アヤカシ・オーヴァドラヰヴ　— 蛟の巫女と擬龍の戴冠 —

　神社の地下にある座敷牢に幽閉されていた蛟龍の巫女・ミツチと出会った少年・秋津燎真。彼はミツチの世話係に任命され、以来、逢瀬の時間が始まった。

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　そんな日々が十日ほど続いた頃、村に謎の呪術師集団が攻め入る。座敷牢にいた燎真は戦おうとするが、恐怖で震えて動けず、ミツチはそんな彼に「この戦は負ける」と言い、出て行かぬよう口にした。

　郷里を焼かれた燎真はミツチと共に地上に出て、荒れ果てた村を見て戦わなかったことを後悔し、己の無力を呪う。

　そこへ現れた祓葬師集団——『祓葬衆』所属の術師たちに事情を説明し、保護してもらうことになった彼らは、村を襲った呪術師たち…続きを読む