マンションのオートロックをSwitchBotとSiri Shortcutsでリモートでも解錠できるようにした話
先日引っ越して初めてオートロック付きのマンションに住み始めたのですが、万が一部屋に鍵を置いたまま出かけてしまうと共同玄関から先に入れなくなってしまうと思い、なんとかリモートで解錠できないかと試行錯誤した話です。 (ポスト確認やゴミ出しで施錠せずに出たりすることもあるし、自宅の玄関ドアは以前から使っているSESAME miniをつけてアプリで施錠・解錠できるようにしているので、うっかり鍵を置いたまま出かけてしまうことはあり得る)
完成形はこちら。
まず最初は単純に、SwitchBotでインターホンの解錠ボタンを押せるようにしました。
SwitchBotはアプリから操作して物理スイッチを押すことができるデバイスです。
SwitchBot単体ではBluetooth経由でのみ操作できますが、ハブ(Hub Mini、Hub Plus)を使用してWi-Fiに接続することで外部から操作できるようになります。
しかし、インターホンの解錠ボタンを押しただけでは解錠されませんでした。自宅のインターホンは受話器しかないタイプで、解錠するにはどうも以下の手順が必要だったようです。
- 共同玄関の端末から番号を入力して呼び出す
- 受話器で受ける
- 解錠ボタンを押す
1.は致し方ないとして、問題は2.です。SwitchBotにはスイッチを「押す」モードのほかに、ONとOFFをトグルできる「壁スイッチ」モードがあります。もう1つSwitchBotを用意してこのモードを使えば、受話器をかける部分にあるフックスイッチを押したり放したりして解決できそうです。実際そのようにしている方もいました。
しかし、在宅時に宅配便が来たときなど、受話器を使用するケースもあります。その場合、いちいちアプリからSwitchBotを操作してフックスイッチを放してから通話するのはどうも面倒な感じがします。そこでどうにか受話器の上げ下げと受話器での通話を両立できる方法を考えます。
SwitchBotには「壁スイッチ」モードで使用するためのパーツが付属しています。これにフックを付けて受話器側には紐を付けて引っ掛ければ、通話時にはフックを外せば良いので、これはいけそうだと脳内シミュレーションしました。
SwitchBot側のフックには、余っていたケーブルクリップがちょうどいい大きさだったので、引っ掛け・取り外しが簡単にできるように一部をカットして使用しました。
受話器側の紐は、伸び縮みがあると引っ張り上げる高さが足りないのでこれも余っていたケーブルタイを貼り付けました。
これらをテープで仮止めして構成した第二形態がこちら。
インターホン下部のゴムバンドは、受話器を下ろすときにうまく元の位置に収まらなかったのでガイドとして付けました。
うまく行ったように見えたので、仮止めのテープを外して両面テープで固定して試してみると、スイッチをONにした(受話器を上げた)とき、SwitchBotのロボットアーム(でっぱり)が受話器を引っ張り上げた後その位置にとどまっているわけではなく、少し戻ることに気がつきました。そのため、一瞬受話器が上がりますが、解錠ボタンを押す間もなく受話器を下ろしてしまう状態でした。
受話器側の紐をタイトにしてもっと高い位置まで上げようとしましたが、そうするとフックを外しづらくなるというジレンマもあったり、あれこれ試行錯誤していたところSwitchBotのMode設定のところにPress-hold Timeという設定を発見しました。
これを設定するとスイッチをON(またはOFF)にしたときロボットアームが限界まで動いたあと設定した時間分その場で待機して、それから少し戻るという動作になりました。
こうすると頑張って受話器を上げる必要もなく最小限で済むようになり、下ろしたときもスッと元の位置に収まるようになったのでゴムバンドも撤去しました。
最終形態。
フック部分。
着脱も可能なので、受話器でサッと応対できます。
これで動作するようになったので、Siri Shortcutsで一連の動作を自動的におこなうようにします。そのままではShortcutsでアクションを追加しようとしてもSwitchBotが見つからないので、SwitchBotアプリの各ボットの設定でCloud Serviceを有効にしてSiri Shortcutsにアクションを追加します(受話器側ボットのON・OFF、解錠ボタン側ボットのPress、計3つ)。
これであとはタイミングよく実行されるよう間に適当にWaitを挟んで完成です。
一度共同玄関の端末から部屋番号を入力して呼び出してショートカットを実行する必要はありますが、その後は冒頭の動画のように自動的に解錠されます。
こちらからは以上です。