる1人の男性。この男性に続いて入ってきたのは黒っぽい帽子をかぶり水色っぽい服を着た瑠奈被告です。大きなトランクの上にバッグのようなものを載せています。そのまま2人はエレベーターに乗り込んでいきました。
それからおよそ3時間20分後の午前2時ごろ。エレベーターから降りてきたのは瑠奈被告です。男性の姿はなく、バッグのようなものを載せたトランクを押して1人でホテルを出ていきました。
その後、警察が瑠奈被告と両親が住む札幌市内の自宅を捜索したところ、浴槽から男性の頭部が見つかりました。瑠奈被告は去年7月に逮捕された後、刑事責任能力を調べるために半年に及ぶ精神鑑定が行われ、6日、検察が殺人などの罪で起訴しました。
田村修被告)
「ストレスを和らげる要因を一言で言うと、やりがい。頑張っただけお給料が増えたら報われる。家族を養えるというやりがい」。
3年前の講演会でこう話していたのは、精神科医でもある瑠奈被告の父・修被告です。起訴状などによりますと修被告は瑠奈被告の犯行の意思を知っていたとされています。そのうえで、折りたたみナイフとのこぎりが入ったキャリーケースを抱えた瑠奈被告を車で現場のホテル付近に送り届けたなど、殺人ほう助、死体損壊ほう助などの罪に問われています。
これは、すすきのの現場ホテルの近くに設置された事件直後の防犯カメラの映像です。修被告のものとみられる車が映っていて、車には瑠奈被告も乗っていたとみられています。さらに事件の当日までに、修被告は瑠奈被告と複数回に分けて札幌市内の小売店を訪れ、犯行に使ったとみられるのこぎりやナイフ、スーツケース、さらにはおもちゃのような手錠などを購入していたことが分かっています。
修被告と瑠奈被告の親子の関係性についてはこのような話も。
修被告の親族)
「(修被告は)自分の子どもに対してはどこか生ぬるい、溺愛が勝っちゃったんだな」。
また6日、母親の浩子被告も死体損壊のほう助と、死体遺棄のほう助の罪で起訴されました。全国有数の繁華街「すすきの」で、頭部が切断された遺体が見つかった異様な事件からおよそ8ヵ月。問われている罪は違うものの、一家3人全員が起訴される結果となりました。
HTBニュースのおすすめ動画(冒頭に広告が流れます)