【笑ってコラえて!イタリア支局】5/30 その2前編
真地勇志ナレーター;5月某日
真地勇志ナレーター;5月某日
三林「とにかくイタリアの有名な人を取材出来ないかなと――、」
クラウディア「偉い人?」
三林「そう!」
ローマ支局員「サッカー選手とか?」
三林「あ~でもブラジルでペレやったしな~。」
クラウディア「偉い人?」
三林「そう!」
ローマ支局員「サッカー選手とか?」
三林「あ~でもブラジルでペレやったしな~。」
クラウディア「あれは確かに越えられないです。イタリアのプリンスっていうのはどうですか?」
三林「プリンス?」
クラウディア「はい、王子様。」
三林「王子様?いるの?イタリアに王子様って。」
クラウディア「います。」
;1946年イタリアは君主制を廃止し共和国となったが、
それ以前のイタリアはイタリア王国だった。
調べてみるとかつてのイタリア王の子孫、世が世なら王子様がスイスにいることが分かった。
調べてみるとかつてのイタリア王の子孫、世が世なら王子様がスイスにいることが分かった。
三林支局長は北へ飛んだ。
スイスの西部レマン湖のほとりにたたずむ街ジュネーブは、
スイスの西部レマン湖のほとりにたたずむ街ジュネーブは、
世界保健機関や赤十字社などが本部を置く国際都市だ。
約束の場所で待つこと10分、
三林「あっ来た!これだ絶対!ロールスロイス!」
;いよいよイタリアの王子様とご対面!!
王子「Buongiorno.」
三林「はじめまして、ボンジョールノ!」
「あなたがイタリア王家の子孫?」
王子「僕がエマヌエーレ・フィリベルト・レーザー・ウンベルト・マリア・ディ・サヴォイアだよ。
三林「はじめまして、ボンジョールノ!」
「あなたがイタリア王家の子孫?」
王子「僕がエマヌエーレ・フィリベルト・レーザー・ウンベルト・マリア・ディ・サヴォイアだよ。
僕の祖父はイタリア王さ!」
;このイケメンこそ代々イタリアを治めたサヴォイア王家直系子孫エマヌエーレ・フィリベルト
1972年ジュネーブ生まれの現在39歳。
サヴォイア家は南フランス・サヴォワ地方に興きた名門貴族。
16世紀にはサヴォイア公国の都をトリノに定め、北イタリアで勢力を拡大、
サヴォイア家は南フランス・サヴォワ地方に興きた名門貴族。
16世紀にはサヴォイア公国の都をトリノに定め、北イタリアで勢力を拡大、
18世紀にサルデーニャ島を獲得すると、
名をサルデーニャ王国と改め半島における一大勢力となった。
実はその頃、
イタリア人という意識はあってもまだイタリアと言う国はなかった。
現在のイタリアに当たる地域は幾つもの小国に分かれ、
現在のイタリアに当たる地域は幾つもの小国に分かれ、
周辺強国の支配に苦しんでいた。
そこでイタリア人の国家統一への期待を背負って立ち上がったのが
そこでイタリア人の国家統一への期待を背負って立ち上がったのが
サヴォイア家だった。
サルデ―ニャ王国に即位したヴィットリオ・エマヌエーレ2世は
1849年祖国統一に向け運動を転回、
周辺国との度重なる戦争の末1861年イタリアの統一に成功。
イタリア王国(教皇領とロンバルド・ヴェネト王国は除く)
初代イタリア国王となった。
エマヌエーレさんにとってはひいひいひいお爺さんにあたる人物だ。
エマヌエーレさんにとってはひいひいひいお爺さんにあたる人物だ。
三林「ジュネーブでは何をされてるんですか?今。」
エマヌエーレ「僕はジュネーブに住んでいるんだ。祖父はイタリアの王で、
