新旧の1万円札を両手に持つ姿やロケットランチャーを担ぎ笑みを浮かべる男。
“自称ヤクザ”のエビサワ・タケシ被告(60)。

この男は今、世界中から注目を集めている。

その理由は、アメリカ・ニューヨークの司法当局が公表した「日本のヤクザの組長に対する核物質密売容疑を発表」との内容だった。

「ヤクザの組長」と書かれたエビサワ被告。
密売しようとしたものは、核物質だった。

アメリカの麻薬取締局のおとり捜査官が、エビサワ被告らと接触した際に受け取ったものの写真がある。
黒い物質とともに、放射線測定器が写っている。

アメリカ当局の分析によると、黒い物質からウランやプルトニウムなどの核物質を検出。
中でも、特にプルトニウムは、量産されれば核兵器に適するほどの品質だったという。

エビサワ被告は2022年にも、おとり捜査官に対し武器や麻薬を不法に売買しようとして逮捕・起訴され、ニューヨークで拘束されていた。

そうした中で今回、核物質をミャンマーからほかの国に密売しようとしたという新たな疑惑が浮上した。

アメリカ当局がいう「ヤクザの組長・エビサワ被告」とは、いったいどんな人物なのか。

日本の捜査当局に取材をすると、エビサワ・タケシの人物像が見えてきた。

日本の捜査当局「農業をなりわいとしたロケットランチャーオタクであり、日本国内の暴力団とは関係はなく、ヤクザではない」

「自称ヤクザ」を語っていた謎の男。
その目的は何なのか。

エビサワ被告は、近く初出廷する予定。