DIE HARD 3.5 : Fools rush in where angels fear to tread.   作:明暮10番

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クリスマスまでに終わらせたかったのですが、見た目ジョン・ウィックでCV張さんの自己中テロリストと一緒に、サイバーパンクしたロアナプラみたいな街で名を上げるのに必死で出来ませんでした。
趣味より娯楽を重視する人間ですので、仕方ないですよね。


Getting on Back Beat

 チェリオスの登場に、チャカは大袈裟な笑顔と仕草で迎え入れてやった。

 

 

「よぉ〜相棒ーッ!」

 

「相棒じゃねぇツってんだろが」

 

「まぁまぁ、仲良くしようぜぇ〜? ほれ! ハグすっか?」

 

「計画を聞かせろ」

 

 

 返答の代わりに、車の中を見るように促す。

 チェリオスはチラッと後部座席を覗き、拘束された少女の姿を確認した。

 目隠しと口に貼られたガムテープ、更には乱れた髪のせいで、人相が分からない。

 

 

「ありゃなんだ?」

 

「誘拐したんだよ!」

 

「見りゃ分かる。誰をだ? ただの女を運ばすなんざ、プロの運び屋(トランスポーター)でも断るだろが」

 

「だから、鷲峰の娘だよ!」

 

「なに?」

 

「まぁ聞けって! あの女使って香砂に取り引きさせんだ! 香砂は今、鷲峰を潰す事に躍起になってるって話でよ? アレを差し出しゃ、のこのこやって来るぜ! そこを叩くんだッ!!」

 

 

 チェリオスは不快感を露にした後に、首を二、三度振ってからランボルギーニに戻ろうとする。

 

 

「ちょっちょっ、待て待て! 良い作戦だろが!?」

 

「やり方が気にくわねぇ。アレはすぐ解放しろ」

 

「待てってオイ!」

 

 

 肩を掴んで引き止めるチャカ。

 だがチェリオスはその腕をガシリと掴み返し、強い力で引き剥がす。

 

 

「裏の喧嘩に堅気を巻き込むのが気にくわねぇって言いてんだドアホがぁ。拐うんなら娘じゃなくてなぁ、ボスを拐えボケ。これじゃチンピラじゃねぇか」

 

「あ……あいにくだがなぁ、鷲峰のボスは三年前に死んでんだよ……嫁はその前だ……子どもは一人娘だけ……つまりだな。鷲峰の次期トップは、あの女なんだよ」

 

「だがまだ就任してねぇ。なら堅気だ。しかも学生じゃねぇか。交渉に足るとは思えねぇが?」

 

 

 掴まれた腕を振り払い、少し乱れた髪を整えながらチェリオスを睨む。

 

 

「いや。そうとも限らねぇ……香砂の今の会長は、ずる賢くて慈悲もねぇ野郎だ。目的の為じゃ、手段も選ばねぇとか言う噂だ。あの女を引き渡すって言えば、勝手に使い道なんざ考えてくれる。絶対に乗るぜ!」

 

「だとしてもだ。せめて堅気は……それも女を、巻き込むんじゃねぇ──」

 

 

 

 

 脳裏に、様々な人の顔が浮かぶ。

 携帯電話を奪った会社の重役っぽい男に、踏み付けたホームレスらに、ブランコから蹴落とした男に……。

 

 思えば自分が巻き込みまくっているではないか。

 チェリオスは口を曲げた後に、一言付け足す。

 

 

「──不本意なら仕方ねぇがな。こればっかしは……ポリシーに反する」

 

 

 そう言ってまた、車に戻ろうとする。

 チャカは苛つきを募らせながら、折角整えた髪をぐしゃりと掻き乱す。

 

 

「『悪党パーカー』気取りかよてめーは……あーあー! 分かった分かった!! 妥協してやるッ!!」

 

 

 チェリオスが開けたランボルギーニのドアを無理やり閉め、説得を続ける。

 

 

「……今日までだ。今日までに話を取り付けてから、明日に女は解放する。傷一つなくな?」

 

「…………」

 

