時を越え君に会いに行く   作:Nattsu_ひよこ豆

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おかしなお菓子

 「こんにちは。アストリー先輩」

「覚えててくれたの? 嬉しいわ」

 

 グリフィンドールの監督生、レイチェル・アストリーは一見すると普通のようだった。しかしその冷たい笑みは、明らかに何かが不満だと告げている。隠しきれていないのだ。

 ライラはその様子に萎縮してしまった。トムがライラを引っ張って隠し、矢面に立つ。

 

「私はドミニクに用があったの。二人は?」

「えぇ。僕たちも所用が……。先輩は今イーソナンを連れて厩舎に行っています。実はまだ話が終わってなくて。お急ぎの用でしたらお先にどうぞ」

「ふうん……。別に私も急いでるわけじゃないの。あなた達の方が先なんだし、ゆっくり話して。それにしたってドミニクったら……。場所も変えないのね」

「いえ、時間がもったいないから僕たちが断ったんです。ついでにイーソナンを見れたのは良い経験でした」

 

 トムは臆することなくにこやかに話す。側からそれを眺めているライラにとっては末恐ろしいものだった。二人とも笑顔が怖いのだ。

 

「おーい! 待たせたな。これでゆっくり話ができる_____レイチェル! どうしたんだ?」

「ドミニク。いいえ、先にこの子達に付き合ってあげて」

「ああ、そうなんだけど……。なぁ、レイチェル、どうしたんだ? 顔が怖いぜ」

 

 ただでさえ怖がっていたライラはドミニクの言葉でさらに体を震わせた。トムもげんなりした顔をしている。そんなことをもしイザベルに言えば倍にして怒られるし、トムは何度もそれでイザベルを怒らせているからだ。

 しかしレイチェルは至極冷静な顔をしていた。

 

「……デリカシーがないわよ。それに、大したことないわ。あんたも下級生放ってないでさっさと話でもなんでもしてやりなさいよ」

 

 レイチェルを除いた三人共が同じような顔をして、そんなことはないだろうとおんなじように思ったが、誰も何も言わなかった。

 

「あー……あのさ、レイチェル。あの事……言ってもいい?」

「あの事って……あの事? あれはノエルが止めろって言ってたじゃない! まさか忘れちゃった訳? 話してないでしょうね!?」

 

 またノエル_____? ライラ達が予想だにしなかった名前が出てくる。レイチェルだけではなく、ノエルからも止められた話。彼は一体何を隠しているのだろう。

 

「あれ? ノエルも言ってた? ほら、コリーが________」

「このバカ! その口、エバネスコ(消滅せよ)されたいの!?」

「ごめんってレイチェル!」

 

 今にも殴られそうな勢いでドミニクはレイチェルに詰め寄られる。

 ともかく、この様子じゃ二人に話を聞くのは無理かもしれない。話を引き出すにしても、ドミニク一人じゃないといけない。

 

「あっ、レイチェルは何しに来たんだよ!」

「あんたを呼べってダンブルドア先生に言われたのよ! また何かやらかしたようね!」

「何もしてないよ!」

「あー……じゃあ、僕たちお暇します。それでは」

「お話ありがとうございました……」

 

 二人の喧嘩はヒートアップし続けている。ライラとトムは無念のまま実習地を後にした。

 放課後の貴重な時間を使って得られたのはイーソナンという天馬の情報だけ。校舎への野道を二人はため息をつきながら歩いた。

 

「まいった……。また『ノエル』か」

「男爵も『ノエル』、プルウェットさん達も『ノエル』。先輩は一体……。あっ、しまった! アストリー先輩に聞きたいことあったのに……」

「監督生がどうのこうのって話か? 後にしろ。警戒心が強い……会話で探ってきた。癪に触る」

 

 トムにとってはレイチェルは敵のようだ。普段人に見せないような顔をして悪態をついている。

 

「また機会があれば話聞くよ。ああ、それにしても……これからどうする? もうあてが無いよ」

 

