エゴイストがいく実力至上主義の教室   作:エビデンス海老天むす

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変わりゆく環境

見知ったブルーロックのグラウンド。だがユニフォームは赤と黒に包まれている。こんなユニフォームのチームあった気がするな…

 

周りに見知った顔は……臥牙丸くらいか?あとは?國神かあれ?雰囲気変わったな。てか外人多いな、日本人の方が少ない。

 

相手には凪、レオ、千切がいる。なんだこれ?何が行われてるんだ?

 

俺は3人に話しかけようとするも視界がホワイトアウトしていく……

 

 

 

「また夢かよ……」

 

こんな感じの夢を見るのは2回目だ。おそらくこの夢は俺の無くした記憶の中のものかも知れない。

 

俺は学校の準備を始める。起きて朝水を飲みランニングへ出かける。ランニングをおえ、シャワーを浴びて学校へ。朝食のパンでも買って………あれ?ポイントが増えてない……なんでだ?茶柱先生から説明があるのか?

 

俺が予想しているポイントの配分は個人の生活態度によってポイントが増減するシステム、異常な量の監視カメラ。教室内はもちろん、廊下や移動教室まで様々な場所に設置されている。遅刻やサボっている生徒、ケータイを触っている生徒を一人一人監視しているんだろう。俺の評価が落ちる点と言えば入学式に寝ていたあの時くらいだろう。

もしこのポイントの振り分けが学年であるならばうちのクラスは最悪、他のクラスに頑張ってもらうしかない。そしてもっと最悪なのはクラス。クラスになったらお手上げするしかない。

これをもっと早い段階で気づけていればこの可能性を全部潰せたかも知れないがもう後の祭りだ。

 

 

 

教室に入り、授業開始のを告げるチャイムが鳴った。程なくして、手にポスターの筒をもった茶柱先生がやってきた。

 

「これより朝のホームルームを始める。が、その前に質問はあるか?

気になることがあるなら今聞いておいた方がいいぞ?」

 

その言葉を聞き、数人の生徒が挙手した。

 

「あの、今朝確認したらポイントが振り込まれてないんですけど、毎月1日に支給されるんじゃなかったんですか?今朝ジュース買えなくて焦りましたよ」

 

「本堂、前に説明しただろ、その通りだ。ポイントは毎月1日に振り込まれる。今月も問題なく振り込まれたことは確認されている」

 

コイツ、本堂っていうのか知らなかった…

だが問題なく振り込まれたという事は他のクラスにはポイントがある。そしてこの時点でポイントの振り分けはクラスって事がほぼ確定した。

 

「え、でも...振り込まれてなかったよな?」

 

本堂が他の生徒に聞く。

 

「...お前たちは本当に愚かな生徒たちだな」

 

茶柱先生の纏う空気が変わる。

 

「愚か?っすか?」

 

間抜けに聞き返す本堂に茶柱先生は鋭い眼光を向ける。

 

「座れ、本堂。二度は言わん」

 

「さ、佐枝ちゃん先生?」

 

「間違いなく、ポイントは振り込まれた。これは間違いない。このクラスだけ忘れられたなんて幻想も可能性もない。分かったか?」

 

「はは、分かったよティーチャー。このなぞなぞのようなくだらない話の真相が」

 

足を机に乗せ、偉そうな高円寺が続ける。

 

「要は、今月私たちに振り込まれたポイントは0ポイントだった。そういうことだろう?」

 

「は?何言ってんだよ。毎月10万ポイント振り込まれるって言ってただろ?」

 

「私はそんな説明を受けた覚えはない。どこか間違っているかい、ティーチャー?」

 

「態度には問題ありだが、その通りだ高円寺。全く、これだけのヒントをやっておきながら、気づいたのが数人とはな」

 

「先生。質問いいでしょうか。腑に落ちない点があります。振り込まれなかった理由を教えてください」

 

平田が手を挙げる。

 

「遅刻欠席、合計98回。授業中の私語や携帯を使用した回数、391回。一月でよくもまあここまでやらかしたものだな。この学校は、クラスの成績がそのままポイントに反映される。その結果お前たちは振り込まれるはずだった10万Pを全て吐き出した。それだけにすぎない。」

 

それならもうなすすべないな。割り切って今後に活かすしかない…クッソよりによってクラスかよ…これだけたくさんの監視カメラ、完全に個人評価だと思い込んでた。

 

「せめてポイント増減の詳細を教えてください……今後の参考にします。」

 

「それは出来ない相談だな。人事考課、つまり詳細な査定の内容は、この学校の決まりで教えられないことになっている。社会も同じだ。お前が社会に出て企業に入ったとして詳しい人事の査定内容を教えるか否かは、企業が決めることだ。しかし、そうだな

 

「なぁ、先生。少しいいか?」

 

「なんだ潔、人の喋ってる事は最後まで聞いた方がいいぞ。」

 

「他のクラスA〜Cまであるだろ、そいつらは今月何ポイント貰ってるんだ?」

 

「いい質問だな…これが他のクラスに課された評価だ。見ろ。」

 

 

Aクラス 940ポイント

Bクラス 720ポイント

Cクラス 490ポイント

Dクラス  0ポイント

 

思ったより差が激しいな…

 

「しかもこのクラス間の差……生徒の割り振りがおかしいぞ」

 

「さっきから着眼点がいいな潔。入学式に爆睡をかました生徒とは思えんぞ…」

 

考えてたことがそのまま口に出ていたようだがやはり何かある。単純に考えれば

 

「お前たちもよく覚えておけ、この学校では優秀な生徒たちの順にクラス分けされるようになっている。最も優秀な生徒はAクラスへ。ダメな生徒はDクラスへ、と。ま、大手集団塾でもよくある制度だな。つまりここDクラスは落ちこぼれが集まる最後の砦というわけだ。つまりお前たちは最悪な不良品ということだ。実に不良品らしい結果だな。」

 

不良品、最後の砦…コイツいちいち鼻につく言葉ばっかりだな

 

「こんなのあんまりっすよ!これじゃ生活出来ません!」

 

1人の男子が叫ぶ。確か名前は池。平田曰く彼にポイント増減について話した時は聞く耳を持たなかったそうだ。

 

「自業自得だな…あっ」

 

俺、終わったかも…




思ったことが口に出ちゃう系主人公になってしまった潔くん、どうなってしまうのでしょうか。



感想にて潔の記憶について質問があったのでこの場を借りて答えさせていただきます。(どうでも良い人は飛ばしていただいても良いです。)

潔の記憶はハッキリと覚えているのは二次セレクション終了まで、それ以降はなんも覚えてないです。

ですが、前回のノエル・ノアの言葉然り、南雲とカイザーを重ねた時然りですがふとした時に思い出したり、なんかしらの刺激があって思い出したりと様々です。
今回の冒頭をみたいに夢で情景だけを思い出す。みたいな事もあります。

メタ的なことを言うと最初は二次セレクションの時に突然タイムリープ!にしようと思ったんですが、南雲≒カイザーっていうのを思いついちゃったのでじゃ、記憶喪失にしたろって思いました。
あとは後々に出そうかなとも思ってたんですが綾小路≒糸師冴みたいな、類似点(この2人だったら、『天才』『実力の底が見えない』)が多いキャラが他にもいるのでそこから記憶を思い出していく。というストーリーを作ってみたいと思ったからですね。
最後に、僕が将来的にメタビジョンと主人公感を使った心理戦がしたいからという僕のエゴ丸出しの理由でございます。


長々とすみません……

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