「そっからは、あんたが拐ったロシア人を使う。多分、なんか、偉い奴っぽいからな。使えるさ」

 

 

 少女の隣には、同様の状態で拘束されたラプチェフがいる。

 それでも強引に乗車するチェリオスを、チャカは必死に引き戻す。

 

 

「あんたの能力はヤベェ。正直、香砂もロシアも目じゃねぇ。数と武器と……あと、カフェイン入った飲みモン?……全部揃ってんだ」

 

「………………」

 

「奇襲し、チョコの場所を吐かせて、そこを全員で乗り込みゃアよお、下手すりゃ香砂潰せるぜ? その上の関東和平会だってな。東京の裏社会が、パワーバランスが、全部ひっくり返るぜ……!?」

 

 

 やっとチェリオスは思案するかのように、目を細めた。

 彼の表情の変化を確認したチャカは、もう一押しだと揺さぶりかける。

 

 

「……他に方法あんのか? 広い東京走って、野垂れ死ぬしかねぇぜ? もうあんたはロシア人の拠点を襲ったんだ。後には引けねぇぞぉ?」

 

「タレ込んだのはおめぇじゃねぇか」

 

「やったのはあんただ。一発引き金引いちまったらよぉ、あとは引き続けるだけだろ? あんた一人でやるか俺と組むかの違いは、撃ち尽くすまでの弾数が少ないか多いかだ。一人でやっても構わねぇが、間違いなく弾不足だぜ」

 

 

 心臓が痛み始め、チェリオスはアンナカを吸う。

 目をきつく閉めてから、深く息を吐いた。

 

 

 そうだ。自分には時間がない。あと三日か四日で、次のステージ4に到達し、確実に死ぬ。

 

 更に香砂会はフラット・ジャックの動きに気付き、探りを始めている。

 生きている事が知られれば、チョコもトーキョーカクテルの解毒剤も、深く目に付かない場所に移動させてしまうだろう。

 

 

 

 

 

 これしかないのか。

 選択肢は限られている。乗るしかないのか。

 

 

 チェリオスは自ら、ランボルギーニのドアを閉めた。

 

 

「……明日には、女は家に返せ。それまでに何とか、奴らを乗せろ」

 

 

 チャカは大きくガッツポーズし、歓喜の雄叫びをあげる。

 

 

「Fooooッ! そうだよなぁ! やるっきゃねーよなぁ! あぁ。女は必ず返す」

 

「それで良い」

 

 

 チェリオスは踵を返し、少女とラプチェフが乗せられている車の方へ近付く。

 そのまま後部座席へのドアに手をかけた。

 

 

「んで……娘ってのはどんな奴だ」

 

「大人しそうな子だぜ? ディスコよりも図書館が似合いそうな」

 

 

 ドアを開き、拘束状態の彼女を見やる。

 後ろ手に縛られた縄はキツすぎるのか、手首が鬱血していた。

 

 

「おいおい、てめぇら。女の扱いもなってねぇのか? 可哀そうじゃねぇか。縄を緩めてやれ」

 

「逃げるかもしんねーだろ?」

 

「この子は人質じゃねぇ、協力者だ。無事を約束してやりゃ良い」

 

「女に甘いなおめー……」

 

 

 きつく縛られた縄を、チェリオスは一度解いてから緩く縛ってやる。

 近くで見れば、彼女の強い恐怖心に気付けた。ずっとガタガタと震え、目隠しの隙間から涙が流れている。

 

 

「目隠しがグシャグシャだな……おい、気持ち悪そうだろ。取るぞ」

 

「おいおい! 顔バレすんだろ!?」

 

「だったらてめーらが顔隠せ」

 

 

 そう言ってチェリオスは躊躇なく、彼女の目隠しを外してやった。

 

 

 

 

 

 怯えて、涙で潤んだ瞳がチェリオスを捉える。

 視覚が戻り、認識した彼の姿を見て更に怯えていた。

 

 

 対してチェリオスは、既視感に襲われていた。

 目の前の彼女を見た事あるような気がしたからだ。

 

 

「ッ!?」

 

