清閑亭問題:なぜこれほどまでに金儲けを優先するのか?小田原市のJSフードシステム社への過剰な配慮
史跡小田原城跡調査・整備委員会の議事録を何度も確認しているのですが、文化庁や史跡小田原城跡調査・整備委員会から文化財保護のための反対を受け、提案公募時の増設禁止の条件を破ってまでも、建築審査会により建築基準法の適応除外を受けてまでも、なぜこれほどまでに小田原市がJSフードシステム社への言いなりになり、金儲け最優先の方向になっているのかが全く理解できていません。情報として聞くのは(噂の域を越えませんが)、守谷市長とJSフードシステム社の田川社長がライオンズクラブというグループのつながりにより非常に懇意だということだけです。
9社もの代替プロジェクトや文化庁、史跡小田原城跡調査・整備委員会からの反対があったにも関わらず、小田原市がJSフードシステム社の増設計画に固執した経緯と、とその背後にある問題点について詳しく検討します。
議事録を見ても、増設やレストラン利用による、火災リスクや荷重等に対して極めて強い懸念を示しているように見えます。 委 員:増築部分をどのような構造にするか、その時に火災の危険性等、そのようなことに関して何らかのコメントがあってもよいのではないか。それはどこかにあるか。
事務局:それについての記述はないので、載せるように修正する。
委 員:結構気になるところであり、増築する新しい部分は、火を扱う訳だから、他から火をもらうというよりもそこから火が出るという可能性があるわけである。外側の防火仕様というよりも内側の問題をきちんとやっておかないといけないと思う。清閑亭本体が、もし何かあった時に本当になくなる、焼けてしまうというあたりがとても心配である。そこをきちんと示しておかないといけない。必要な修正を行っているようにはあまりみえない。それから、もう1つは、75頁にも書いてあることであるが、75頁の一番上の方に当初、住宅として建てられたと書いてあるので、住宅にふさわしい構えをもっていた建物である。昔、私はここの調査をしたことがあるのだが、その時も利活用を考えた。その時に、やはりこの問題が結構あった。清閑亭にものすごくたくさんの人、50名、100名の人が集まって、何かをやるというような場所ではないという話をした覚えがある。やはり、ここに書いてある価値を逸脱した整備は行わないということは、一定以上の密度の高い利用というのはなるべく避けようということを皆がわかっていないといけない。何が起きるかわからないから。もちろん、事業者の提案は必ずしもそうではなく、たくさんの人たちに来てもらいたいということかもしれないが、そこは少し文化財として清閑亭の出来てきた経緯や過去の使われ方を考えた上で、適切な利用をするということをもう一度きちんと確認しておきたいと私は思う。
事務局:業者もレストランをやって、確かにぎゅうぎゅう詰めにするということは考えていなかったと思う。この建物の雰囲気を活かして、お客様にお食事を提供し、小田原の歴史及び食を楽しんで理解していただくようにしていきたいと言っている。密度がどのくらい高いか低いかという問題はあるが、レストランで食事を提供する時のこの建物にふさわしい人数を業者に伝えて、理解してもらうようにしたい。
委 員:念のために言えば、住宅だから床の荷重等は、大勢の人たちがどっと入ってくるようなことは元々想定されていないと思う。その辺が大丈夫ならよいが、考えておかないといけない要素であると思う。
小田原市の清閑亭及びその周辺地域に対する開発計画は、文化的価値と公共の利益を軽視した事例として、多くの市民から懸念されています。特に、JSフードシステム社による飲食施設の設置は、9者からの提案がありながらも、代替案の検討が不足している懸念があります。小田原市が文化庁や史跡小田原城跡調査・整備委員会からの反対意見を無視し、独自の判断でプロジェクトを進めているようにも読み取れます。このような行動は、市が特定の民間企業との関係を公共の利益よりも優先したことを示しており、市民と文化財保護の基本原則を蔑ろにしています。
さらに、他の提案者による代替案の存在にも関わらず、増設禁止という条件を破ってまでもJSフードシステム社の提案を進め、他社との検討が不十分であったことは、小田原市の開発計画の透明性と公平性に重大な疑問を投げかけます。9者からの提案がある中で、その過程における公正性と適正性が問われています。市が代替案の検討を怠ったことは、民間企業との不透明な契約と結びつき、市民の信頼を損なう結果となりえます。
このプロジェクトに対する小田原市の取り組み方は、短期的な経済利益を追求するあまり、長期的な文化財の価値や市民の福祉を犠牲にしていると言えます。市は、文化庁や専門家の意見をもっと尊重し、開発計画を再考することが求められています。市民と文化財を守るために、透明性の高いプロセスを通じて、全ての提案が公平に検討されるべきです。
小田原市が多数の提案者がいる中で、特にJSフードシステム社のプランを選んだ理由についての疑問は、非常に重要な指摘です。他にも適切な提案があったにもかかわらず、小田原市が一つの企業に焦点を当て、その提案を進めることに固執した背景には、透明性の欠如と利害関係の問題が指摘されています。他の提案を適切に検討せず、専門家の意見や文化庁の反対を無視してまでプロジェクトを進めたことは、市の意思決定プロセスにおける公平性と公正性に深刻な疑問を投げかけます。このような選択がなされた理由について、小田原市は市民に対して明確な説明責任を負っています。
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