甲子園でよく聞く「モンキーターン」、名曲をパチスロからアルプスに持ち込んだのは「カリスマ」
完了しました
サッカーなど他競技の応援歌の要素も取り入れながら生み出される、エモく、斬新な応援歌は他球団のファンからも評価の声は高く、新応援歌の発表会は「ジントシオ・リサイタル」としてマリンスタジアムの正面ステージで行われた。18~21年には、同じパ・リーグの楽天に請われて応援プロデューサーを務め、ファンからは「野球応援歌のカリスマ」と呼ばれるようにもなった。
実は「モンキーターン」以外でも高校野球とのつながりは強い。2017年には夏の甲子園に初出場した早稲田佐賀(佐賀)の関係者から「ロッテの応援歌を使えないか」という相談が寄せられた。「どうせなら、オリジナルを作ろう」と思い立ち、オリジナルチャンステーマ「チャンス早稲田佐賀」を作曲し、応援席で共にトランペットを演奏した。「甲子園での試合は生涯思い出に残る試合になりました。みんなで心一つにする姿に心から感動しました。作曲家としての自信にもつながりましたし、もっとさまざまなジャンルにチャレンジしていこうと決意したのは、あの時でした」
今大会でも各校の応援歌はできる限りチェックしている。今や定番となりつつある「モンキーターン」でもいろいろな発見があるようで、特に心に残ったのが
ジンさんは「『モンキーターン』の原曲を作ったのは私ではありませんが……」と前置きした上で、「自分たちが取り入れた応援歌が高校生たちに愛されて、とうとう大胆なアレンジ作まで生まれた。『宇宙戦艦ヤマト』や『サウスポー』のように、息長く愛される曲への第一歩を踏み出したのかも」と語った。
ブラスバンドによる生演奏は戻ってはきたが、いまも甲子園ではコロナ禍で声を出したり、歌ったりする応援はできない。そんな状況下でも、技術を磨き、オリジナル曲もどんどん増やしている高校野球の応援に、ジンさんは「学ぶことが多い」と言う。
「今は思い通りの応援ができなくてつらい時期だけど、これまでのスタイルにとらわれず、新しい曲や新しい応援の形を切り開くチャンスでもある。思い切り声を出して歌える日常が戻ってきたとき、そこにどんな光景が広がるのか。熱く楽しい応援文化がどんどん広がっていくことを願っています」
プロフィル
ジントシオ(本名:神俊雄) 東京都出身。小学生時代は少年野球では投手を経験。中学で日本ハム応援団に入団。その後、高校卒業と同時にロッテ応援団に入団。その後、韓国に渡ってバンド活動を行う。2010年からロッテ応援団に団長として復帰、18~21年は楽天で応援プロデューサー。作曲家としてスポーツチームの応援歌や社歌の制作を行う。8月9日に初の著作「野球と応援スタイル大研究読本」(カンゼン)を出版した。
1
2