「ん!? んー! んー!?」

 

「……口のも取るぞ」

 

 

 まさかと思い、ゆっくり丁寧に口のガムテープも剥がしてやった。

 

 

 露になった口元に、またしても既視感のあるホクロ。

 チェリオスが確信に至る前に、彼女の方から話しかけた。

 

 

「あ……あなた……渋谷駅で……!?」

 

 

 日本語の為、チェリオスには通じない。だが、聞き覚えのある声。

 目を見開き、唖然とし、次には何か思い出したかのように助手席にいた青年に怒鳴り付けた。

 

 

「おいッ!!」

 

「うぉ!? お、俺か!?」

 

「眼鏡あっただろ!?」

 

「え? え!? なんて!?」

 

 

 男へは、チャカが通訳してやる。

 すぐさま彼はグローブボックスに入れていた彼女の眼鏡を取り、チェリオスに渡す。

 

 

 

 

 それを受け取るとチェリオスは、丁寧で慎重な手付きで、少女に眼鏡をかけさせてやった。

 

 

 

 

 眼鏡をかけた彼女の姿を見て、間違いないと気付く。

 

 

「君は……!!」

 

 

 渋谷駅で出会った、彼の一目惚れ相手だった。

 見ず知らずで行きずりの少女こそ、鷲峰雪緒だ。

 

 

「………………」

 

「お? どした相ぼ──」

 

「このボケがーーッ!!」

 

 

 振り返ったかと思えば、突然チャカの鼻面にブローをお見舞いする。

 訳も分からないまま地面に殴り倒された彼を一瞥し、また愕然とした表情で雪緒を見た。

 

 

「あぁ、なんてこった……! 君が、ワシミネの娘だなんて……!」

 

「あなたも仲間だったんですか!?」

 

「俺を恨んでくれて構わない……あぁ、悪い事をしたなぁ。怖かったろう……」

 

 

 突然優しい声になったチェリオスを、助手席の男は二度見する。

 そのままチェリオスは雪緒を、お姫様抱っこで持ち上げて車から出した。

 

 

「え? え!? な、何する気!?」

 

 

 雪緒を連れ出したチェリオスは、チャカは鼻血を流しながら止める。

 

 

「おいおいおいおいテンメェッ!? どこ連れて行く気だゴラァッ!?」

 

 

 さすがに堪忍袋の緒が切れたようで、懐から取り出したニューナンブを向けている。

 ぎろりと睨み付け、殺気を込めた状態でチェリオスは言い返した。

 

 

「俺の車で連れて行くんだ。てめぇらには任せられねぇ」

 

「はぁ!?」

 

「可哀そうに……こんなに怯えてやがる」

 

「いや待て……お前マジかよ!?」

 

 

 チャカは、彼が雪緒に惚れていると気付いたようだ。

 だがチェリオスは銃口を物ともせずに歩き出す。

 

 

 ランボルギーニの助手席を開けると、宝石でも扱うような慎重さで以て雪緒を座らせる。

 やけに優しい挙動と表情の彼を見て、彼女は逆に混乱している様子だった。

 

 

「え? えと……うわ。凄い座り心地……」

 

「あんな車に乗せちまって悪かったぜ、ハニー……君はこっちの、スイートなシートに座るべきだ」

 

 

 ドアを閉めてから、自身も運転席に乗り込む。

 

 瞬間、チャカが助手席から車内に入り、雪緒に詰めさせてまでランボルギーニに乗って来る。

 

 

「定員オーバーだ」

 

「ふざけんなッ!? せめて俺も乗せろコラァ……ッ!! 言う事聞かねぇと、こいつ殺すぞ……!?」

 

「わ、わ、わ……!」

 

 

 ニューナンブを雪緒に突きつけようとしたところで、チェリオスによって手首を掴まれ、そのまま捻り上げられた。

 

 目の前をそれらを見ていた雪緒の足元に、ニューナンブは落ちた。

 

 

「イデデデデデッ!?」

 

「通訳としてなら乗せてやる」

 

「つ……通訳?……うおおおお!?」

 

