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会話

間に合うか、間に合わないかそれが問題だ。開幕を目前に控えたオーストラリアはフィリップアイランドで、明日から行われる予定の事前テストに使用するタイヤを積んだ船が到着しない問題に光明。 中東は紅海で発生している海上封鎖の影響でスエズ運河が使えず、一度地中海を抜けてからアフリカの外縁部を遠回りするという想定外の航路変更を行ったため、本来なら先週にはオーストラリアの港に到着しているはずだったピレリタイヤ3000本を積んだ貨物船は未だ海の上。 しかし最新の情報では明日の月曜日にはそれら2隻の貨物船の現地到着が予想されており、万一それが間に合わなかった場合でも、火曜のテスト日程を水曜にずらす調整が可能となったため、SBKに参戦する各チームが事前のテストなしでぶっつけで開幕戦を迎えるという事態はほぼほぼ回避される見通しがついたとのこと。 しかしなんでまたこんなギリギリなことに。スケジュールなんてあらかじめわかってるんだから早めに対処しなさいよというのはあまりに酷な話。SBKにタイヤを独占供給しているピレリでは、2024年の開幕戦で使われるタイヤについては昨年の10月に必要な数量すべての製造を終わらせ、11月にイタリアのピレリ本社から出荷され船積みを完了。そこから海路を使ってオーストラリアまでは実に3ヶ月の航海となるが、それでも十分な余裕を持っての配送となるはずだった。※遠隔地への航空輸送はとにかく費用が高く付くため、欧州外でレースを行う場合は海上輸送を行うのが常套。これはMotoGPのミシュランタイヤも同様の対応をしている。 しかしイエメンの反政府勢力フーシ派が、イスラエル問題に端を発する武力衝突に関連した一連の動きの中で、紅海を運行する西側船舶への攻撃を続けており、その影響でピレリのタイヤを満載した貨物船はスエズ運河を前にしてエジプトで足止め。このままでは間に合わないと急遽航路をアフリカは喜望峰を経由する超大回りのルートに変更したことから、今回の遅延騒動が発生したのだった。 すでにフィリップアイランドではSBKに参戦する各チームが火曜日からの日程に変更されたテストに向けてマシンのセットアップを進めており、あとはタイヤの到着を待つばかり。貨物船が港にさえ着けば、そこからサーキットまでの輸送は4時間でいけるとのことなので、仮にさらに一日到着が遅れた場合でも、水曜に変更されたテスト日程で対応ができるだろう。 ただこのテスト日程の変更に関しても言うほど簡単なものではなく、一日予定をずらせばコースマーシャルや警備などに必要な人員等を再手配する必要があり、現地のオーガナイザーや主催のドルナは相当各所に手を尽くして、テストの実施にこぎつけたとのこと。 ただでさえSBKの運営は赤字だと言われているところ、こうした緊急対応を行えばまたそのぶん余計な費用がかかってしまう。それでも安直に中止の判断をせず、どうにかテストの機会を確保したピレリやドルナ、関係各位の奮闘には頭が下がる思いである。
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