東京・足立区で住宅の床下に夫婦の遺体を遺棄したとして逮捕・起訴されたフィリピン国籍の男女について、警視庁が夫婦を殺害したなどの疑いで逮捕状を取り、あすにも再逮捕する方針を固めたことがわかりました。

警視庁が殺人などの疑いであすにも再逮捕する方針を固めたのは、フィリピン国籍の▼デラ・クルース・ブライアン・ジェファーソン被告（34）と、▼モラレス・ヘイゼル・アン被告（30）の2人です。

捜査関係者によりますと、デラ・クルース被告らは今年1月16日、足立区の住宅に侵入し、1階の廊下などで、この家に住む▼高橋徳弘さん（55）と、▼妻の希美江さん（52）の胸を包丁で刺すなどし、殺害した疑いがもたれています。

デラ・クルース被告らは夫婦の遺体を住宅の床下に遺棄したとして、すでに逮捕・起訴されていて、現場の住宅には、もみ合いになった際に付着したとみられるデラ・クルース被告の血痕が残されていました。

住宅からは凶器とみられる血のついた包丁も見つかっていて、その後の捜査関係者への取材で、この包丁からモラレス被告のものを含む混合DNA型が検出されていたことも新たにわかりました。

デラ・クルース被告は逮捕直後の取り調べに対し、「モラレス被告が過去に夫婦の殺害について話をしていた」などと供述していたということですが、現在は取り調べを拒否していて、モラレス被告は一貫して黙秘しています。

モラレス被告は夫婦の長男の元交際相手で、交際などをめぐって夫婦とトラブルを抱えていたとみられていて、警視庁は引き続き、動機などを詳しく調べる方針です。