2月29日(木)リアル版「シン・ゴジラ」
NHKメルトダウン取材班『福島第一原発事故の「真実」 ドキュメント編』(講談社文庫)読了。
リアル版「シン・ゴジラ」なんて評してはいけないかも知れず、そしてさらに不謹慎かもしれないけれど読み物として圧倒的に面白かった。
東日本大震災で制御不能に陥った福島第一原発については当時固唾を飲んでテレビを見守っていたわけだけど、あの頃言われていたことやしばらくして語られていたことが、その後の調査や研究によって覆り、驚くべき事実が明らかにされていく。
そうした驚きの部分と、その現場でどうにか原発をコントローラーしようとしていた人たちの文字通り不眠不休の努力やその後方で右往左往しているばかりの東電本社や官邸の人たちの人間模様がバランスよく記され、ページをめぐる手が止まらないどころか、一旦本を手に持ったら置くことができないくらい熱中する本だ。
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9時半に出社。
午前中デスクワークした後、午後は早稲田の古書現世に向かう。『早稲田古本劇場』の著者であり、本の雑誌スッキリ隊のメンバーである向井透史さんは先月より激しい腰痛に襲われ泣く泣くお店を閉めていたのだが、やっと回復し本日より再開したのだった。
向井さんには古本屋という生業以外に編集者としての才能もあり、話しているうちにいろいろと企画が浮かび上がってくるので、しばし長話。
お店を出たところで、『本を売る技術』の矢部潤子さんから連絡あり、「池袋に行くのだけれどお茶でも飲めないかしら」とお誘い。なんてタイミングよきことかしらとすぐさま池袋へ。いつものコメダ珈琲に入り、本の情報交換。
コメダ珈琲を出ると雨がぽつりぽつりと降り出す。ジュンク堂書店さんに本を買いにいく矢部さんと別れ、帰路につく。