再現性とは何か?なぜ再現性が重要なのか?
研究発表において最もよくある質問の1つが「再現性の有無について」です。再現性の有無は、科学を考えるうえで、それだけ重要ということを意味しています。ここでは、再現性とは何か?また、なぜ再現性が重要なのか?を解説します。
再現性とは何か?
再現性とは「同一の結果が、同一の手法によって得られるとき、それら結果の一致の度合いの高さ」を指します。誰かが実験を行って得られた結果を、別の人が全く同じ実験を行って得た結果と比較したとき、2つの結果が似通っていれば、再現性が高い、と言えます。
なぜ再現性が重要なのか?
科学とは、「普遍的な真理の追究」であると言えます。「普遍性」とは「時代や場所、人などに依存せず、常に成り立つ、という性質」のことであり、言い換えれば「再現性」のことです。「科学的である」や「科学的に正しい」という言葉は世の中に溢れていますが、これらの言葉は「絶対に正しい」と言っているわけではなく、「再現性が高い」「普遍的事実である」と言っているに過ぎません。 なぜ再現性が重要であるかと言うと、「再現性の高さ」こそが「科学的な正しさ」を直接的に表しているからです。
再現性の担保
では、自身が手にした実験事実に対して、どうすれば「再現性」や「科学的な正しさ」を付与することができるでしょうか? 答えは単純で、試行回数を増やすことです。同じ結果だとしても、1回しか実験せずに得られた結果より、2回実験して同様の結果が得られた方が再現性が高く、10回実験して同様の結果が得られた方が再現性が高いです。よって、科学的に正しい、ということができます。 同様に、自分一人だけが実験を行ったよりも、二人、三人と同様の実験を行って、皆が同様の結果を得られた場合の方が再現性や普遍性が高いと言えます。 逆に、どれだけ論理に整合性があったとしても、1度しか実験に成功しておらず、たった一人しか実験に携わっていないならば、再現性は低く、「科学的に正しい」とは言えません。
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