ティナ(FE)

登録日:2014/06/14(土) 21:45:20
更新日:2024/01/27 Sat 08:00:52
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リーフ様って、かっこいいよね!

あたし 王子様のような人が理想なの


出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、2017年2月2日配信開始
(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS

ティナは、ファイアーエムブレム トラキア776に登場するキャラクターである。

CV:富田美憂(ヒーローズ)

クラスはシスターで、クラスチェンジでハイプリースト。
ターラの僧侶サフィの妹で、髪の色は彼女と同じ緑色だが、髪型は長く伸ばした姉とは対照的に、チリチリ頭のショートヘア。
性格も姉とは正反対に明るく呑気で、スタッフロールでも、「おちゃめなシスター」などと呼ばれている。


  • 人物
姉とともにターラに居たのだが、義勇軍結成の旅に出た姉を追って街を出る。
が、そこをダキアに拠点を置く盗賊団・ダンディライオンの首領パーンに捕まってしまい、無理やり下働きをやらされていた。

本編登場は12章だが、彼女を仲間にするためには20ターン以内にその章をクリアして外伝に進まなければならない。

外伝冒頭、リーフ率いる軍が近くまで来ていると聞き、脱出できるかもしれないと期待を抱くティナ。
だが、そんな希望を打ち砕くかのようなパーンの言葉が無慈悲に降りかかる。

「おまえ、今、笑ったな。ははーん、俺から逃げられるとでも思ったか」
「ばかめ、そうはいかねぇよ。おまえみたいな便利なやつ、絶対逃がさねえぜ」
「どうして…どうしてこんなひどいことをするの…もう許してください、お願いです」

いたいけな少女を攫った悪党にふさわしいこの台詞。
あまりの恐ろしさに、必死で彼に解放してくれるよう懇願するティナ。
だが、パーンは無情にもそれをはねつける。

「だめだっつうに」
「逃げようなんてばかなまねしたら、また前みたいにひどい目にあわせてやる。それでもいいのかよ!」

「いや!!あれだけはぜったいいや!!ごめんなさい、許してください!」




前みたいにひどい目…だと…?




この時点ではそれが何かははっきりとはわからないが、年頃の少女をここまで怯えさせるものと言えば大体察しがつくだろう。
ましてや、ただでさえエグイ設定を随所に盛り込んでくるファイアーエムブレムの世界観、洒落で済ますわけにはいかない。

おのれ大悪党パーン許すまじ!と、怒り(&ちょっぴりの期待)を抱えつつ、12章外伝に挑む。

このマップではティナは敵キャラとして登場するが、開始位置であるパーンの隣を動かないので、周囲の敵を全て片付けてからサフィで説得しよう。

ようやく姉と出会えたティナは、ながらにこれまで受けてきた仕打ちを告白する。
姉を追って旅に出たのはいいが、彼女しか使えない「シーフの杖」「アンロックの杖」に目をつけられ、パーンに捕まっていたとのこと。

「おねえちゃんのお手伝いをしたくて、それで街を出たの…そしたらパーンとかいう盗賊に捕まって、ど、奴隷に…」
「盗賊の手伝いをしろって…ほら、あたしね。シーフやアンロックの杖が使えるでしょ」
「どうして断らなかったの?」
「あたし、イヤだって言ったのよ。そしたらね、ひどいことをするの」
「ひどいこと!?」
「うん…」
「ティナ!はっきりと言いなさい。それによっては私にも覚悟があります!」

普段は穏やかなサフィもこれは聞捨てにできず、珍しく険しい調子で妹を問い詰める。
そんなサフィに、ティナはとうとう、パーンにされた非道な仕打ちを打ちあける…!









「アイツ…あたしの大きらいな毛虫をね 顔の前にチラつかせたり アタマの上に乗せたりするの。もう恐くて恐くて ホントに死ぬかと思ったわ」

「…それだけなの?」








…それだけなの?