 

 チェリオスはいきなりアクセルを踏み込み、車を発進させる。

 ポカーンと見ているチャカの舎弟たちの前を抜け、道路を走り去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 チャカは急いで開きっ放しのドアを閉め、姿勢を整える。助手席には雪緒と彼の二人が乗っているので、かなり窮屈そうだ。

 チェリオスはその隙に、彼が持っていたニューナンブを没収する。

 

 

「な……なんだってんだよオメェ……!」

 

「うぅ……座り難い……」

 

「おいチャカ」

 

 

 運転しながら彼は「随時通訳しろ」と目で合図する。

 銃を落とした以上、そして計画を破談にする訳にもいかないので、チャカは渋々従う事にした。

 

 

「……君と、こんな形で再会したくはなかった」

 

「クソハゲ……!! 全て終わったら殺してやる……ッ!!」

 

「おい通訳しやがれッ!!……ああ、ごめんよハニー……」

 

 

 チェリオスの大声で、雪緒の身体は跳ねる。

 それを謝罪した後から、また勝手に話し出す。

 

 

「運命ってのは、つくづく残酷だ……」

 

「なんの話してんだよ」

 

「通訳しろぉッ!!」

 

 

 いちいち声が大きいチェリオスに、隣にいる雪緒は鼓膜を痛めていた。顔を顰め、やや彼から身体を離す。

 その間もチェリオスはお構い無しに喋り続け、仕方なくチャカは通訳してやる。

 

 

「俺が恋した女が……まさか、俺の仇に近い奴かもしれなかったとは……」

 

「えーー……てめぇ。言う事聞かねぇと変態ドモに売り飛ばすからなって言ってるぜ」

 

「そんな物騒な事言ってそうな顔じゃないんですけど……」

 

 

 チェリオスは随時、悲しげで儚い表情で雪緒を見つめていた。目がキラキラしている。

 

 

 

 

 前を見ていないので、赤信号の十字路を信号無視で突っ走る。

 この車に驚き、急ブレーキをした車が玉突き事故に遭っていた。

 

 

「あぶねぇだろーがぁあッ!?!?」

 

「前っ!? 前見てください!! せめて前を!!」

 

「そう言えば名前を言ってなかったな……俺はジェブ・チェリオス……シェビーって呼んでくれ」

 

「前見ろって言ってんだろがッ!?」

 

「前を見てくださいって!!!!」

 

 

 逆走し、対向車と衝突しかけた。それでもチェリオスは、雪緒から目を離さない。

 

 

「だから前見ろよッ!?!?」

 

「うるせぇッ!! 通訳しろぉッ!!……あぁ。または、クリスマスでも良いぜ。ナカトミビルの英雄に似てるって言われるからな」

 

「クリスマス! クリスマスって名前だってよッ!!」

 

「変わった……あー……お名前、ですね……?」

 

 

 雪緒自身も、誘拐された恐怖だとかはチェリオスの破天荒振りを前に、忘れてしまっていた。それよりも事故の恐怖が強い。

 

 チェリオスは目をキラキラさせながら、何かを待つかのように雪緒を見ている。

 何を望まれているのか分からずにキョトンとする彼女に、チャカは解説してやった。

 

 

「名前言え!」

 

「な、名前!? えーと……鷲峰雪緒です」

 

「ユキオ……良い名前だ」

 

 

 名前を知れて満足したのか、やっと前を向いて運転してくれた。

 雪緒とチャカは同時に、安堵の息を漏らす。

 

 

「俺はこの仕事を以て、足を洗うつもりだ」

 

 

 チェリオスは神妙な顔つきで語る。

 片手間にアンナカを吸っているので、ドラッグと勘違いしている二人は運転を乱さないかとヒヤヒヤしていた。

 

 

「それからこの日本で、君の為に……ズゥーーッ!!……ンハァ……生きようと思う」

 

「せめて運転中は吸うんじゃねぇよ」

 

 

 車内に舞うアンナカの粉を、雪緒とチャカは迷惑そうに払う。

 気付かないチェリオスは勝手に話を進める。

 

