渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

作る楽しみ

2024年02月21日 | open


ホンダCB125カフェレーサー

実に綺麗な造り込みだと感じる。
原動機付自転車は50~125まで
だが、普通四輪免許で乗れるの
は50cc以下まで。それ以上125cc
未満の車両は免許区分では自動
二輪小型免許が必要になる。
だが、このクラスは非常に面白
い。
車両登録管轄は各市町村となり、
地元の市町村ナンバーが着く。
125以上の二輪と違い、もろ地元
ナンバーとなる。
そして、何が面白いかというと、
いろいろな改造ができるのが
楽しい。
ギッチギチの法規制でいうなら
ば車両の改造には法的制限が加
わるが、普通二輪・大型二輪の
ような厳格な規制ではない現象
がある。(普通二輪以上はハン
ドルの高さを変えても不可)
ゆえに、プラモデルを作るよう
に、自分の好みの車にしていく
事が原付自転車では「事実上」
可能となる。

この上掲画像の125カフェレー
サーなどは原型をとどめていな
い。
実に綺麗に、かつ、カフェレー
サーのセオリーを墨守した作り
込みを見せている。
作った人のセンスが光る。
バックステップ取付ステーなど
も自作だろう。
モチーフは往年のホンダのワー
クスレーサーである事は観て
すぐに判る。



半ケツではあるが、60年以上前
にすでに膝出しハングフォーム
は使用
されている。

カフェレーサーって、結局の
ところは「レーサーレプリカ」
の事なんだよね。内実が。
タイムリーな時代的様相として
は。
そういう意味では、究極のカフェ
レーサーは、1980年代の日本の
2スト250レーサーレプリカだっ
たともいえる。
その時代のレーシングマシンを
念頭において公道マシンでレー
サーに近づけたストリートマシ
ン作り、という点で。

ある意味これが究極形のカフェ
レーサー。


保安部品外して、分離給油でなく
混合仕様にして、各部のネジを
ワイヤーロックしたら、それで
もう即サーキットでの競技に使
えるマシンに変身するのだから、
今考えると、日本のメーカーは
とてつもないモデルを作ったも
のだと思う。
さらに、ワークスレーサーや
市販純レーサーのエンジンパー
ツを市販公道車に組み込める
ような互換性を持たせる作り
込みもやっていた。
もうね、どうなってるのだ、と
いうような時代。

だが、そうした時代が日本の
二輪車の技術開発を飛躍的に
向上加速させ、世界の二輪車
の開発力の底上げになったの
は歴史の中で確かな事だ。
日本人が考案したレーサー
レプリカを否定するのは、
それは世界史の中での二輪の
技術開発そのものの中心軸に
あるものを否定する事になる。
単なる社会問題化したローリ
ング族などの現象面だけを見
て、世界の中で最高峰最頂点
だった日本の二輪車の存在と
開発に携わった日本人たちの
スピリッツを拒絶否定する権
利は誰にもない。
現代の目の前の事象だけを
視野狭窄的に見て、大きな勘
違いをしてはいけない。
2ストエンジンやロータリー
エンジンを否定するのも、そう
した客観的な歴史的俯瞰性を
持たない視野狭窄の思考がも
たらすものだ。
人類が歩んできた過去の英知

に敬意を払わない思考法は、
未来をもその者たちは作れな
い事を自ら証明しているよう
なものだ。
過去を知って未来を見つめる

能力が無いのは幼稚園児時代
だけでやめておいたほうがい
い。





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