2023.10.08

【独自】ネットで債権回収を募った「釈迦憎」Gリーダーが独占告白…杉並1.9億円窃盗事件との「接点」がヤバすぎる

現代ビジネス編集部

回収額の5割が成功報酬

債権回収は本来、弁護士や認可を得た業者にしか認められていない。認可がなければ、非弁行為とされ、弁護士法違反に問われる。限りなくグレーゾーンの手法であることは間違いない。

「万が一、詐欺師が警察に駆け込めば、弁護士法違反に問われる恐れがあることは認識していました。ただ、債権回収にあたって恐喝に当たるような言動や暴行、傷害などは一切しないよう伝えていた。そうすれば万が一、逮捕されても実刑は免れる公算が高いとは考えていた」

釈迦憎グループがツイッター(現・X)で使用していたアイコン用画像。釈迦憎というネーミングの由来については「仲間と考えたものだが、詳細はいえない」(リーダーのX氏)という=X氏提供

「詐欺師と交渉する時は警察に駆け込まれて、『脅された』などと言いがかりをつけられないよう注意が必要でした。2〜3人で一組のチームを組んで債権回収に向かうのですが、一人は交渉役で、もう一人はスマホで交渉の様子を撮影させることにしていた。

3人目は立っているだけですが、少し人相の悪い人間を配置して間接的な威圧を与える役割でした。

私もこれまで懲役に費やした年数も長いので、さすがにもう刑務所には行きたくない。丁寧な言葉遣いを徹底させるなど、相当慎重にやっていたつもりです」

 

当初は数人だけでの稼業だったというが、「次第に仲間が増えて緩やかな集合体になっていった」(X氏)といい、多い時で約30人に達した。密告などのリスクを減らすため指示はSNSや電話でのやり取りだけで顔を合わしたこともない人間も多かったという。

成功報酬は案件ごとにまちまちだったが、回収額の5割を基本としていた。少ないときでは50万円ほどから、最大2億〜3億円の儲けに達することもあり、現場に向かったチーム内で均等配分するのがルールだったという。

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