エゴイストがいく実力至上主義の教室 作:エビデンス海老天むす
このお話、作るのにすごく時間がかかりました。
自分で納得いかないことが多くて遅れてしまった……
「なんだと?潔、お前ちょっとサッカーが出来るからって調子に乗るなよ」
「それな!副会長に勝ったからって調子に乗るなよ!」
反論してきた池とそれに便乗した山内、山内も池と同じく忠告を聞かなかった1人である。
「でもさ、それって潔くんと平田くんの忠告を聞かなかったアンタたちが悪くない?少なくとも忠告を聞いてた人達はポイントが余ってると思うけど?」
と、軽井沢さんが俺のことをフォローするとクラスの中がざわめき出す。
「確かに…忠告してくれたのって入学してからそんなに経ってないよね」
「聞かなかった池くんと山内くんが悪いよ」
などと様々聞こえる。
「お前たち静かにしろ。もう一つ残念なお知らせがある。これを見ろ先日やった小テストの結果だ。揃いも揃って粒揃いで先生は嬉しいぞ。中学で一体何を勉強してきたんだ」
クラスに紙が貼られる。先日やった小テストの結果。あまりにも簡単な問題から難しい問題が様々あり、中には2年生になってから習うものもあった。俺は最低限できたと思うが……58点、まぁ普通より下くらいか…
「良かったな、これが本番だったら7人は入学早々退学になっていた所だ。」
退学?どういう事だ?
「なんだ、説明してなかったか?この学校では中間テスト、期末テストで1教科でも赤点を取ったら退学になることが決まっている。今回のテストでいえば、32点未満の生徒は全員対象ということになる。本当に愚かだな。お前たちは」
その後のクラスは阿鼻叫喚、赤点者とそれを馬鹿にした高円寺の言い合いが始まった。
Aクラスにならないと希望の就職、進学が叶わないと聞いたが……まぁ、どうせブルーロック行くし、関係ない。
だが、退学だけはしたくない。恐らくこの後始まるであろうことはクラス間での戦争。この異常な環境に身を置いて、俺の力を試してみたい。
だが相手になるのはクラスだ。俺1人の力ではどうにもできない。平田は……言えばもちろん協力してくれるだろうが、平田の目標はAクラスになること。Aクラスになる気のない俺に協力するまではいいが、いずれは目標にズレが生じる。……却下だな。
極力Aクラスになる気がない生徒を探さないとな。
そんなやつ簡単に………いる。しかも3人、1人は…まぁ論外だがあとの2人には話をしてみよう。
早速放課後から行動開始だ。
放課後
俺はまず1人、氷の女王、堀北さんの隣と名前は……綾小路。
「綾小路くん、ちょっといいか?」
「え?俺か?」
「話したいことがあるんだけど…」
「綾小路くん、良かったわね。一緒におしゃべりしてくれるお友達がいて。私は帰るわ。」
そういうと、堀北さんは教室を出て行った。
「で?潔、話って何だ?」
「詳しいことは後で話したい。18時に、ここにきて欲しい。」
そうして俺は綾小路に場所の書いてある紙を渡し、次の協力者候補の元へ向かった。
「松下さん。少しいいかな。」
「どうしたの?潔くん。」
「18時にこの場所にきて欲しい。話があるんだ。」
「えっ。あ、うん!わかった!絶対行くね!//」
よし、これで2人は誘えた。あとは交渉するだけだ。
潔の去った教室では女子がお祭り騒ぎになりつつあったことを彼は知らない。
18時、公園
俺は一足先に公園につき、いつも寝る前にスマホに入力しているトレーニングメモをつけていた。
「い、潔くん……来たよ。」
まず一番乗りは松下さんだった。なんか緊張してるみたいだが何でだろうか……めっちゃオシャレしてるし…
「そ、それで……話って?」
「ああ、もう少し待っててくれ。もう1人来るはずだから」
「へ?もう1人?」
その後ろから綾小路がやってきた。
「潔、さっきぶりだな。それと……松下さん。初めまして。」
「綾小路くん!?は、初めまして。」
「よし、2人とも揃ったな。まず前提として話したいんだが…2人とも、Aクラスになる気はある?」
「えーっと、それって……」
松下が困惑する。それもそうだろう。今朝あんなことを話されたあとだ。
「俺はないぞ。理由はAクラスの特典に興味がないからだ。」
「……私もないかな。私は友達と遊んで、勉強もそこそこ頑張るだけでいいし。」
よし、前提条件はクリア。
「それなら、俺に協力して欲しい。もちろんタダじゃない。ちゃんと報酬もある。」
「なるほど。」
「うん、分かったけど私たちは具体的に何をすればいいの?」
「基本的には他クラス情報が欲しいんだ。特にAとCクラス。」
「Bクラスはいいのか?」
Bクラスについては柴田からある程度情報をもらっている。クラス全員で仲を深め、正当にポイントを集めAクラスを狙うそうだ。だからあまり脅威にはなり得ない。
「Bクラスは同じサッカー部のやつから、ある程度情報を貰っているんだ。だから……」
「情報源がない、AとCクラスって事?」
「そういう事。もちろん情報に応じて報酬は増やすつもりだけど一番大きな報酬は2年の2学期が終わった時、俺の全ポイントを2人に渡すことだ。」
「え?全ポイント?」
「ああ、協力者はこれから増えるかもしれないからその分、分け前は減っちゃうかもしれないけどけど…全部だね。」
「じゃあ潔くんはそのあとどうやってこの学校で生活してくの?」
「潔。もしかしてお前、退学する気なのか?」
そう、どうせ2年の冬頃には俺はブルーロックに行く。だからその後はこの学校に戻る気はない。だから俺は2人にポイントを渡し、この学校を退学する
「察しがいいな綾小路。俺は2年の2学期にはこの学校を去るつもりだ。だからその時に持っていたポイントを2人に渡すってことだ。」
「わかった。潔、俺はお前に協力する。」
「私も!あんまり無理なお願いは出来ないけど…」
「ああ、よろしく頼む。」
こうして俺は綾小路と松下さん。2人と協力関係を結ぶこととなった。
※修正
退学するのは2年1学期と、評価がありましたが、ブルーロック原作一話で潔がマフラーを着用していたので時期を2年2学期に変更しました。
指摘していただいてありがとうございます。