 

「俺は君を……愛しているんだ(I Love You)……おい。俺の思いを伝えやがれ」

 

「…………逃げようとしたら、撃ち殺すぞって言ってるぜ」

 

「今アイラブユーって……」

 

「言ってねぇボケッ!!」

 

 

 雪緒に対し声を荒げたチャカの鼻面を、チェリオスは殴る。

 

 

「ヒィッ!?」

 

「見やがれッ!? こんなに怯えてんだろがッ!!」

 

「オォお……お、オメーが一番ビビらせてんだろがよ……!!」

 

 

 チェリオスは車のラジオに手をかけた。

 

 

「何か……ロマンチックな曲でもかけるか」

 

 

 ラジオを起動し、ツマミを回して適当な局を選択する。

 耳障りなノイズが晴れると、スピーカーの向こうからMCの良い声が流れて来た。

 

 

『本日は近年稀に見る大雪となりそうです。東京の皆様、今夜は外食を自粛し、お家でゆっくりしようではありませんか』

 

 

 日は落ちて、街灯が照らす雪の煌めき。

 車内は穏やかではないが、穏やかな雪景色が東京の夜景と溶け込んでいる。

 

 MCの声に混ざり、軽快なポップミュージックが流れ始めた。

 

 

『先月、ニューアルバムを発売した兄弟ユニット「キリンジ」。こちらの曲はその前の前であるアルバムに収録されているものですが、私のオススメですので是非ともお聴きください。それではどうぞ、「双子座グラフィティ」』

 

 

 紹介と同時にイントロは終わり、歌が入る。

 

 

 

あぁ 君は月明かりと

はしゃいでるマーメイドさ

 

 

 チェリオスはうっとりとしながら、雪緒を眺め続ける。

 

 

長いその腕で 思いの丈を放ち

眠れない夜に謳歌を蒔いて行く

 

 

 また前を見ていない為、雪緒は注意する。

 

 

「前見てくださいって!」

 

「怒った顔も素敵だぜ……」

 

 

 日本語が通じないので、受け流すチェリオス。

 

 

誰かの ファンファーレも

流す ポーカーフェイスさ

 

 

 チャカは彼女の隣で鼻を押さえ、まだ悶えていた。

 

 

白い手のひらは 僕の膝を滑り出し

その先の闇も映画の街へと 変えてしまうようさ

 

 

 街の様々な、そしてぼんやりとした光が、色とりどりに車内を染めた。

 ロマンチックな夜だ。車内は緊迫しているが。

 

 ラジオの曲はサビに入る。

 

 

夢で逢うきりと僕らは

メロディの 鳴るような恋をした

 

 

 窓に付く雪は、ワイパーが撥ねて行く。

 積雪の上のタイヤの轍を、ランボルギーニが上書きして行く。

 

 

あぁ ハリウッド

くたばれ!

さぁ、ブロードウェイと

 

 

 ラジオをチャカは切り、暫し夢心地にあったチェリオスを引き戻す。

 

 

「なんで切りやがった!? 良い雰囲気だっただろッ!?」

 

「これ以上付けていたら、てめぇトリップして事故りそうになんだろがッ!!」

 

 

 いつの間にか車は品川区まで来ていた。

 

 

 遠くにはポツンと建つ、やや寂れたボーリングセンターがあった。

 そこがチェリオスらの、アジトとなる。




「バックビートにのっかって」
「フィッシュマンズ」の楽曲
1997年発売「宇宙 日本 世田谷」に収録されている。
レゲェやヒップホップを融合させたミクスチャースタイルで、90年代邦楽シーンに衝撃を与えた伝説のバンド。
因みにドラマーは後に「東京スカパラダイスオーケストラ」に参入し、現在でも活躍している茂木欣一。ボーカルもしており、直近では仮面ライダーセイバーのEDを歌っている。

タイトルにある通り、バックビートのテンポで打ち鳴らされるスローモーなドラムとドリーミングなメロディが心地良い一曲。
八分ほどの長尺で繰り出される、退廃的なまでに美麗な音楽体験。

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