エマヌエーレ「僕はジュネーブに住んでいるんだ。祖父はイタリアの王で、
曽祖父の祖父がイタリアを統一したんだけど、1946年に追放になり家族はスイスに亡命したんだ。」
;第二次世界大戦後イタリア政府は、
サヴォイア王家がファシスト(ファシスト党 党首ムッソリーニ)に協力した事を批判し、
君主制維持の可否に関する国民投票を行ったその結果、
共和制派が54%君主制派46%の僅差で君主制は廃止と決定。
国から追放された祖父のウンベルト2世は、最後のイタリア国王となった。
現在サヴォイア家の当主は、父ヴィットリオ・エマヌエーレ、母マリーナ・ドーリア
その長男に当たるエマヌエーレさんは、世が世なら王位憲章者たる王子様なのだ。
その長男に当たるエマヌエーレさんは、世が世なら王位憲章者たる王子様なのだ。
エマヌエーレ王子「家に来るかい?」
三林「この車で?いいんですか?」
エマヌエーレ王子「もちろん。」運転手を紹介する王子「彼はファブリツィオです。イケメンでしょ!」
三林「この車で?いいんですか?」
エマヌエーレ王子「もちろん。」運転手を紹介する王子「彼はファブリツィオです。イケメンでしょ!」
;というわけで、これもイケメンの運転手さんに送ってもらうこと10分。
三林「うわぁ~!王子の家!す~~ごい!」
エマヌエーレ王子「オッケーどうぞ。」と言ってロールスロイスから降りる。
三林「ここが王子の家ですか!」
エマヌエーレ王子「我が家へようこそ。」
三林「スゴイ変わってますね。」
エマヌエーレ王子「オッケーどうぞ。」と言ってロールスロイスから降りる。
三林「ここが王子の家ですか!」
エマヌエーレ王子「我が家へようこそ。」
三林「スゴイ変わってますね。」
;エマヌエーレ氏の自宅は、母マリーナさんが遺跡をモチーフにデザインしたもの。
砂漠に建つ城のような建物のは、敷地面積だけで2000平方メートル地下1階地上3階建ての豪邸だ。
そこの納屋に何やら青いラインの入った車を見て三林支局長、「うわっ!コブラだ~!」
エマヌエーレ王子「コブラだよ。」
三林「A-PRINCE 王子って書いてある!スゴイ。」
エマヌエーレ王子「コブラだよ。」
三林「A-PRINCE 王子って書いてある!スゴイ。」
;いよいよ王子の家の中へ
三林「うわぁ~きれい 素晴らしい!」
エマヌエーレ王子「Benvenuto!っていうんだよ。Welcome!日本語では何て言うのかな?」
三林「うわぁ~嬉しい。」「ようこそお越し下さいました。」
エマヌエーレ王子「難し過ぎるよ!」(皆爆笑)「ほら見て。」
エマヌエーレ王子「Benvenuto!っていうんだよ。Welcome!日本語では何て言うのかな?」
三林「うわぁ~嬉しい。」「ようこそお越し下さいました。」
エマヌエーレ王子「難し過ぎるよ!」(皆爆笑)「ほら見て。」
エマヌエーレ王子「祖父だよ。」
三林「おじいちゃん。」
エマヌエーレ王子「祖父のウンベルト2世だよ。こっちが祖母だね。」
と言われて見ると大きな肖像画があり、三林「あっステキ」
エマヌエーレ王子「子供は父だよ。」そして傍にはブロンズ像があり、エマヌエーレ王子「母だよ。」
三林「お母さんも銅像になっている。さすが…」
;奥に入っていくと
三林「うわっまたこの家が~ うわぁ複雑!」
エマヌエーレ王子「ちょっと複雑だね。」
三林「螺旋階段がありますもん。普通の家じゃないですね。」
;こちら1階のリビングの広さはなんと500平方メートル。
あまりにも広いので360度のパノラマを楽しむことが出来る――!
