安旨ウイスキーとして今回は、スコッチウイスキーの定番の一つ、カティサークを飲んでみます。
カティサークとは、19世紀に作られた紅茶を輸送するための帆船の名前からとられています。
18世紀前半において、イギリスにおいて生活必需品となった紅茶を素早く運ぶための帆船が次々に作られ、より早く輸送する競争が激化していきました。
カティサークは1869年に就航し、荒天でも安定した航行を可能にした帆船でした。
しかし、紅茶輸送としての競争ではライバルに敗れ、さらにはスエズ運河の完成によって風の少ない運河においては帆船が航行できず、紅茶輸送は蒸気船に取って代わりました。
時代の転換点の手前に誕生し、急激な変化に翻弄されたカティサークは、大西洋やオーストラリアとの輸送船として活躍した後、紅茶輸送の帆船としての遺産としてイギリスで保管され、現在は展示施設と共に見学が出来るようになりました。
ブレンデッドウイスキーとしてのカティサークが誕生したのは1923年です。この前年に、カティサークはポルトガルからイギリス人によって買い戻され、帆船の歴史を象る存在となっていました。
カティサークでは、キーモルトとしてザ・マッカラン、ハイランドパーク、ブナハーブン、グレンロセス、タムドゥを使っています。
特にマッカランのしっかりしたレーズンを思わせる香りと、ハイランドパークのスモーキーさが肝になっています。
では、実際に飲んでみます。
味わいは、アルコールからの辛みはそこそこあるものの、その後は甘みと軽い酸味が続きます。
マッカラン由来のしっかりしたシェリー樽原酒の香りとハイランドパークのスモーキーさを兼ね備えたボトルであることをしっかり実感できます。
味わいは、酸味が強く出るようになり、苦みも後からついてきます。甘さはあまり感じられません。
ストレートではバランスの良さを感じられる反面、ロックはハイランドパーク由来のスモーキーな香りがしっかり感じられる印象です。
味わいは、多少の渋みがあるものの、基本的には酸味がメインで、奥から甘さが出てきます。
1:4で割ると、レーズンの香りが主体となり、ピートもそこそこ感じられます。
味わいは、苦みが少々前に来る印象で、酸味や甘みは奥に潜みます。
味わいは、酸味が先に立ち、甘さが追いかけます。
比較的甘みがあって飲みやすいハイボールになります。
それにより、ウイスキーの持つ幅の広さをこれ一本で堪能できると思います。
また、お店によっては1000円ほどで手に入るので、コストパフォーマンスも高いウイスキーと言えます。
紅茶運搬帆船を冠したウイスキー
18世紀前半において、イギリスにおいて生活必需品となった紅茶を素早く運ぶための帆船が次々に作られ、より早く輸送する競争が激化していきました。
カティサークは1869年に就航し、荒天でも安定した航行を可能にした帆船でした。
しかし、紅茶輸送としての競争ではライバルに敗れ、さらにはスエズ運河の完成によって風の少ない運河においては帆船が航行できず、紅茶輸送は蒸気船に取って代わりました。
時代の転換点の手前に誕生し、急激な変化に翻弄されたカティサークは、大西洋やオーストラリアとの輸送船として活躍した後、紅茶輸送の帆船としての遺産としてイギリスで保管され、現在は展示施設と共に見学が出来るようになりました。
ブレンデッドウイスキーとしてのカティサークが誕生したのは1923年です。この前年に、カティサークはポルトガルからイギリス人によって買い戻され、帆船の歴史を象る存在となっていました。
カティサークでは、キーモルトとしてザ・マッカラン、ハイランドパーク、ブナハーブン、グレンロセス、タムドゥを使っています。
特にマッカランのしっかりしたレーズンを思わせる香りと、ハイランドパークのスモーキーさが肝になっています。
では、実際に飲んでみます。
ストレート
先にブランデーを思わせるブドウの香りと紅茶が半々に訪れます。その後にリンゴの香りが続き、ピート由来のスモーキーさが後を追いかけます。味わいは、アルコールからの辛みはそこそこあるものの、その後は甘みと軽い酸味が続きます。
マッカラン由来のしっかりしたシェリー樽原酒の香りとハイランドパークのスモーキーさを兼ね備えたボトルであることをしっかり実感できます。
ロック
先にライムの爽やかさとピートの香りが強く感じ取れます。奥からはバニラ、そしてリンゴとレーズンがやってきます。味わいは、酸味が強く出るようになり、苦みも後からついてきます。甘さはあまり感じられません。
ストレートではバランスの良さを感じられる反面、ロックはハイランドパーク由来のスモーキーな香りがしっかり感じられる印象です。
水割り
トゥワイスアップにすると、スモーキーさが前に強く出るようになり、奥からレーズン、リンゴ、バニラ、栗の香りが続きます。味わいは、多少の渋みがあるものの、基本的には酸味がメインで、奥から甘さが出てきます。
1:4で割ると、レーズンの香りが主体となり、ピートもそこそこ感じられます。
味わいは、苦みが少々前に来る印象で、酸味や甘みは奥に潜みます。
ハイボール
1:3で割ると、レーズンの香りが先に訪れ、ピートのスモーキーさとリンゴの香りがそれに続きます。味わいは、酸味が先に立ち、甘さが追いかけます。
比較的甘みがあって飲みやすいハイボールになります。
まとめ
バランタインファイネストやジョニ赤は、様々な個性ある原酒をまとめ上げたような印象に仕上げていますが、カティサークは原酒の個性を殺すことなく、それらを各々感じられるようにブレンドをしたような印象です。それにより、ウイスキーの持つ幅の広さをこれ一本で堪能できると思います。
また、お店によっては1000円ほどで手に入るので、コストパフォーマンスも高いウイスキーと言えます。
- メーカー:バカルディ
- 容量:700mL
- アルコール度数:40度
- 香り:ブランデーを思わせるブドウの香りと紅茶、リンゴ、ピートからのスモーキーさが主体。
- 味わい:ストレートだと甘みがメインだが、加水されると酸味、苦みが加わる。
- ストレート A: アルコールの刺激が少なく、甘くて飲みやすい。
- ロック B: スモーキーな香りが広がり、後からバニラの甘い香りも続く。
- 水割り B: トゥワイスアップでスモーキーな香りに栗が加わる。少々苦みが出る。
- ハイボール B: スモーキーさとブドウ、リンゴの甘い香りが広がる。