散々お騒がせしといてこのオチである。

脱力するサフィに追い打ちをかけるように、この小娘、

「リーフ様って、かっこいいよね!あたし王子様のような人が理想なの。ねぇねぇ、おねえちゃんはどう思う?」

などと、某マケドニアのプリンセスを思わせる台詞でボケをかましてくれる。

色々な意味で恐ろしい子供である。



  • 性能
ともあれ、こうして仲間になった彼女だが、まずパラメータを見ると初プレイの人のほとんどは使う気がしなくなるのではないだろうか。
レベルは最弱の1で、杖レベルもE、各種パラメータも貧弱と、本当に見習いレベルのシスターであることがわかる。
が、それは仕方ない。
姉のサフィだって加入時はレベル3であるし、コツコツ育てていけばまあ使えるようにはなるだろう。
と、思い直して使い始めたプレイヤーを愕然とさせるのが、杖の成功率の低さである。

このゲームでは杖の成功率が「技」のパラメータに依存しているのだが、
ティナはこの数値が他のシスター&ハイプリーストと比べても低く、実によく空振る。
3回に1回、ひどい時には2回に1回の割合でMissの文字が浮かぶのだ。

ただでさえ高難易度の本作において、回復がこんな調子でいちいち遅れていたのでは話にならない。
もちろん、こうなるのも全てレベルが低いからで、きちんと育てれば彼女も使える回復系ユニットにはなる。
が、もともと杖系ユニットには姉サフィだけでなく、ヒロインにして剣も使えるトルバドール・ナンナも居るし、
この後のマップでは攻撃魔法も使えるリノアン、チートの如き成長率を誇るサラという面子も加わる。
何が悲しくて、こんなお荷物を育てなければいけないのかと、普通は真っ先に2軍行きでもおかしくないのである。






だが、そうはならなかった。
それどころか、多くのトラ7プレイヤーは、この苦労を買ってでも、ティナを育て、紛れもない1軍にしているのである。


何故か?


全ての理由は彼女の持つ「シーフの杖」にある。
上述のとおり、彼女はこの杖を持っていた為にパーンに目をつけられ、こき使われていたのだが…

以下がそのステータス画面での説明である


シーフの杖  4/4 
ティナ専用
自分より魔力の低い敵1人からアイテムを1個盗む






…気のせいかな? テキストがもう1、2文足りなくない?

もう一度見てみよう。





魔力が低い敵のアイテムを1個盗む。

以上



おわかり頂けただろうか



この杖は敵の武器を奪い取る事ができ、しかもその制約は「自分より魔力の低い相手」であるというたった一つのみ。
それ以外には一切制限が無いのだ。
例え魔力以外のパラメータがフルカンストしていて、直接戦ったらまず負けるような相手でも、
魔力という一点でさえ勝っていれば、この杖一つでただの丸腰の人形にできるのである。

10マス以内の敵を、などという制限もないから、わざわざ近寄らなくても良い。
サイレスやスリープのように「玉座の敵には通じない」という制限もないから、当然ボスキャラにも使用可能。
何より、このゲームでの盗賊行為の条件である「体格」のパラメータに一切影響しないのが大きい。
重さがはるかにティナ本人の体格を超えている重量級の武器であっても、魔力値が敵を超えていれば分捕れる。

聖戦士トールの生まれ変わりとの呼び声高い猛将ラインハルトの持つ切り札ダイムサンダだろうと、
エーヴェルを石化させ、リーフたちを悲しみに突き落としたベルドの石化魔法ストーンだろうと例外ではない。

もちろん、後半戦に入ってくると、敵もリングなどで魔力値20以上にしている事が多くそう簡単にはいかないが、
こちらも聖水やMアップの杖、マジックリングなどでブーストをかければその問題もクリアできる。

こんな便利な杖が見逃されるはずもなく、多くのプレイヤーはティナが加入すると同時に、
血道を上げて杖を使用させ、魔力値を一気にフルまで引き上げ、魔力20になるやいなや厄介な相手の貴重な武器を根こそぎぶん取りまくるのである。

まさにリーフ盗賊団…もとい、トラキア解放軍の切り札的存在とも言えるのだ。


やらせてる事がパーンと同じじゃねぇかという声もあるが気にしてはいけない。




もともと、トラ7はこの他にもサイレスやスリープといった杖の存在が攻略に非常に重要であり、
その活躍度の高さから「杖ゲー」などと言われたりもしているのだが、その評判を決定的にしたのがこの杖であるとも言える。


