「セクシー田中さん」問題 著作者人格権の扱いは? 日テレ、調査チームで「真摯に客観的に検証」
同局は、今月15日付で「社内特別調査チーム」を設置。今月23日から調査を始めたと説明した。石澤顕社長は「このチームにより速やかに調査を進めて真摯に客観的に検証し、その上で全ての原作者、脚本家、制作者の方々がより一層安心して臨める態勢を構築できるように努めて参りたい」とした。
同局はドラマ化にあたっては「包括的な法的契約書“原作契約書”がある。契約書の中で著作者人格権の扱いについて規定されることが一般的。一方で、演出の詳細についての約束をその都度入れていくものではない」と説明。その点も含めて、現在特別調査チームで調査中とした。
芦原さんはSNSを通じ、「漫画に忠実に描く」などの条件が反故になっていたと投稿していた。この点については「特別調査チームが調査します」と報告。また、同局が「原作者である芦原さんのご意見をいただきながら脚本制作作業の話し合いを重ね…」と説明した件について「『許諾をいただいた』形跡が残っているのか。何を根拠にあのコメントを出したのか」と記者から問われると「根拠はあるのであのような申し上げ方をした」と主張した。
同局は、芦原さんの訃報が伝えられた1月29日にはドラマの公式サイトで哀悼の意を表するとともに「映像化の提案に際し、原作代理人である小学館を通じて原作者である芦原さんのご意見をいただきながら脚本制作作業の話し合いを重ね、最終的に許諾をいただけた脚本を決定原稿とし、放送しております。本作品の制作にご尽力いただいた芦原さんには感謝しております」とコメント。
30日には「大変重く受け止めております」「日本テレビの責任において制作および放送を行ったもの」とし、SNSなどで関係者への誹謗中傷の書き込みがなされている現状を受けて「関係者個人へのSNS等での誹謗中傷などはやめていただくよう、切にお願い申し上げます」とした。
芦原さんは先月26日に更新した自身のXで、ドラマの脚本を巡り局側と折り合いがつかず、自らが9、10話の脚本を書くことになったとして視聴者に向けて謝罪。当初提示していた「漫画に忠実に描く」などの条件が反故になっていたと明かしていた。芦原さんは28日に一連の書き込みを削除。新たに「攻撃したかったわけじゃなくて。ごめんなさい。」と投稿し、29日に栃木県内で死亡しているのが見つかった。