 ライラは焦っていた。アッシュワインダーの話は、まるで雲を掴むように定かでは無い。しかしあまりにも怪しすぎる。ずっと嫌な予感がしているようで、落ち着かない。

 何かが動いている。それだけはわかるのに……歯痒い気持ちを、ライラは隠しきれなかった。

 

「へぇ、慌てるライラは何度も見てきたけど、焦って歯噛みするのは初めて見たかもしれない」

「えっ? あぁ、分かる? ちょっと落ち着くよ」

 

 ライラは両手で口元を隠して深呼吸をした。年頃の子供らしく、自分の焦っている姿は少しカッコ悪く感じてしまうのだ。目を伏せ、ゆっくりと息をする。

 トムはそんなライラを傍目に喋り続けた。

 

「焦る気持ちもわかる。確実に何かがあるんだ。万が一何もなくても、ノエル先輩が何を隠しているかは知りたい」

 

 ライラの表情はあまり見えなかったが、トムはすぐに茶化すような、誤魔化すような、少し咎めるような声が聞こえるだろうと思った。「そんな詮索するような……でも、そうだね」返答としてはそんなところだろう、とたかを括っていた。

 だが、このホグワーツでの生活の中でトムの予想以上にライラは強かになっていたらしい。

 

「あの澄まし顔……すぐ剥がしてやる。早く二人とも相談しなきゃ」

「ライラ、君_______もしや焦ってるんじゃなくて苛立ってるのか?」

「やだ_________そう見える?」

 

 ライラは手の中、隠していた微かな笑みを指でなぞった。

 

 

 

 トムとライラは、談話室に帰って早速イザベルとアルファードにことの顛末を告げた。反応は大方予想通りで、雰囲気が暗くなる。

 

「はぁ、これは……どうしようか。アストリー先輩を揺さぶってみる? ドミニク先輩の方が吐くかな……。そもそも大元のノエル先輩に思い切って……。困ったな」

「アストリー先輩には完全に怪しまれちゃったわね。今頃釘刺されてるわよ」

 

 イザベルは今にも舌打ちしそうだった。アルファードは天を仰いでソファーにもたれかかり、動かなくなる。周りはギョッとしていたが、触れることもできず四人からスッと目を逸らした。

 声を潜めたイザベルが呟く。

 

「先輩は何しにきた訳? 私達見張られてるなら……不味いわよ」

「先輩が言うには、ただダンブルドア先生が呼んでたから、呼びに来ただけって」

「ほんとに?」

「そうだと思うけどなぁ……。嘘だったらこんな内容でなくともいいと思うよ。誤魔化すだけならなんだっていいのにさ」

「まぁ確かにね。運が悪かったってこと?」

 

 あの馬が怯えるほどの冷たいオーラは警戒だったのか、とライラは思ったが、それにしてはどうにも異様だった。それこそ、苛立ちのような……。自分たちに向けられていないと感じていたのだ。

 

「決めるべきは次どうするかだ。何か案はある?」

 

 アルファードがそう言ったが、目が宙しか映してないのが丸わかりである。疲弊しているのだ。まだ学期初めからそう日は経っていないが、もたもたしていたらすぐ二月が来るし、その先にはイースター休暇がある。それまでにはあらかた明らかにしておきたかった。

 その時、トムが何気なく言った。

 

「先生に頼ればどうだ」

「はい?」

 

 大抵こういう時トムが何を言おうと、イザベルはくってかかる。

 

「名前が出たろう。ダンブルドアだよ。あの人はグリフィンドールの寮監だ。何か知ってるだろうさ。それに、ノエルの圧力も先生には届かない」

 

 イザベルは黙る。突くところはない、やってみても良いだろうという証だ。

 

「良い考えだと思うよ。でもさ、トム。こういう話題の時、いつも誰が探りにいくかで揉めるのは覚えてる……?」

「ライラとイザベルで行ってこい」

「そういう物言いどうにかしなさいってずっと言ってんでしょうが!」

「ほら……」

 

