星ノ谷しずく［Tokyo 7th シスターズ キャストインタビュー］熱狂と絆の記憶「プレッシャーを乗り越えて、3人で作り上げることができてよかった」星ノ谷しずく（一ノ瀬マイ役）インタビュー

インタビュー：塚越淳一
撮影：河邉有実莉

本当に夢の世界にいる感じだったんです

ーー2ndライブ＜Tokyo 7th シスターズ 2053 2nd Live Brightestar＞に向けてのレッスンはいかがでしたか？

星ノ谷：
2人（天希かのん、山田麻莉奈）が、多分苦手としていたんじゃないかな？っていう部分を克服していたというか、レベルアップしているのが見えたので、自分も頑張らなくちゃ！って、背中を押してもらえたし、刺激をもらうことができました。普段、2人のダンスや歌のレッスンを見ることってないので、この1年、ナナシス2053のライブに気持ちを向けて頑張ってきたんだなっていうのが伝わってきたんですよね。それもあってライブでは泣きそうになってしまいました。私たちって出番が1番手だったじゃないですか。だから裏でまりりさん（山田麻莉奈）と、“泣きそうだね！　でも私たち1番手で、観ている方にとってはこれからだから、絶対に泣けないね”って話をしていたんです（笑）。本番で頑張って涙を堪えるくらい、練習からすごく熱が入っていたんですよね。

ーー1stライブを経て、2ndライブは2053にとっても勝負になるので熱も入りますよね。

星ノ谷：
そうですね。それにAsterlineにとっては難しいライブでもあったんです。これが最初のライブでもないし、2度目のライブというわけでもない。支配人さんは私たちのパフォーマンスを何度か観て知っているから、レベルアップした姿も見せづらいし、大きな印象を与えづらいと思ったんです。なおかつ1番手でライブの火付け役にならなければいけない。そのプレッシャーが自分の中では大きくて、この1年何をしてたんだ！って思われたらどうしよう、みたいな気持ちでした。でも、それを乗り越えて、3人で作り上げることができてよかったなと思います。

ーーそういう話は練習中からしたのですか？

星ノ谷：
そんなに真面目な話はしていなかったかもしれないです（笑）。今話した気持ちは完全に私の個人的な想いですけど、きっと同じようなことを感じているんだろうなっていうのは、パフォーマンスから伝わってきました。

ーーちなみに、星ノ谷さんが1stライブから、ここを克服したいという部分はあったのですか？

星ノ谷：
本番では、支配人さんの声に感化されて1曲目から体力の90%を使ってしまったので叶えられなかったところなんですけど（笑）。私は、アドレナリンが出すぎて空回りしてしまい、細かいミスをしてしまうことが課題だったので、そこを落ち着いて頑張ろうと思っていたんです。ただ、2日目はちゃんと配分を考えられたので、よかったかな（笑）。

ーー役柄的には正解だったと思いますけど。失敗しないぞと思っていても失敗するのは、マイちゃんらしいですし（笑）。

星ノ谷：
ゲネプロや当日リハまではウマく行っていたんですけどね……。あとは細かい振り付けですね。手の開き方や手の角度は今回すごく気にして、研究していました。同じ振り付けでも、人によって全然印象が違うんです。手の角度や手の持って行き方、顔に近いのか、胸に近いのかで、全然印象が変わるんですよ。だからそこは意識していました。

ーーその辺りは、基本的にマイちゃんのことを意識しながら、自分で考えるのですか？

星ノ谷：
そうですね。やっぱりマイちゃんは元気で可愛くて天真爛漫だから、きっと大振りな振りが好きだと思うので、手を回す振りだったら肩甲骨から回すことを意識したり、ツーステップもぴょんぴょん跳ねて、移動する時もぴょんぴょんしていた方がいいなって。

ーースカートの揺れが、3人の中で1番大きかったですからね。

星ノ谷：
嬉しいです！　見てくれてありがとうございます。

ーー朝凪シオネ（山田麻莉奈）はアイドルっぽさがすごく出ていて、そんな2人を見守る、奈々星アイ（天希かのん）という印象でした。

星ノ谷：
まりりさんは、もうプロ！っていう感じですよね。アイちゃんは、確かにストーリーでも一歩引いて見ていることが多いので、“大丈夫？”って星ノ谷しずくとしては聞きたくなります。

ーー我慢していないかって聞きたくなるんですね。1日目で勢いよく入りすぎてしまった時はどんな感じだったのですか？

星ノ谷：
すごい息切れしているな～って自分でも思っていました。前半で使い切ってしまったから、MCの時にちょっと長くおしゃべりをしたんですよ。そうしたら巻きが入ってしまうという（笑）。でも、落ち着かせようというのは最初あったんですけど、話しているうちに楽しくなってきてしまって、しゃべりすぎたんですよね。

ーーそれもマイちゃんっぽいですね。当初の目的を忘れて楽しくなっちゃう辺りが。

星ノ谷：
確かに！　それで結局MCの最後の方までお水も飲まずに……。

ーーでも2日目は、落ち着いて入ることができたんですね。

星ノ谷：
セーブセーブセーブって言い聞かせていました（笑）。

ーー今回のセットリストで記憶に残っているところは？

星ノ谷：
「SERENDIPITY」から始まったんですけど、私たちの影が紗幕に映って曲が始まるというのも盛り上がるところだったのかなって思います。

ーー紗幕でステージが見えなくなっていたところから始まりましたね。

星ノ谷：
2053では初めての演出だったと思います。私たち視点だと、支配人さんのペンライトが海みたいに見えていて、本当に夢の世界にいる感じだったんです。だから先に私たちが盛り上がってしまうような感じでした。で、そのあとにみんなの顔がはっきり見えたので、余計舞い上がってしまったんですよね……。

ーー「ミライノート」は、みんなが歌ってくれましたね。

星ノ谷：
そうなんです！　“燦々ミライノート”って歌ってくれて。ライブ前にも、お声がけはしていたので、言ってくれて嬉しかったです。この曲はサビの振り付けも真似しやすいので、みんなで楽しめる曲になればいいなって思います。

ーーあとやっぱりこの曲は、マイちゃんのセリフがポイントではないですか？

星ノ谷：
そうですね！　セリフ部分をライブの特別仕様にさせていただいたんですけど、心に残ったと言ってくださる方が多かったので、よかったぁって思いました。

ーーセリフは、2日目の方がエモーショナルな感じがしました。

星ノ谷：
確かに2日目は、内なる星ノ谷の気持ちも出てしまって、若干どっちだろう？って、自分で見返していても思いました。あれはあの時にしか出せないものだったというか。これでこのライブは最後なんだなっていうのと、本当にありがとう！という感謝と、まだ終わりたくないっていう、いろんな気持ちが混ざっての言葉だったので、きっとあのセリフは、このライブ限りなのかなって思います。

ーー今回3人とも、かなり泣きそうになりながら歌っている場面がありましたが、実際、感激していたのでしょうか？

星ノ谷：
それこそ対談で（橘）一花ちゃんが言ってくださったんですけど、Asterlineってエモい曲が多いんですよ。それらの曲を歌ってからの、最後の「Reach for the Meteor」だったから、感情がごちゃまぜになって泣けるんです。でも、それが何でだかはわからないんですよね。本当に楽しいし、楽しい感情が勝っているはずなのに、感激、感謝……いろんな気持ちになってしまいました。