2020年の7月豪雨の被災者から、住宅の再建費用の名目で現金をだまし取ったとして逮捕された男が、下請け業者に工事代金を支払っていなかったとして再逮捕されました。
詐欺の疑いで再逮捕されたのは、熊本県人吉市にあった「匠工務(たくみこうむ)一級建築士事務所」の元代表 山口卓三(やまぐち たくみ)容疑者(75)です。

警察によりますと山口容疑者は2021年12月、人吉市内の被災家屋の再建工事で宮崎県の塗装業の男性(46)に外壁塗装を依頼し、施工させたにも関わらず代金94万円を支払わなかった疑いがもたれています。
山口容疑者は、これまでに7月豪雨の被災者2人から現金あわせて900万円をだまし取ったとして2回逮捕されていて、警察が金の流れを捜査したところ、業者への未払いが発覚したということです。

警察の調べに対して山口容疑者は「詐欺をしようとは思っていない、資金不足で支払えていないだけ」と容疑を否認しています。
警察は、ほかにも下請け業者への未払いが十数社あると見て、調べています。