 結局、言い出しっぺが行けと言うイザベルと、アルファードの懇願の目に押されてまたライラとトムが行くことになった。ライラも不満に思うことはない、ないが______別にアルファードで構わないだろうと思わないこともない。

 

「ドミニク先輩はコリーが……と言いかけていた。どんな心当たりかは知らないが、そこから攻めていくのが妥当だろう。果たして……寮監という立場の人は僕たちをどれだけ見ているかな……」

「寮監の教授がここで寝泊まりする訳じゃないもんね。でもきっと私たちより視野は広いはず」

「じゃあ、二月になる前に行ってらっしゃい。私たちも何かできないか調べとくから」

「二月になる前って……一ヶ月も時間があるでしょ」

「……授業が過酷になるんだよ……」

 

 アルファードのげんなりした言葉通り、次の日からドッと課題が増え、授業も何回になっていった。クリスマス休暇ボケをしていた人達は叩き起こされたかのように苦しんでいる。教授達が甘くみてくれる時期は終わったらしい。四日あれば十分だろう、と言ったのはどの教科の教授だったか。

 アルファードやイザベルは前もって親や兄妹から聞いていたようだったが、予想をはるかに越えたようだ。ひたすらに課題に向かっている。

 それに、先生を捕まえようと思っても校舎が広いため全く追いつけないのだ。ゴーストより苦労している。

 そうこうしているうちに二週間以上経っていた。

 

「授業後に話しかけに行こうと思っても、質問に行く生徒で埋まっちゃうの。昼休みは先生がいるかいないかまちまちだし、人目もあるし……。放課後は余計に行方しれずになっちゃうの!!」

 

 そう叫んだライラに面食らいながら、アルファードがそっか……と小さくつぶやいた。まだ聞きに行ってないのかい?と気軽に質問したのが敗因だ。

 

「大声でそんなこと言うな。目立つ」

  

 トムは羊皮紙から目を離さずに言った。ライラは素直に従い、ストンと椅子に座り直す。目を瞑って項垂れていた。

 

「ああ〜、どこに誰がいるかすぐにわかる道具ないの?」

「無いわよ。作るのに何年かかるか」

「……」

 

 机に突っ伏したライラの頭をトムが小突く。髪の毛が散らばって邪魔なのだ。

 

「魚ほど単純だったらよかったのに……」

 

 三人共が重症だなと思ったが、言わないであげた。

 

 

  後にライラは、先生は回遊魚だったと語る。データの蓄積が功を奏したのだ。

 

 「うむ。では放課後おいで。そうだな……三時くらいなら私は準備室にいるだろう。その時間に」

 

 ライラはその場で飛び跳ねないようにするのにとてつもなく神経を使った。苦節二週間と六日。ようやくダンブルドア教授のアポが取れたのだ。機会に恵まれずここまで時間がかかってしまったというのは暴れ出したいほど無念だったが、今のライラにとってはどうでも良い。

 変身術の教室を出てすぐ、ライラは声もなくガッツポーズをし、拳をぶんぶんと振り回す。隣にトムがいることを忘れるくらいに嬉しかったのだ。

 そう、ここは廊下である。

 ライラの顔が赤くなるのに時間はかからなかった。

 話は戻して、今日は土曜日で半日で授業が終わる。時間のある日にアポが取れたのだ。ライラはわからないところがあるとのことで時間をとってもらったが、さしたる問題はない。

 

「お前はそこにいるだけでも目立つことを自覚しろ!」

 

 トムが小さい声で怒るも、ライラには響いていない。

 

「やった! トム、三時だって。三時だよ! 忘れないようにしないと」

「忘れないだろうさ。この後の授業も集中してくれよ」

 

 イザベル達と合流し、成果を告げると二人とも同じような反応をして喜んだ。これで前に進めるかもしれないのだ。

 