壁にはサヴォイア家代々の肖像画や母マリーナさんが収集した現代美術の貴重な傑作が飾られている。
続いてダイニングに向かうと、
エマヌエーレ王子「ほら見て、これはサヴォイア家のお皿だよ。」
三林「あっすごいカッコいい。」
エマヌエーレ王子「とても古い物なんだよ。」
三林「かっこいい王冠。」
エマヌエーレ王子「これはマイセン磁器なんだ!」といって皿の裏にあるマークを見せる。
そして「前世紀の物だよ。」
;皿だけでなく水差しやグラス、フォークにもサヴォイア家の紋章が刻まれている。
これら全てはかつて王家の人々が実際に使用していたものだ。
ポートレートを指してエマヌエーレ王子「僕の家族、妻だよ。」 サヴォイア家の紋章
三林「美人!女優さんみたい。」
エマヌエーレ王子「女優だよ。」
三林「やっぱり。」
エマヌエーレ王子「女優だよ。」
三林「やっぱり。」
;王子は2003年31歳の時、
フランスの女優クロティルド・クロ―と結婚した。
更に王子が豪邸の地下を案内してくれることに――。
エマヌエーレ王子「これがエレベーター」
三林「わ~やっぱり!」
;なんと自家用エレベーター完備。
これで地下1階から地上3階まで楽に移動出来る。
そして奥に入るとエマヌエーレ王子「映画館だよ。」
三林「映画スペース!」
三林「映画スペース!」
;地下はセレブならではのレジャー施設群。フィルムで映画を楽しめるホームシアター。
家族でトレーニング出来る本格的なジム、更には半屋内型の20mプールを独り占めして疲れを癒すのだ。
三林「すごいですね。計り知れない!ちなみにこの大きい邸宅に何人でお住まいですか?」
エマヌエーレ王子「(夫婦で)2人。1人当たり1000平方メートル。」
三林「1人?あ~もうビックリしました。」
エマヌエーレ王子「(夫婦で)2人。1人当たり1000平方メートル。」
三林「1人?あ~もうビックリしました。」
;更に家の中で最もプライベートな場所である寝室を特別に見せてくれるという。
ふと目にしたものに三林「ちょっと王子!」
エマヌエーレ王子「これはサヴォイア家の硬貨だよ。一族が皆描かれているんだ。
エマヌエーレ王子「これはサヴォイア家の硬貨だよ。一族が皆描かれているんだ。
祖父も曽祖父も先祖も皆だよ。」
三林「凄い!これ全部金ですか?」
エマヌエーレ王子「全部金だよ。」「ベットルーム、僕の寝室だよ。」
三林「凄い!これ全部金ですか?」
エマヌエーレ王子「全部金だよ。」「ベットルーム、僕の寝室だよ。」
;寝室には夫婦で使うベットのほか、王子の浴室と奥様用の浴室がある。
庶民的な三林支局長がバスタブについて聞きます。「これ。」
エマヌエーレ王子「小さいお風呂だよ。」
エマヌエーレ王子「小さいお風呂だよ。」
そうすると2人で入ってみる。(お湯ははっていません。)
三林「いやちっちゃくないですよ!」
エマヌエーレ王子「新聞を読みながらお風呂に浸かって――。」
三林「ワイン飲んだり!?」
エマヌエーレ王子「たまにね。サケだよ。日本酒が好きなんだ。」
三林「ホントですか。」
エマヌエーレ王子「熱いのでね。」
三林「熱燗!熱燗って言います。」
エマヌエーレ王子「アツカン サケ!」
三林「いやちっちゃくないですよ!」
エマヌエーレ王子「新聞を読みながらお風呂に浸かって――。」
三林「ワイン飲んだり!?」
エマヌエーレ王子「たまにね。サケだよ。日本酒が好きなんだ。」
三林「ホントですか。」
エマヌエーレ王子「熱いのでね。」
三林「熱燗!熱燗って言います。」
エマヌエーレ王子「アツカン サケ!」
;それにしてもこの豪邸に住む王子は普段、何の仕事をしているのだろうか?
