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久々に村中璃子氏の「10万個の子宮」を読む。
タイトルは扇情的で好きではないが、1-2ページ目で既に簡潔にまとまっている。
"ワクチンを打った子を持つ親たちからのわが子に神経の異常を思わせる症状が始まったという訴えを受け、政府は子宮頸がんワクチンの「積極的な接種勧奨の一時差し控え」を決定した。
小児科医たちは、子宮頸がんワクチン導入以前から思春期のこうした症状はさんざん見てきたと言った。厚生労働省が集めた専門家による「予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会」も、症状は身体表現性のものでワクチンとは関係のない症状の「紛れ込み」の可能性が高いという評価を下した。
それでも、テレビは「ワクチンのせいだ」と訴える少女のけいれんする姿や車椅子の映像を繰り返し流した。周りの大人は、けいれんする少女やうまく歩けない少女を携帯電話で撮影してインターネットへ投稿し、積極的にテレビの取材を受けた。
大多数のまっとうな医者たちは、「心ない医者に、気のせいだと言われた」「ワクチン会社から金をもらっている」などと激しく攻撃され、面倒になって黙ってしまった。
世界中どの国でも、新しいワクチンが導入されればそれに反対する人は必ず出てくる。しかし、日本には、他の国にはない厄介なことがふたつあった。ひとつは、政府がサイエンスよりも感情を優先したこと。もうひとつは、2014年初頭、わざわざ病名まで作って「薬害」を唱える医者たちが登場したことだ。"
日本のHPVワクチン薬害騒動は、マスコミと反ワクチン活動家たちによって"捏造された薬害"なんだよね。
で、世界100ヵ国以上でHPVワクチン接種が進んで既に接種者の子宮頸がんが激減・撲滅の報告が上がる中、日本では毎年毎年1万人が子宮頸がんを発症して約3000人ずつ死亡し続けている。
公衆衛生の歴史に残る、マスコミ主導の大量殺戮だと思う。
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