「頑張ってくれ。僕たちはダメだった時のことを考えてスラグホーンに媚び売ってくる」

「なんでスラグホーン教授?」

「ケトルバーンの謹慎解除を早めてもらうために掛け合ってるの。言ってなかったっけ? あいつが一番話が通じるわ。一介の教師だから効力は弱いけど」

 

 全てケトルバーン教授が謹慎でホグワーツにいないからこそ起こっていることである。未だにシルバヌス・ケトルバーンは謹慎を言い渡されていた。代わりの教師の方が評判が良いので、複雑だが戻ってきてもらわないと困る。

 

「結果を楽しみにしてるわ」

「精一杯頑張るよ」

 

 

 

 三時十五分前。ライラとトムは廊下を足速に歩いていた。

 

「ダンブルドア教授……直接お話しするのは久しぶりだね」

「……そうだな」

 

 トムとダンブルドアは少し、確執のようなものがあった。衝撃的だが、話せば解けるような小さなしこりが未だに残っている。

 

「トムが言ったんでしょ? 私は覚えてる。ホグワーツ特急を出た時に……」

「彼の人となりはそれだけではわからない?」

 

「そう。その通りだと思う。だから良い機会だって思うよ。私にも、教授はとても多面的な人物に映っているから」

「_______分かり合えると思う?」

 

 珍しく、トムは泣きそうな顔をしていた。

 ライラはトムが盗みを働いたことを反省しているか、ということを気に留めず接していたが、この様子だったら大丈夫だと信じていた。

 トムがこうして本当の本当に分かり合いたいと、そう思っていることがライラは嬉しかったのだ。

 

「対話をしなきゃそれはわからないけれど……。歩み寄ろうとしたことはトムにも、教授にも良いものをもたらすと思う。分かり合えなくても、その記憶があればいがみ合わないで済むと思う。これは教授に限った話じゃないよ」

「そう……か」

 

 変身術の教室の扉を叩く。返事が聞こえるとすぐにトムが扉を開けた。

 

 「いらっしゃい。ライラ、トム、よく来たね」

「お忙しい中、ありがとうございます教授」

「お久しぶりです。……僕とは八月以来でしょうか」

「そうなるね。まぁトムと話す機会はそれなりにあるさ。君は優秀だから、授業中の私の質問にもよく答えてくれる」

 

 ダンブルドアは二人を快く迎え入れた。

 冷えた廊下とは違い、教室は暖かい。ダンブルドアは教室の奥の、準備室へと二人を誘った。

 

「掛けたまえ。紅茶もあるし、お菓子もある。何が良い? 百味ビーンズ? レモンキャンディー? 蛙チョコレートにするかい?」

 

 準備室はさらに暖かく、暖炉の前のテーブルにお茶会の準備が整っていた。

 ティーセット一式はもちろん、お菓子もたくさんテーブルに載っている。お菓子といっても茶菓子などではなく、大衆的な、子供が菓子屋で欲しがるようなお菓子だった。

 スリザリンに属する純血家の子息子女のお陰で、しばらくこういった毒々しい色のお菓子は見ていなかったから、ライラは少し新鮮な気持ちになる。

 椅子に腰掛けると甘い香りが漂ってくる。刺々しくて、甘ったるいという方が正しいような香りだ。だが、馴染みがあった。たまに孤児院でもらえる甘味は、ほとんど砂糖の塊でこんな匂いをしているのが常だったからだ。

 お菓子なのに、未知を孕んでいる。それもなんだかおかしい。

 ライラは自然に微笑みながら口を開いた。

 

「どれも、初めて見ました。教授が好きなのはどれですか?」

「私が好きなのは……そうだな。レモンキャンディーだが、君たちには百味ビーンズをお勧めしよう。これは何人かの友人と食べるのが一番楽しいのだ。私はそこまで好みではないが、今日は久しぶりに食べようと思う」

「ふふっ。じゃあそれをいただきます」

 

 トムは怪訝な顔をしていたが、そろそろと興味を示し始めた。いつもと立場が逆で、ライラはつい微笑ましく思ってしまう。

 