そうすると歌を唄っている映像が流れます。
♪私は文化を信じる
私は神を信じる
そうすると歌を唄っている映像が流れます。
♪私は文化を信じる
私は神を信じる
真地;そう王子様の職業はタレント。
2002年サヴォイア一族の帰国が56年ぶりに許可が降りると、祖国での本格的活動を開始、
イタリア歌謡曲の祭典サンレモ音楽祭に2人の歌手と出演し愛国の歌『イタリア我が愛』を力強く熱唱。
また2009年にはダンスコンテスト番組『星とともにダンスを』で、ロシア人ダンサーとペアを組み華麗に舞った。
プロのダンサーを巧みにリードする高い技術は審査員を唸らせ、なんと優勝してしまった。
そして歌って踊れる王子様はついに冠番組を手に入れた。
現在出演中のバラエティ番組『王子は初心者』では人手不足で困っている人達を助ける為、
また2009年にはダンスコンテスト番組『星とともにダンスを』で、ロシア人ダンサーとペアを組み華麗に舞った。
プロのダンサーを巧みにリードする高い技術は審査員を唸らせ、なんと優勝してしまった。
そして歌って踊れる王子様はついに冠番組を手に入れた。
現在出演中のバラエティ番組『王子は初心者』では人手不足で困っている人達を助ける為、
世間の仕事には疎い王子が様々な職業に挑戦している。
これまでにピザ職人やガラス清掃員、漁師。スーパーの店員、ドックシッターなどの仕事を体当たりでこなし、
これまでにピザ職人やガラス清掃員、漁師。スーパーの店員、ドックシッターなどの仕事を体当たりでこなし、
そのドタバタぶりが大人気をはくしている。
その一方、王子は自らがプロデュ―スする服飾ブランド『Principe d'litaliaイタリアの王子様』を2008年に設立。
実業家としても活躍の幅を広げている。
その一方、王子は自らがプロデュ―スする服飾ブランド『Principe d'litaliaイタリアの王子様』を2008年に設立。
実業家としても活躍の幅を広げている。
三林「サヴォイアという名家に生まれたことをどう思いますか?」
エマヌエーレ王子「幸運でもあり不運でもあったよ。歴史ある名家に生まれて僕は幸せだと思う。
エマヌエーレ王子「幸運でもあり不運でもあったよ。歴史ある名家に生まれて僕は幸せだと思う。
僕の背後には1000年以上の歴史があるのだから、でも不運にも僕は亡命先で生まれ、
祖国に帰る事が出来なかった。」
三林「でも実際初めてイタリアに行ってみた時はどうでしたか?」
エマヌエーレ王子「それは感激したよ。新しい世界が開けたんだから、
僕は常に自分の中にイタリア人を感じて来た。イタリア人の血を受け継ぎ、
イタリア語を話しイタリアの隣国に住み、でも絶対にイタリアに行くことは出来なかった。
あの時僕は自由になった。行きたい所に行けるようになったんだ。」
三林「そもそも初代イタリア国王になったご先祖がローマを都に定めたんだよね?」
エマヌエーレ王子「確かに今日の最初の首都はローマだよ。でもイタリアの最初の首都はトリノだったんだ。
エマヌエーレ王子「確かに今日の最初の首都はローマだよ。でもイタリアの最初の首都はトリノだったんだ。
なぜならサヴォイア家がトリノに住んでいたからだよ。」
;統一イタリア王国、最初の首都トリノ。
サヴォイア家がサヴォイア公国の都をトリノに定めたのは1559年のことだった。
以後サヴォイア家はその栄華を後世に残す為、トリノ周辺に王宮や別荘などの豪華絢爛な建物を、
以後サヴォイア家はその栄華を後世に残す為、トリノ周辺に王宮や別荘などの豪華絢爛な建物を、
各時代の最高レベルの建築家達に造らせた。
マダマ宮殿(Palazzo Madama)
王宮(Palazzo Reale)
カリニャーノ宮殿(Palazzo Carignano)
リヴォリ城(Castello di Rivoli)
リヴォリ城(Castello di Rivoli)
ヴァレンティーノ城(Castello del Valentino) モンカリエーリ城(Castello di Moncalieri)
画像はウィキより
歴史的建築物の数々は、現在ユネスコの世界遺産に登録されている。(1997年)
そこで支局長は、世が世ならそこの住人であったかもしれない人と王宮を巡ることにした。
続く■□
サヴォイア家スゴ~イ!!
バラエティ番組でこんなに勉強になるとは。