もちろん、流石に制作側もこんな狂った性能の杖を野放しにはせず、いくつかの難点は存在する。
まず、4回という回数制限。調子よく盗ませすぎて肝心な所で壊れて使えないのでは何もならないので、計画的に利用しよう。
いざとなれば、姉サフィの持っているリペアの杖がある。5回のリペア枠を全てシーフの杖に使えば最大24個のアイテムをゲットできる。

心優しいシスターである姉に、妹の盗賊行為の幇助をさせることになるが致し方ない。戦争とは非情なのである。

また、彼女は魔力の初期値だけでなく成長率も低いので、何も考えずに育てると、例えクラスチェンジしても魔力が20に届かないこともある。
故に、彼女を育てる際には「ヘイムの書」を初めとした、魔力成長率アップの効果のある聖戦士の書を山ほど持たせておきたい。

ちなみに彼女の専用装備はもう一つ、離れた場所からでも宝箱や扉を開けられる「アンロックの杖」がある。

敵も同じものを所持している上に、効果も地味なので、シーフの杖に隠れがちだが、乱戦で宝箱にシーフを近づけるのが危険な時や、
遠く離れた場所に敵シーフが迫っており、始末するのが間に合わない場合には重宝する。
徒歩で行けるような宝箱はなるべくシーフに普通に取らせ、ここぞという時に使うと良いだろう。





戦後はターラに戻るが、相変わらずフラフラした性格で周囲の気を揉ませたらしい。
彼女が落ち着く日がやってきたのかは、どの史書もフォローしていないとか。

そりゃそうだ。




杖を使えるようになったのはいつだったかなあ…

おねえちゃんのマネをしてただけなんだけど…

出典:ファイアーエムブレム ヒーローズ、任天堂、インテリジェントシステムズ、2017年2月2日配信開始
(C) 2017 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS


2024年1月に登場。イラストはまよ氏。
杖装備歩行ユニット。同時実装された姉のサフィも同じ杖歩行であり、属性被りを起こしている。

武器スキルはやはり『シーフ』。
敵は反撃不可、奥義が発動しやすい(発動カウント-1、発動カウント最大値の下限は1)
ターン開始時、自分と周囲2マス以内の味方に強化を除いた【有利な状態】の数が最も多い敵が受けている【有利な状態】を付与(1ターン)、かつ、その敵の【有利な状態】を解除(同ターン開始時に付与された有利な状態は含まない)
自身を中心とした縦3列と横3列の敵は、戦闘中攻撃、速さ、守備、魔防-4、
戦闘開始時自身のHPが25%以上なら、戦闘中攻撃、速さ+6、ダメージ+自分が受けている強化を除いた【有利な状態】の数x5(最大20、範囲奥義を除く)

Aスキルは戦闘開始時、自身のHPが100%または【有利な状態】を受けている時、戦闘中、自分の攻撃、速さ+7、両方を満たすときはさらに自分の攻撃、速さ+2の『攻撃速さの万全4』。
Bスキルは杖は他の武器同様のダメージ計算になる、戦闘中敵の速さ、魔防-4、敵の奥義発動カウント変動量+を無効、かつ自身の奥義発動カウント変動量-を無効の『神罰・拍節』。
Cスキルはターン開始時、自分と最大HPが自分より1以上低い味方歩行は、奥義発動カウントが最大値なら奥義発動カウント-1の『歩行の鼓動4』。

杖によるアタッカーに加えて妨害とサポートを両立。
シーフの杖はターン開始時に敵にかかっている有利な状態効果を盗んで自分と味方のものにする効果に。
更にティナ自身は奪った効果で自身の万全スキルを発動し、バフ以外の有利な状態の数に応じて攻撃のダメージを上乗せする。
奥義には『重圧の聖光』を持ち、発動時には攻撃した敵と隣接する他の敵にグラビティをかけて進軍を鈍らせる。

能力値は守備は低いものの、攻撃と速さが高めだが魔防はそこまでではない。
HP依存のCスキルを持つゆえかHPは44と高め。組む味方はティナよりもHPの低い歩行ユニットを選びたい。


追記・修正は彼女を魔力20ハイプリーストに育て上げてからお願いします。

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最終更新:2024年01月27日 08:00