「……色がすごいな……。何味なんです?」

「良い質問だ。食べてからのお楽しみだよ」

「私この青いのにする。トムは?」

「食べ物の色ならなんでも良い……あ、そこの赤いのをとってくれ」

「じゃあ私はこれにしよう。白だ。きっと大丈夫」

 

 三人は一斉に百味ビーンズを口に入れた。トムは眉間に皺を寄せ、ライラは首を傾げた。一番反応が面白かったのはダンブルドアで、驚いたかと思えばすぐに紅茶を飲んで流し込んだのだ。

 

「こりゃ酷い。せっけん味だった」

「せっけ……え? じゃあなんだろうこれ……」

「百の味があるから百味ビーンズ。ライラのは……ブルーベリーじゃないかい?」

「そう言われたらそうかもしれません。トム? 大丈夫?」

「……僕はもう二度とこれを食べない」

 

 苦い顔を隠さないため、よっぽどまずいのだろう。トムもすぐ紅茶に手をつけた。

 

「ミミズ味か、チェリー味か……。私は昔鼻くそ味を引いてそれ以来嫌いになった」

「本当に食べ物なんですか?」

「ハハハ、おそらく。魔法界のお菓子は実にユーモアに富んでいる。蛙チョコレートも本当に動くんだ」

 

 ダンブルドアは興味の視線に聡いようで、二人が前のめりになるとすぐに蛙チョコレートを開封した。

 その途端、勢いよくカエルが飛び出す。

 

「きゃあ、本当に動いた!」

「______勘弁してくれ!」

 

 ダンブルドアは一通り二人がびっくりしたのを見計らって杖を振る。カエルは宙で静止し、やがてゆっくり回転し始めた。

 

「すまないすまない。口の中で動くが、平気なら食べるといい」

「えぇと、遠慮します」

「ならこれをあげよう」

 

 またダンブルドアが杖を振る。すると、手の中にあった何かが二つに増えた。

 

「おや_____『腐ったハーポ』か。古代ギリシアの魔法使いだね。カエルチョコレートには著名な魔法使いのカードが付くんだよ」

 

 一枚ずつ、お揃いの『腐ったハーポ』のカードが手渡される。カードの中の厳しい顔の彼はホグワーツにある肖像画と同じように動き、そして時間が経つと去っていった。

 ライラは彼を見ていると_____本当に不思議だが______何か懐かしい思いが感じられた。郷愁とも言うのだろうか。遥か遠く、昔の人なのに、ここまで姿が残っている。それに何か感動を覚えているのかもしれない。

 

「あのカエルチョコは後で私が食べよう。レモンキャンディーも、気になったらいくらでも取っていくといい。ストックがあるからね」

 

 今のダンブルドアが知る由もないのだが、この記憶はライラの______彼女の人生において大切なものとなる。

 ライラにとって、ダンブルドアは見たことのない大人だった。彼はいくつも、初めてという言葉を連れてライラの前に現れている。

 初めて、こうして気兼ねなくお菓子をくれた大人。初めて、泣くライラの話を辛抱強く聞いてくれた大人。初めて、道を示してくれた大人。

 特別で、不思議で、知らず知らず信用していた大人だった。 

 孤児院の一歩外に出れば、大人は哀れみや嫌悪を向けてくるものだった。特に老人なんかはボケているから、孤児だと声を張り上げ、指を指すこともあった。

 

 「さぁ、今日はどうしたんだい?」

 

 _______ライラの悪い癖は、何かを感じとっていても黙っていることだ。見て見ぬ振りをして、後戻りできなくなるところだ。

 見なかったことにするのが得意だった。

 ライラは知っていた。ダンブルドアの瞳は何か不思議な力があると。心がざわついているのにも気付かぬふりをして、ライラは笑うことに努める。

 

「えぇ、他愛もない話なんですよ」

 

 




久しぶりにダンブルドアを出せて嬉しかったです。
三人の触れ合いには泣きながら書きました。自分でもびっくりした。

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